こんばんは!地主の婿養子大家です!

 

『仲介論』

シリーズ構成は、

1.仲介時代の昔話

2.仲介を分類する!

3.真の仲介とは?

4.真の仲介が増えた不動産業界は?

です。

仲介時代の昔話は続きます。。。汗

今日は、

 

1.大手実需仲介業者へ入社と実態

2.『買い』が仲介出来て一人前

3.常に新規営業に疲弊

4.愉快犯とクレーマー

5.心に残る契約

 

2.『買い』が仲介出来て一人前

です。

 

2.『買い』が仲介出来て一人前

大手仲介会社に入社した一年目の話。

入社後、確か初めの週末に、単なる現地販売会のマスコット要員で現地に右も左もわからずに待機し、ボケ~っと暇な時間を過ごして夕方になり、帰社支度を始めた時、フラッと若い夫婦が来場します。

何もわからないので、そのお客さんの後ろをついて回り、受けた質問には新人で何もわからないからとその場ではメモにして後で確認しますと伝えます。

30分くらい経ったでしょうか。

お客さんが

「この物件買う~!」

って言うじゃありませんか。

急な展開にどうしてよいかもわからず、取りあえず一緒に店舗へ行き、申込もらいました。

この瞬間、私の頭は、

『5,000万円の建売を両手で300万円ウェーイ!』

となってました。

・お客さんが何故その物件買いたいか

・本当に買う気があるのか

・実際に買えるのか

・買っても将来大丈夫か

何も考える事なく、ただただウェーイです。汗

結局、

何もお客さんの為に仲介としての仕事をする事もなく

宅建の免許を持ってはいたので、

何も分からない癖に、先輩社員に助けてもらいながら

重要事項説明をして、決済までの段取りをして、1か月後くらいにはホワイトボードの私の欄に300万円分のマグネットが貼られました。

後から分かったことは、

このお客さんにとって、

私が仲介会社の社員かどうかは関係なく

ただただ、

対象不動産が購入したかっただけ

いわば、

スーパーのレジのパートさんと変わりなく、お客さんが買いたいものを自分で選び、買いに来ただけのようなもの。

宅建を持っている不動産のプロとしての仲介のおかげで物件が買えたわけではありませんでした。

勿論、この時の私は

普通の仲介ですらありません!(;゚Д゚)

 

それから、1か月後、誰もいない店頭に来店されたお客さんを私が接客せざるを得ない状況になります。

・購入の動機

・予算

・エリア

・物件種別

・ローンの予定

・月々の返済希望額

・新築OR中古

色々なことを教科書通りにヒアリングしました。

つまり、

このお客さんは、物件に問い合わせに来たのではなく、

仲介会社に自分が住む物件を探して欲しいと

来たのです。

実務上、そういったお客さんが他決することも多々あるので、ここで購入媒介契約なんて締結しませんが、要はそういうことです。

私は、初めて

仲介の仕事を請け負った

わけです。

このお客さんは仲介の立場からすると本当に素直で良いお客さんで、

私が

・新人だから

・頼りないから

・ピントのズレた物件紹介しても

そのお客さんは、

私に依頼して

私が一生懸命頑張ってくれて

私を信用しているから

他の仲介に相談するでもなく、

私だけを『仲介』として認め、

サポートする先輩でもなく、

凄く出来る上司でもなく、

大手仲介会社である〇社でもなく、

私を仲介担当者として接してくれました

 

そのお客さんの気持ちに応えない人間はクズだと思います。私は半年くらいかけて一生懸命、毎週のようにその方と会いました。

私の直属の上司は状況を把握していましたので、何も言いませんでしたが、店長には、毎週案内をしても決まらないそのお客さんは、

「本当に買えるお客さんなの?」

と聞かれたりしました。

その時の私には、そのお客さんが愉快犯なのかどうかなんて判別つかず、ただただ無我夢中でお客さんと向き合い、でも、マッチングできる能力がないので、直属の上司に、

自分の事の様にホウレンソウ

をしていました。

そんなある日、

新築を探していたお客さんでしたが、対象エリアで、優良中古戸建情報が出てきます。私は、なんの直観もなく上司にこれをお客さんに今週末に紹介したいと朝一報告します。すると上司は、今すぐ電話しろ。と言います。平日の朝です。勿論、お客さんは仕事中でした。話をしたら、夜に見ることになり、確か22時くらいに見に行きました。(空き家です)

結果、そのお客さんが

「一晩だけ考えさせてくれ。」

と言いました。それまでは、その場でダメと言ってばかりでした。

リフォーム費用を入れて、予算をゆうに1,000万円以上超える買い物でしたので、お客さんの顔は引きつっていました。

翌朝、出社前に申し込むとの連絡が朝7時くらいに携帯に来ました。

他社付けなので、まだ、全く安心出来ません。囲いこまれると私のお客さんは、私を仲介としては買えません。また、値引きも難しいでしょう。

それでも、偶然、元付は客付けに強くない別エリアの仲介で、値引きも200万円くらいだったのですが合意してくれました。

引渡の時、

力強く握手を求めてきたお客さんの目が真っ赤になっていたのを覚えています。

私はこの時、

『仲介ってなんて素晴らしい仕事なんだろう。』

と思いました。

私が仲介会社で3年間死に物狂いで働いた中で出来た

数少ない素晴らしい仲介の一つでした。

 

それから、半年くらい、一件も契約の出来ない時期を迎えます。

・どれだけ一生懸命物件紹介しても邪険に扱われ

・何か月も案内をしていたお客さんが他社専任物件を囲いこまれ私で仲介出来ないので上司に内緒で他社で他決し

・直ぐに見ないと売れてしまう物件が出てきて携帯に電話したら迷惑だと怒られて

・家に訪問するともう来なくて良いと言われて

・申し込みして契約の準備万端で前日だったか当日にドタキャンされて

一年目の年収は、

店内の誰よりも長く無駄に働いたのに事務職の女性よりも低い350万円でした。

 

この頃に強く思いました。

売りの仲介は、専任でとれれば将来ほぼ自分の数字になるけど、

買いのお客さんは、

自分で仲介して初めて数字になり、

・そのお客さんが買うかどうか

・そのお客さんがいつ買うか

・そのお客さんが誰を仲介で買うか

何の保証もない、

ものすごく難しい仕事なんだと

でも、周りの先輩社員たちは、

バンバン買いのお客さんも契約します。

一体、何が違うのだろう?

 

『買いが出来て初めて一人前の仲介』

この言葉の意味が分からないまま一年目を終えようとしていたのでした。

私は運が悪く、

買わないお客さんだけを半年間相手していたのでしょうか?

先輩達は運がよく

買うお客さんだけを接客しているのでしょうか?

それとも、

先輩達が、

お客さんに買うように仕向けることが出来るからなのでしょうか?

いいえ、購入のお客さんは誰も真剣です。実需のお客さんは人生で一回の買い物のつもりで臨む方も多い。

皆物件を気に入って購入しているはず!

 

ここに、

仲介職にとどまらず、販売職、営業職の肝があることに気づき始めました。

買いが出来る『仲介』には何かあると。。。

 

その頃、期末を迎えて、うだつの上がらない私を見かねた店長から、初めての売り相談案件を任してもらえました。

せめて、あと1件くらいは契約しろよとのメッセージだったと思います。

今思えば、店長には既に、筋道が見えていたのかも知れません

期末まであと1か月。

 

今回はここまでにします。

 

最後に、

一人目のお客さんでは真の仲介の仕事ではありません

二人目のお客さんでは真の仲介の仕事でした

でも、同じ3%の仲介手数料。

さて、

三人目の売りのお客さんでは???