皆様、お元気ですか?

二代目大家かずみです。

私のコラムをお読みいただき、ありがとうございます。

 

ミラノに滞在している時、Twitter のタイムライムに

流れて来たのと同時に、娘からもLINEで、

「こわいねぇ~~」と流れて来た話です。

 

大阪のある会社が所有する倉庫がいきなり、持ち主の承諾もなく、

ショベルカーによる取り壊しが始まった。

偶然見かけた社員の通報により、会社社長が現地に赴き、

作業の中止を求め、警察に連絡をした。

取り壊しを請け負った建設会社は、不動産会社より仕事を請け負い、

不動産会社は地主より請け負った。

この倉庫は、会社社長の名義で登記がなされ、火災保険に加入し、

固定資産税も払っている。

また、地主は、使用している土地はすでに返却されていると主張するが、

それを裏付ける書類は存在せず、現状では、

建物の登記が存在していることを不動産会社も地主も確認済。

 

ここまでの説明では、

そんなこと、しちゃいけないでしょ?できないでしょ?

と考え、作業を中止し、損害賠償を求めようと考えるのが、

普通かと思います。

そして、該当するのは、建造物損壊罪??

ところが、実際は、該当しない

というのが、まずこの時点での恐怖。

理由は、

「建造物損壊」とは
「自動車でビルに突っ込んでくる」
「建物を爆弾で爆破する」
「壁面にスプレーで落書きする」ぐらいの
「故意性(=わざとやっている)」が必要
・自分の土地の上にある建物を「返してもらった」と
 地主は思い込んで破壊しているので「故意性」がない

さらに続く、恐怖は、

「滅失登記の申出」という制度

どういうことかと言えば、

いかなる方法であっても、とにかく何もない更地にしてしまえば
「滅失登記の申出」によって登記を書き換えることができる
この更地にする方法は合法でも違法でも構わない
書類上、方法は一切問われないため、手続きの書類さえ
きちんとそろっていれば「滅失登記の申出」で登記簿の名義を
書き換えることができる

つまり、このケースの場合、

ショベルカーで倉庫を壊そうとした地主は、

壊した後、法務局に申し出をすれば、

法的な根拠の元、晴れて更地を手にできる

ということです。

ある意味、古典的な地上げの方法のようです。

 

また、これは、あくまでも建物の持ち主サイドからの話で、

よく読むと気になるのは、「地主との間の賃貸契約」に

関する記載がないこと、

あくまでも、建物の登記とその権利・義務のみに言及していること、です。

ですから、この事件の真実はどうなのか?は不明ですし、

借地に建物を所有していなければ、起こり得ないことですが・・・

 

法律って、こちらが常識で考える斜め上に存在する

そんな感覚におそわれます。

直接関係ありませんが、最近の実父が娘を襲っても無罪とか信じられません。

思えば、かぼちゃの馬車も詐欺罪を問うのは難しいなど、

不動産に絡んでもいろいろな事象が起きています。

 

そして、賃貸契約書も以前はもっとシンプルでした。

常識で推定するのではなく、明文化しないと、

効力を発揮できないのです。

 

まさか?と油断せず、

契約は確実に、書類の保管も確実に。

賃貸に関する人々との関係も良好に。

そんなことを思った事件でした。

ちなみに、火災保険に加入してますが、保険での補填は

難しそうです。

 

今日も、私のコラムをお読みいただき、

ありがとうございました。