こんにちは。

今回のテーマは、「リスクリテラシー」です。

 

「リスクリテラシー」とは、リスクに接する際、その背景にまで考慮して、リスクの波及範囲を正しく見極め、対処する力のことです。

事業として、賃貸経営を営んでいる以上、常にリスクに対して判断することが、求められます。

具体的に賃貸経営では、入居者さんのクレ-ム、要望にどのように対応するか?

そして、その効果がどのように波及するか?です。

 

私の経験から、一つの事例をご紹介します。

 

田園風景が広がる郊外に、2LDKを8戸保有し、賃貸経営を行っている大家さんがいました。

同年代のお子様を持つ世帯が多く、居心地がいいのか、どの世帯も入居期間が長く、賃貸経営としては、順調そのものでした。

入居者同士が仲も良く、入居者同士のトラブルもないアパートです。

 

しかし、軽い気持ちでしたことが、賃貸経営に大打撃を与えることになります。

入居12年ほどの入居者さんが、転職し、収入が減ったので家賃を下げてもらえないか、と管理会社に相談してきました。

すぐに、管理会社の担当者は、大家さんに相談しました。

その中で、12年前に入居した入居者と、直近で入居した入居者とは、家賃が1万円ほど違いました。

大家さんは、長く住んでくれたし、困ったときはお互い様だということで、家賃を今までより1万円値下げすることを承諾しました。

結果を伝えると入居者さんは、大層喜んでくれました。

 

しかし、これで終わりではありませんでした。

後日、そのアパートの別の入居者から、家賃の値下げ交渉が入りました。

少し経つと、また別の入居者からも…。

 

入居者さん同士が仲が良いことが災いとなりました。

長い入居者さんは、皆さん同じような家賃で入居しており、家賃交渉においても、「1万円の値下げはいける」と確信しているように感じられました。

そうです。一番最初に家賃交渉した入居者さんから他の入居者さん達へ家賃値下げ情報が漏れていました。

結局、ひと通り、交渉に応じるほかに手立てはありませんでした。

大家さんは、年間家賃収入を100万円弱、失うことになりました。

多少の家賃下落を考慮しても、10年で1000万円弱の家賃収入を失います。

当時、私も若く、ここまでのリスクリテラシーが出来ていませんでした。

 

現在では、インターネットで隣の部屋の募集家賃すら、検索することで、すぐにわかってしまいます。

家賃を下げて募集することで、その部屋は早く決まるかもしれませんが、入居中の方もインターネットの募集広告は見ることができます。

それを見た、正規家賃で入居している入居者はどう思うでしょうか?

同じ料金に値下げしろと管理会社へ電話するでしょうか?

黙って、退去するかもしれません。

 

賃貸経営は、あらゆるリスクリテラシーを考えて行動したいものです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました😊