こんばんは!FP大家です。

先週、日経新聞で、ア〇ヒの取り扱うフラット35の融資が不動産投資向けに悪用されている記事がありました。

フラット35の金利というのは、取り扱い金融機関で独自に設定しており、ネット系金融機関や、住宅ローンに特化してコスト構造を抑えた金融機関は、低い金利(+融資手数料)で取り扱っています。

金利の低い代表格が、ア〇ヒという印象でした。

この問題を受け、株式市場でも大幅に売り込まれるという事態になったようで、審査態勢に問題を抱えています。

悪用する投資家、不動産業者、審査する金融機関。それぞれに問題があるというのは、どこかで聞いたことのある話です。

では他の金融機関ではどうなのか?そういう論点で、横断的に他の金融機関にも調査が行われるというのが、昨今のトレンドです。

そしてその疑惑が水面に広がる波紋のようになると、フラット35だけではなく、一般の住宅ローンも同様の問題をはらんでいるのでは?ということになるかもしれません。

 

ちなみに、住宅ローンの金利が他の融資商品よりも低い理由の一つに、住宅ローンは貸倒引当金の繰入条件で優遇されているという金融機関サイドの事情があります。

確かに、事業性資金よりも貸倒れが少ないというのは、感覚として分かります。

ですが、住宅ローンが、事業性の「不動産賃貸」の融資に使われていたとしたら、貸倒確率をもっと高く見積もり、引き当てする必要があります。

つまり、住宅ローンが事業用に使われると、自己資本比率の計算が正確に行われていない、ということになります。

そうなると、株式市場における投資判断にも影響を与え、場合によっては、社会全体に損害を与えることもあるかもしれません。

 

そんなことを同僚と話していて、嫌な予感を感じています。

それは、「住宅ローン先に債務者がちゃんと居住しているか調査せよ!」と本部の指示が出るのでは?仕事が増えるのでは?という嫌な予感です。

直近では、スルガのエビデンス改ざんに端を発し、金融庁から調査指示が出て、仕事が増えて苦労しました。

今回の件も、もしや本部から調査要請があるとすると、問題です。フラット35の融資のみの調査であれば少しは楽ですが。

一般の住宅ローンについて調査するとしたら、債権者の立場を利用して住民票を取得するのが定番ですが、コストが掛かります。

信金スタイルだと、自宅訪問ですね。住宅ローン先は、給与振込も当該金融機関に指定してもらえる可能性が高く、そのため家計全般を囲い込むことができるため、地域金融機関は住宅ローン先を訪問して、取引拡大に尽力する傾向にあります。

そのため、行ったら債務者が住んでない、もしくは、表札が債務者の名前ではないといった場面に出くわし、発覚することもあります。

住民票取得も、訪問調査も、全先調査するとなると作業は甚大。余程問題が大きくならない限り、やらない金融機関も多いかと思います。

なにしろ、仮に住宅ローンで賃貸していることが発見できたとして、期限の利益を切って回収することに、メリットはあまりありません。

残債で処分できない可能性が高いのです。

正確な自己資本比率算定には必要な作業かもしれませんが、金融機関にとっては後ろ向きな仕事です。

今後、社会問題的な話になれば、調査することになるのかなぁと、思っています。

 

そんな矢先、ある不動産業者から問い合わせの電話がありました。

業者さん「住宅ローンで何年か住んで、その後に賃貸した場合って、大丈夫ですよね?」と、照れ臭そうに意味深な質問をしてきたので、

(それって、ゴム無しでやっちゃって、後から不安になった高校生か!)と突っ込みたくなりそうでしたが、

FP銀行「あと1か月もすれば、分かるんじゃないでしょうかね」と、適当に回答しました。

私の仕事が増えるか否か。あと1か月もすれば分かると思います。

 

本日もお読みいただき、ありがとうございます!

 

 

と、下ネタで結ぶのもどうかと思い。。

 

実際に、こういう業者の案件はあります。

先日あったのは、50代で既に住宅ローンを完済し、子供も独立し、かつ金融資産が数千万円ある方のローン付けについて、業者さんから相談があったのでした。

これほど高属性であれば、通常は事前の相談なしに、本申込みするはずの案件ですが、

業者さん「あの、住民票を移すのが、旦那さん(債務者)だけなんですけど、いいですかね・・・?」

FP銀行「奥様は移さないんですか?」

業者さん「奥様も折を見て。まず旦那様がということで。」

FP銀行「旦那さんだけ転居されるんですか?奥様は今の家に残られるって、状況が読めませんが。ちなみに、今回の購入の目的はなんですか?」

業者さん「資産形成です。もちろん、将来的には家族全員でここに住む予定です!」

 

このやり取り、住宅ローンとしてはちょっとグレーです。

でも、口頭で概ねOKの返事をしました。

なぜか。OKと軽口を叩いてみましたが、この案件の本申込みは私のところには来ないでしょう。

おそらく、メガバンクなどもっと金利の低い金融機関を選んで借りるでしょうから。

おそらく全ての金融機関が、グレーな申し込みだと気づきつつ、おそらく可決にするでしょう。

適切とは言えませんが、審査の入り口がグレーでも、ちゃんと完済できるのであれば問題は表面化しません。

債務者の住民票も、購入物件に住所変更していれば、形式上の不備もありません。

業者が意味深な質問しなければ、気持ちよく実行できるのに!

 

もともと、資産家に対しては審査の間口は広い。場合によっては、セカンドハウスローンとして、もしくはプロパー融資してもいいです。金利は少し高くなるかもしれませんが。

一方で、属性が低く返済面で弱い案件というのは、それ以外の部分も目を細くして審査しなければいけません。金利も高いです。

(ただ、細かくあれこれ言ってくるということは、やる気で審査しているということでもあります。やる気がなければ、細かい質問もなく、お断りされてしまうので、頑張った方がいいですよ!。)

審査姿勢が対照的な理由。それはやはり経験則でもあり、資産余力のない方はロスになりやすいということです。不正を働くような債務者は、それこそ信用できません。

 

 

本日もお読みいただき、ありがとうございます!