こんにちは!FP大家です。

「貸して良し」「売って良し」「持って良し」という言い方があります。

「貸して良し」は、インカム。

「売って良し」は、キャピタル。

では、「持って良し」は、どんな概念でしょうか?

本日は、今月の物件調査の中で感じたことを綴ります。

融資が厳しくなり、やはり売却に動いている。

私が狙っているエリアで、楽待アプリを使い売り物件を継続的にリサーチしておりますが、価格も手ごろなある物件の資料を取り寄せました。

「管理会社指定」

こういう場合、元付業者の可能性が高いので、良い条件で買えるかと現地で待ち合わせをしました。

価格が手ごろなので「難」があるわけですが、42条2項道路に接道する、車の入らない土地の木造アパートでした。(こういうのばっかし)

管理主体の不動産屋さん。

案内をしてくれた担当者の目が、欲しがってます。買い付けを。理由は、ある程度の自己資金を私が用意しているためです。

不動産屋さん「スルガの問題があってから、自己資金が3~4割は必要になったんですよ。その点、FP大家さんは十分ご用意があるようですね♡」

FP大家「しかしあれですね。謄本見ると、今の所有者が2人目ですね。まだ5年持たれてないのに、売却なんですね。売却理由はどんな感じですか?」

不動産屋さん「・・・資産の組み換えです。」

少し言葉に詰まったようでした。。。察するに、融資が厳しくなる前に売り抜けたいというのが売り主の心境でしょうか。

ちなみに売値は、抵当権設定額より若干高く設定していました。まぁ、購入時の諸費用分も含めキャピタルで回収し、保有期間中のインカムを儲けにしたいのかなぁと。

 

出口が描けなければ、背水の陣で戦うか。

物件見学後は事務所で話し合いです。

現在の入居者の属性が比較的に良いことや、物件周辺の利便性など。物件の弱点を補強するセールストークが続きます。。。

今回見学した物件は、

「貸して良し」・・・〇(賃貸需要の面で)

「売って良し」・・・▲(融資環境の悪化と、築年数の経過)

「持って良し」・・・×(???????) でした。

土地の広さが中途半端で、道路付けが悪く駐車場が造れない。なるべくして1Rアパートとなり、耐用年数もそこそこ経過。

アパートを新築した初代オーナーがインカムとキャピタルで儲け、2代目オーナーがインカムで儲け、三代目オーナーとなる私が、なんとか回して儲かるのか?

 

不動産屋さん「自己資金で半分入れれば、CFで安定して回りますよ♡」

FP大家「まぁ、そうでしょうけど、この物件に、ガッツリ自己資金を投入するって、どうなのかな・・・」と、疑問を投げかけると、

不動産屋さん「ま・・まぁ、そうですね。この物件は、ある程度回して、売るのがベターですね」と、不動産屋さんもちょっと大人しくなりました。

ここで、「持って良し」について考えました。

「持って良し」の概念とは?

「貸して良し(インカム)」と「売って良し(キャピタル)」は、説明せずとも理解できます。

では、「持って良し」とはどのような概念でしょうか。

これを、買値(現金)の価値<不動産の価値となる状態と定義してみます。

言い換えると、「全額自己資金で購入しても良い」という気持ちになることが、「持って良し」という考え方です。

本来は、流動性の高い資産で持つ方が、安全性の面で支払い能力が高く、銀行の評価も高くなりがちです。

ビジネスモデルとしても、流動性の高い方が、業種業態を自由に変えることができます。お金をアパートなどの固定資産に投下してしまうと、事業内容も「THE!不動産賃貸業」に固定化して、場合によっては撤退コストが発生してしまいます。

つまり、現預金で保有している状態の方が自由度が高く、かつ支払い能力も高い。にも関わらず、この不動産を長期保有で持ちたい!という気持ちが、「持って良し」の基本的な条件になりそうです。

 

または、一種の恋心でしょうか。

これは主に土地にあり、もっと言えば面積と道路付けと地形なのかと思います。

将来的に、収益物件として建て替えても良いし、なんなら自分の自宅にしても良い。流動性を低くしても尚、欲しいという恋心が「持って良し」かと思います。

もしくは、先祖代々の土地を守る地主さんの、土地への愛でしょうか。

皆様の、「持って良し」の概念はどのようなものですか?

 

売却価格を下げた売主に対し、自己資金を投下してまで、欲しいか?の結論。

この物件。謄本上、出口戦略(ババ抜き)の様相を呈しています。

新築から5年経過後に売却歴があり、

スルガショックを受けて、不動産市況が視界不良になる前に利益確定したいというのが、現オーナーの心情。

最近、こういう物件が多いです。そこで、

FP大家「この地域の物件が欲しくて、いろんな物件を見ています。実は近隣の物件とどちらに買い付けを入れようか思案しているところです」と伝え、元付さんの反応を見てみました。

実際、スルガショック後に、値下げしている物件を引き合いに出して話したのですが、

両手仲介を目論む元付業者さんは、私になびいてくれませんでした。

会話から得られた情報の端々を整理すると、

スルガショックを受けて、今般数百万円の値下げをしたばかりということが分かりました。

値下げ後の初の内覧が私ということですが、他にも問い合わせがあるようで、不動産屋さんはそこそこの手ごたえを感じているようでした。

ただ、私ももう一段の値下げがないと、ババ抜きリスクに対し妙味がありません。その土地に対する愛情が持てないとすると尚更、もっと安くないと意味がないのです。

トータルで見て本件は、利回りほどの価値がないという判断になりました。

物件の稼働状況に問題がなければ、売り主も無理してこれ以上値下げする必要はありません、返済できるのであれば。

昨今の物件価格の下方硬直性というのは、このようなものかなぁと思います。

 

先日のコラムで、米国で長短金利の逆転が起きたことをネタにしましたが、日本でも3月の景気動向指数の機械的な基調判断が「悪化」に転じました。

景気がどう動き、不動産価格がどう動くか。皆様はどう判断されますでしょうか。

もしその時が来ても尚、「持って良し」を貫けるであれば、羨ましい限りです。

 

本日もお読みいただき、ありがとうございます!