楽待実践大家コラムをご覧の皆様、元ポスドク理系大家です。

 

本日は、にわか脱サラ大家さんと地主の婿養子大家さんのコラボコラムでも取り上げられている株式会社リクルート住まいカンパニーさんの賃貸住宅市場の調査資料を紹介したいと思います。お二方のコラムにもコメントいたしましたが、私の手元には、ちょうど

 

「第 8 回 首都圏賃貸住宅市場における入居者ニーズと意識調査 2018~2019年」

 

という 50 ページくらいの冊子があります。コラムで紹介するデータは全てこの資料が出典となります。また、問い合わせてコラムで紹介させていただく旨の許可を頂きましたので、今回のコラムを書かせていただいています。今後、随時紹介させていだきます。

 

ちなみにこの冊子、協力会社さんを通じて購入することができるようです。定価 1000 円です。私の場合は、協力会社の 1 社に区分の管理をお願いしている関係で頂きました。ちなみに協力会社さんには、SUUMO さんもあります。私が冊子を頂いたのは SUUMO さんからではないですが。

 

というわけで、本日の内容は、

 

# 調査の概要について

# どんな方が回答者か

# 入居者の希望するリフォームの度合い

# 終わりに

 

です。

 

調査の概要について

 

まず、調査の概要を冊子の説明から引用します。

 

目的:首都圏における賃貸住宅契約者の設備や仕様、住まいに対する意識を明らかにし、今後の賃貸住宅の商品企画の参考にすること。

 

対象:新規の契約者または更新者

 

方法:Web 調査(契約時または更新時に ID を配布)

 

サンプル数:1237件(うち単身は 897件)

 

期間:2018 年 3 月から 2019 年 3 月

 

とのことです。1996 年から調査が行われています。また、調査は協力会社を通じて行っており、SUUMO の他に 18 社ありました。名前を聞いたことがあるだけのものを含めて私は 3 社しか分かりません。

 

冊子の構成は

 

第 1 章:回答者のプロフィール
第 2 章:部屋探しの意識と行動
第 3 章:部屋選び
参考 1 :選びたい間取り
参考 2 :満足度の高い設備・次に引越すときは(も)欲しい設備
参考 3 :現在の物件の設備
参考 4 :見学した物件数・訪問した不動産会社店舗数
参考 5 :場所別リフォーム意向
参考 6 :希望するリフォーム度合い

 

となっています。にわかさんのコラムは参考 1 の「選びたい間取り」に載っていました。なお、参考は、同社の別の調査がベースになります。

 

どんな方が回答者か

 

この手の調査では、サンプル数もそうですが、どんな方が回答されているかが大事です。もっとも良いのは、サンプルが平均的な賃貸市場を反映していることですが、約 72.5% は単身者になっています。これは賃貸市場における物件数から考えても不自然ではないでしょう。単身者以外は、同棲のカップルもしくは夫婦のみの二人入居が約 16.4% で残りがファミリです。また、新規の契約者が 約 62.9% ととなります。平均年齢は 30.7歳で、25 ~ 29歳が全体の 30.4% を占めます。男女比は以下のようになっています。

 

  男性 女性
全体 52.2% 47.8%
単身 48.6% 51.4%
二人 68.0% 32.0%
ファミリー 52.6% 47.4%

 

です。二人入居の場合は、男性が契約者になることが多いようですね。Web 調査ということで若い方の回答が多く、全体では男性の回答者がやや多い調査になっています。

 

さて、注目の家賃帯ですが、以下のようになっています。値は回答者の平均値です。

 

全体 約 8 万円
単身 約 7 万円
二人 約 11 万円
ファミリー 約 11.2 万円

 

回答者の家賃帯の分布を見るとボリュームゾーンは、単身者が多いので 5 ~ 8 万円です。ということで、首都圏でも地方で 4 万円以下の家賃帯で賃貸業をされている方にはあまり参考にならない調査かもしれません。一方、入退去の頻度が高くターゲットが若年層で家賃帯が近いという場合は、非常に参考になる調査だと思います。

 

