区分マンション専門、サラリーマン大家の小柴長太です。前回のコラムでは築古物件をアメリカ西海岸風にリフォームしてからわずか3か月で、漏水事故が発生したことについてお話ししました。今回は保険鑑定人の現地調査に立ち会って来ましたので、そのことについてお話します。

 

管理組合と事故の因果関係

 

事故から5日後の朝、保険鑑定人の現地調査に立ち会って来ました。メンバーは保険鑑定人、管理会社(管理者代表)、私と私の部屋の借主の計4名です。今回被害に遭った部屋は私の部屋を含む4部屋。それぞれの部屋を30分ずつ調査するスケジュールでした。

 

先ずは事故の現況を目の当たりにして愕然としました。費用をかけて施したあの美しい内装が、あっちもこっちもひどいことになってます。天井も床も壁も、木部はすべてやり直しです。

 

左上:壁に縦にはまっていた板が膨張し「くの字」に飛び出した様子。
右上:水の重みで垂れ下がった天板。
左下:大量の水が落ちて反り返った、押入れのべニア板。
右下:吸水乾燥を経て、反り返り段差のできたフローリングの継ぎ目。

 

立ち会うまでは、相手の出方やこの先の流れが見えず、とても不安に感じていたのですが、今回の事故は共用設備である高置水槽からのオーバーフローが原因であることが明確な状況でしたので、原状回復に当たり管理組合の保険が適用できることが確認できました。加えて借主の方の家財や、原状回復を終えるまでの休業補償まで保険でカバーされることが確認できましたので、先ずは一安心といったところでしょうか。

 

保険鑑定人とはフリーランスの第三者

 

今回は新たな学びが有りました。お会いするまで保険鑑定人というのは、保険会社の審査部の人と思っていたのですが、実は違いました。正式には損害保険登録鑑定人という名称で、日本損害保険協会が実施する試験に合格された有資格者を指します。今回お会いした方は損害保険会社から委託を受けて損害額の算定、事故原因の調査などを行う第三者(フリーランス)であるとのことです。

 

確かに一昔前に保険会社による保険金の払い渋りが取り沙汰され、大いに批判されたことが有りました。保険会社自身が鑑定を行うと、どうしても自社業績の改善を念頭に置いてしまうため、払い渋りが起きやすい構造になってしまいます。

 

これに対し、第三者である鑑定人が保険会社、保険加入者、事故被害者の全員に対して公正な鑑定を行えば、第三者が見て不条理なレベルでは、払い渋りは起きづらくなります。ただし保険会社は依然鑑定人のクライアントですので、鑑定は保険会社に対して一定の配慮が成されると考える必要は有るでしょう。

 

さて費用は全額保険でカバーできることが確認できました。次回は原状回復に向けたリフォーム業者とのやり取りについてお伝えします。