こんばんは!FP大家です。

3月決算の皆様、先月はお疲れさまでした!

銀行も決算。そこで本日は、不動産の時価評価について思うことを述べて参ります。

時価ベースで純資産は増加しているか。

適切な当期利益を株主に発表するためには、適切な損失を計上する必要があります。

それが、貸出金の査定であり、貸出金が劣化している場合には償却や引当てを行う必要があります。

そのため、決算をにらみ不動産担保の時価評価を行うことが重要な業務になります。

そこで思うことは、公示価格が上昇する中にあっても、不動産担保評価額が減少する地域や物件もあるということです。

やはり、不動産価格に明暗が分かれているようです。

下がる地域の不動産に投資した場合、例えば元金を100万円返済したにも関わらず、不動産の時価が200万円下落するといった状況になります。

これは、投資家の時価ベースの貸借対照表において、資産が200万円減って、負債が100万円減ったということを意味します。

つまり、差し引き100万円の純資産が棄損したことになります。

これは難しい問題だなぁと思います。

インカムゲイン中心の考え方。

楽○か健○家か忘れましたが、高騰相場にあっては、インカムゲインを重視すべきという内容のコラムを読んだ記憶があります。

大家業に真剣に取り組む方は、これに共感したと思います。大家として尽力し高稼働で運用していく戦略にマッチしているからです。

ですが、インカムで得られる利益以上に不動産の時価が減少していくと、時価ベースで貸借対照表は棄損していきます。

不動産所得があり、納税したとしても、時価ベースで純資産が増加しているとは限らないということです。

この場合、売却したい時に問題が顕在化します。売却時に残債が片付かないという事態です。

そう考えると、今は売らない方針の方も、インカムと想定キャピタルの総和を常に意識しないといけないということです。

 

「長短金利の逆転」に思うこと。

今回コラムを書いたきっかけは、昨今「長短金利の逆転」が発生したためです。

これは、米中貿易戦争による中国の景気減速により世界的に景気が弱含んでいることから、FRBが政策金利の利上げを停止したことに端を発し、

世界としては、これは景気悪化のシグナルと捉えた結果、長期金利が低下し短期金利を下回ったものと、整理しています。

金利というのは経済の体温計のようなもので、長期金利が短期金利を下回るということは、将来景気が悪化するという共通認識を世界が持ったということです。

景気下支えを目論んだFRBとしては、皮肉にも景気悪化のアラームを鳴らしてしまったようです。

もしこれから景気悪化がトレンドになるとすると、不動産価格も下降トレンドになりそうです。

そうなると、不動産の時価を考えずインカムで儲ける不動産投資というのは、片目をつぶって問題から逃げているようにも見えます。

もちろん、インカムゲインで利益を積み上げるのは不動産投資の大原則であり、それにより勝率を上げるという点は揺るぎません。

ただ、最終的に「儲ける」というのは、時価ベースで純資産が増えているかどうかという認識ではないでしょうか。

 

景気反転の局面での不動産投資。

話を戻し、「長短金利の逆転」は功績もあると個人的には考えてます。

それは、景気悪化のアラームを早めに鳴らしたということです。

現状、リーマンショック級の恐怖の種が、、、中国債務問題はありますが、まだそんなに悲観することもないのかなとも思っております。

米中貿易摩擦は未知なる心配のたね。「未知」というのは確かに恐怖であります。

ですが、その未知に対して、世界がきちんと身構えれば、大きなショックは回避できるのではと思います。

過去の歴史では、2007年にも長短金利の逆転が起き、2008年にリーマンショックがあったのは記憶に新しいところなので、不安はあります。

できればリーマンのような急激な景気悪化ではなく、なだらかな下り坂を降りていくような景気悪化にしてほしいです。

そんな希望的観測を持ちたいところですが、米国がリードした景気拡大が成熟期に入っているのは疑いのないところでしょう。

投資家も対策を考える時です。

 

リーマンショック時よりも日本は深刻か?

世界の景気が悪化していくと、日本経済を牽引する輸出企業にダメージがあり、その下請けに広がり日本の景気も徐々に悪化していくでしょう。

中にはリスケや破綻する企業も出てきます。

そうなると、銀行は決算で引当金を更に積み増すことになり利益は減少していきます。

昨今のマイナス金利政策で銀行の預貸利ザヤが低下しているのに、何千万、何億の貸出金が不良債権になるのは割に合いません。

そうなると、低い融資金利でリスクをとる銀行は減るでしょう。

これがマイナス金利の弊害で、金融仲介機能が麻痺する現象が起こるかもしれません。

日銀の打てる金融政策のカードは少ないので、日本の経済はどうなるのかと不安に思います。

金融政策の正常化が十分に進んでいない状態で、次の景気後退局面に突入する日本の有り様も、また未知なのです。

本稿の冒頭で、銀行は担保不動産の時価評価を毎決算で行ってると述べました。リーマンショック以降は毎年不動産評価が下落し、少々うんざりしていた思い出があります。(積算評価はゆっくり落ちましたが、売買価格比例方式はがっつり落ちました。)

その後、アベノミクスで反転していますが、近い将来に、何年も不動産価値が下落する局面があるのかと、ぼんやり思います。

私のサラリーマン人生は、景気の悪い時代の方が長そう。。。

銀行が時価で不動産を評価しているということは、融資を受けようとする投資家も時価を気にする必要があります。

景気後退局面にあっては、より時価評価で所有不動産を見つめる視点が重要になり、拡大から充実に、価値観が変わると思ってます。

 

本日もお読みいただき、ありがとうございます。