こんばんわ、サラリーマン大家のTAKAです。

今週は、半分政府系の銀行や保険会社が、いまどき珍しいくらいの強引な投資信託や保険の販売を行っていたというニュースが少しだけ話題になりました。一般の銀行が十数年前に通った道ですので、コンプライアンスの面ではやはり十数年前の水準ということでしょうか。

しかしながら、金融機関の苦しい事情を端的に表しているともいえるので、本日は銀行の苦境というテーマでコラムを書いていきたいと思います。

1.預金、与信(融資)

預金でお金を集め、お金を貸すことは皆さまもご存知のとおり、銀行の収益の源泉であるという点については、今も昔も変わりありません。

しかしながらお金を集め、貸すということにより得られる利益は、ご存知のとおり、目減りしています。

全国地方銀行協会という組織が公表している「地方銀行」全行合計の収支に顕著にこの傾向が表れています。

平成15年度

貸出による利益約3.5兆円 預金などのコスト▲約0.3兆円→収益は約3.2兆円

平成30年度

貸出による利益約2.8兆円 預金などのコスト▲約0.3兆円→収益は約2.5兆円

なぜ収益が減少しているのかという企業のカネ余りによる資金需要の減少に加え、銀行数が多いことによる過当競争やマイナス金利の影響によるベース金利の低下により、じりじりと貸出による利ザヤが減少するという構造的な原因によるとことが大きいといえます。

この状況を打破するために、比較的高い金利でお金が貸せるカードローンやアパートローンに注力したり、法人融資についても他の業種に比べ比較的倒産リスクの大きいと認識されている不動産業種向け貸出を増やしていましたが、これらの融資の水準が高くなったことを当局が懸念し今日に至っているというのが現在の状況です。

2.為替、その他

預金、与信で収益の増加を見込むのが難しいなかで、銀行は為替取引の手数料や(振込手数料など)や投資信託、保険などの銀行窓販の手数料を収益の柱として伸ばしていこうということで多くの銀行がこれらの取り込みに注力してきました。

平成15年度 約0.39兆円

平成30年度 約0.43兆円

多少増えましたが、微増であり、収益の柱とは程とおいのが現状です。

また、銀行運営のコストについてはどうでしょうか。

平成15年度 ▲約2.7兆円

平成30年度 ▲約2.2兆円

コストについてはやや減ったものの、それほど多くは減ってはいません。

3.これからの銀行

上記の銀行運営のコストの約半分は人件費、残りの半分は店舗を含むインフラの費用です。

これから爆発的に貸出による収益の改善が望めないなかで、銀行としてはコストを減らして利益を確保せざるをえません。

端的にいうと人件費(銀行員の数)を減らしたうえで、現在の業務を維持する道を模索しています。

各行ともリストラまではしていないものの、退職者の自然減と新規採用抑制により徐々に銀行員の数を減らしています。その一方でAIなどの活用により業務の効率化を進めており、人がコンピュータにどんどん置き換えられつつあり、ここ数年で特にメガバンクの業務内容と人事制度が大きく変わっており、今後は地方銀行、第二地方銀行さらには信用金庫にも波及することが予想されます。

4.おわりに

本日は銀行の苦境ということで現状についてコラムにしてみました。

このような現状のもとで、次回は融資という観点から、今後銀行が進もうとしていう方向がどのようなものであるのかをコラムに書いていきたいと思います。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

(ご質問等あればお気軽にコメントください)。