皆様、お元気ですか?

二代目大家かずみです。

私のコラムをお読みいただき、ありがとうございます。

 

去年惜しくも亡くなられた樹木希林さん。

とても、カッコいい方だったと思います。

その言葉の選択も見事。そして、大家としても先輩であることから、

とても、興味をひく方でした。

その方がナレーションを務め、見た友人がみな、

いい映画だと言うので、見たかった

人生フルーツ

 

途中で号泣したくなったほど、いい映画でした。

主人公は、建築家の津端修一さんと、奥様の英子さん

かつて日本住宅公団の設計士として、阿佐ヶ谷住宅や多摩平団地の

都市計画に関わってきた修一さんですが、愛知県春日井市の

高蔵寺ニュータウンの設計で、風の通り道になる雑木林を残し、

自然との共生を目指したニュータウンを計画すると、

経済優先の時代のため、それは許されず、

出来上がったのは、無機質な大規模団地

雑木林は、姿を消し、造成された宅地が広がる様子は、

里山を追われた結果、山から下りてこなければいけなくなった動物や、

土砂崩れによる被害などを思い起こさせます。

落胆した修一さんは、その一角に土地を買い、雑木林を作り、

師である建築家アントニン・レーモンドの自宅に倣って

建てた木造の平屋に住み始めます。

70種の野菜と50種の果物が実る畑と共に暮らす生活は、

簡単に説明するとスローライフ

その暮らしが素晴らしいのは、もちろんですし、

彼女は生涯で最高のガールフレンドと呼ぶ、

二人の関係も素敵なのですが、

一番心を打たれたのは、修一さんの最後の仕事。

佐賀県伊万里市の精神病院

「山のサナーレ・クリニック」の設計

過酷なサラリーマン生活により精神を病んだ患者が

人間らしい暮らしができるようにと、

職員が検討を重ねての依頼。

そんな思いに対し、謝礼や設計料などを辞退して、

仕事を請け負い、わずか、2日で完成させたプランは、

「できるものから、小さく、コツコツ。

ときをためて、ゆっくり」

というコメントと共に、

「ここは、わざと開けておきましょう。

後で木でも植えてもいいし・・・」と、

全てを突き詰めず、余韻を残す。

 

自分が建築したアパートでも、

購入したマンションやアパートでも、そんな余裕はなく、

入居者が生活をしてから、

「あ~~~、ここに自転車置き場を・・・」

「このゴミ箱の向きは・・・」

などと、考えること、しばしば。

もう少しどうにかしたいけれども、

土地に余裕なんて、ある訳ないから・・・

 

そして、映画の中で紹介されたのが、この言葉。

家は、暮らしの宝石箱でなくてはいけない

モダニズム建築の巨匠ル・コルビュジェの言葉です。

 

投資とは表現したくないけれど、経営ですから、

どうしても利益を追求します。

でも、貸している1部屋1部屋に住む人達の人生があり、

毎日を営んでいる事実を再確認し、

大家として、その言葉を心に刻んでおこうと思いました。

 

長く生きるほど、人生はより美しくなる

全ての答えは、偉大なる自然の中にある

同じく、ル・コルビュジェの言葉です。

 

今、上野の国立西洋美術館では、

ル・コルビュジェの展覧会が開かれています。

ゴールデンウィークが明けたら、行って来ます。

 

今日も、私のコラムをお読みいただき、

ありがとうございました。