入居者の希望するリフォームの度合い

 

調査の概要を紹介しておいて、アレですが、今回紹介するのは参考の方です。これは同社の「2017 年度賃貸契約者にみる部屋探しの実態調査」がベースになっています。なんでこちらを先に紹介するかですが、これは実践大家コラムの読者にとってまず気になるデータだと思ったからです。満室のオーナーチェンジの場合は、別でしょうが、高利回りの物件を狙う場合、空室のリフォームが必須になってくるからです。その際に大いに参考になるような気がします。

対象は

 

「3点ユニットバス」、「バスルーム」、「和室」、「トイレ」

 

です。リフォーム意向も交えながら紹介します。調査数は 827 です。

 

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ブラウザで表示してもはみ出る方は、文字サイズを調整してください。

PC で表示確認しています。

私のiPhoneのアプリでも表示できるように調整しました。

 

3 点ユニットバス

 

次のような意向になっています。

 

この状態なら借りたくない 65%
家賃が妥当ならこのままで良い 16%
家賃が上がっても良いからリフォームしてほしい 19%

 

さらに、家賃が上がっても良いと回答した人に家賃アップ額とリフォームの程度を 3 ケース提示してどれを選ぶか聞いています。

 

3 点ユニットのまま、シャワーホース・ヘッド・蛇口のデザイン性を向上(家賃 1500円アップ) 21.9%
シャワーブースにして独立(家賃 3500円アップ) 36.7%
同じ面積のままセパレート(家賃 6000円アップ) 41.4%

 

バスルーム

 

この状態なら借りたくない 44.1%
家賃が妥当ならこのままで良い 35.6%
家賃が上がっても良いからリフォームしてほしい 20.3%

 

クリーニングとシャワーホース・ヘッド・蛇口のデザイン性を向上(家賃 1000円アップ) 25.8%
上記に加えて、大型ミラー設置とパネルシート1面張り(家賃 2000円アップ) 54.8%
最新のシステムバスルームに入れ替え(家賃 6000円アップ) 19.4%

 

和室

 

この状態なら借りたくない 43.4%
家賃が妥当ならこのままで良い 40.5%
家賃が上がっても良いからリフォームしてほしい 16.1%

 

クリーニングと収納を押入からクローゼットに変更(家賃 2000円アップ) 19.6%
上記に加えて、フローリングに変更(家賃 3000円アップ) 48.6%
さらに壁・天井も変更(家賃 5000円アップ) 31.8%

 

トイレ(現状は洋式の水洗トイレ)

 

この状態なら借りたくない 31.5%
家賃が妥当ならこのままで良い 51.6%
家賃が上がっても良いからリフォームしてほしい 16.8%

 

デザイン性のあるペーパーホルダーとタオルハンガー設置(家賃 200円アップ) 15.9%
上記に加えて洗浄便座機能を追加(家賃 700円アップ) 37.2%
便器を最新のものに交換して壁紙・床も張替え(家賃 2000円アップ) 46.9%

 

いかがでしょうか?トイレの提案はツッコミどころがあるような気がしますが、調査の都合でしょう。家賃アップ 200 円って(笑)

 

全体の印象ですが、リフォームするならトイレはガッツリで、他は中程度で十分、3 点ユニットはシャワーブースも浴槽に浸かる習慣があまりなさそうな若い方がターゲットなら良さそうです。ユニットバスはリフォームの優先度は高いが和室とトイレは家賃が妥当ならそうでもないと言えるようです。

 

終わりに

 

本日は、株式会社リクルート住まいカンパニーさんの賃貸住宅市場の調査資料から「入居者の希望するリフォームの度合い」を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?感想やツッコミのコメントをお待ちしております。

 

ただ、この調査を鵜呑みに実践するのではなく、リフォームにかかる費用と家賃アップ額のバランスを考えて、何をどこまでやるか・やらないかを検討することが大事だと思います。

 

ちなみに、私は今、半空のファミリー向け地方アパートをリフォーム中です。まあ、業者丸投げですが。もう少し早くこの調査を知りたかった(´;ω;`)