楽待実践大家コラムをご覧の皆様、元ポスドク理系大家です。

 

少し時間が開いてしまいましたが、今回のコラムも前回に引き続き、株式会社リクルート住まいカンパニーさんの調査資料をご紹介します。随時紹介する予定でしたが、最近本業が忙しく中々、コラムが書けないので、今回と次回に分けて残りの分を一気に紹介したいと思います。調査内容のすべてを紹介できませんので、ご興味を持たれた方は冊子を手に入れてご覧ください。また、関連の調査について、にわか脱サラ大家さんのコラムでも紹介されていますので、そちらもまだの方はご覧ください。

 

本日の内容は、前回紹介した概要の第 2 章「部屋探しの意識と行動」の調査結果を紹介します。

 

# 調査項目について

# 調査結果の概要

# 終わりに

 

です。

 

調査項目について

 

調査項目ですが、大きくわけると以下のテーマで質問しています。

 

(1) ネット環境に対する考え方
(2) 築年数に関する考え方
(3) ネットの利用
(4) ネットでの事前情報収集
(5) ストリートビュー利用状況
(6) 正確な住所へのニーズ
(7) 管理状況
(8) 内見の必要性
(9) 仲介手数料の価値
(10) Web 賃貸借契約
(11) 定期借家契約
(12) 活用したい情報

 

まず、ネット利用に関する質問が多いですが、最近の部屋探しを考えれば利用は必須ですから当然と言えば当然ですね。また、大家というよりも賃貸管理会社や客付会社が聞きたい項目を聞いている感じがします。

 

調査結果の概要

 

ここでは、調査項目の中から気になる項目についてその結果を掻い摘まんで紹介いたします。

 

物件のインターネット環境について

 

必要性を 5 段階で聞いています。全く気にしないの 43.9% を除く、56.1% が程度の差はあれ、インターネット環境を気にしており、無料・有料を問わず事前に使えることを確認したと回答したのは 20.2% となっています。また、単身、二人、ファミリーと入居者の家族構成の違いで比べても結果に大きな違いはありませんでした。

 

調査対象の平均年齢(30.7歳)と約 72.5% が単身であることから、単身の方が重視する人が多いと思ったので意外でした。まあ、インターネット環境は当たり前過ぎて事前に気にしなくてもどうにでもなるということかと思います。

 

築年数について

 

築年数の重視度を「とても重視する」「やや重視する」「どちらともいえない」「あまり重視しない」「まったく重視しない」に分けて聞いています。結果ですが、「とても」「やや」を合わせて重視するという回答は、全体の 60.3% です。

 

逆に重視しないという回答は 20.1% となっています。単身、二人、ファミリー別に見ると、重視するという回答は、それぞれ、62.7%、55.7%、53.2% となっています。やはり、新築の供給が多い単身の方が重視する傾向が出ています。

 

次に築年数に関する考え方ですが、

「築年数の古い物件は候補にしない」

「リフォームされていてきれいでも、古い物件より築浅の物件を優先する」

「リフォームされていてきれいなら、築年数が古くてもかまわない」

「むしろ築年数が古い物件のほうがよい」

「特に築年数は気にしない」

の 5 段階で聞いています。結果ですが、全体では最初の 2 つの築浅重視は
42.5%、リフォームされていればよいは 47.5% となっています。

 

単身、二人、ファミリーで分けてみると重視度と同様の傾向でファミリーの場合、リフォームされていればよいは、53.3% に増え、築浅重視は 34.3% に減ります。

 

まとめると、ちゃんとリフォームされていれば、単身でもファミリーでも十分新築と戦えるが、築年数が古いだけで検討しないという層も 2 〜 3 割はいると言えそうです。

 

契約した部屋は、事前にネットで見た物件か

 

これ気になりますね!

 

不動産会社が仲介するとき、事前に顧客がネットで見た物件の他にも入居を決めたい本命候補の物件や当て(つぶし)物件なども紹介すると思います。

 

結果ですが、契約するのは、事前にネットで見た物件というのが、全体で 41.5%、他の物件が 30.2%、全く関係ない不動産会社から紹介もされていない物件が 28.4% となっています。単身、二人、ファミリーで見てもこの結果に大きな違いはありません。まずは、ネット検索条件にちゃんと引っかかる物件にすることが大事ですね。

 

管理状況について

 

共用部の管理状況について、

「管理状況を重視しており、物件見学時に確認している」

「管理状況を重視しているが、物件見学時に確認してない」

「管理状況を重視していないが、物件見学時に一応確認している」

「管理状況を重視していないし、物件見学時に確認もしていない」

の 4 段階で聞いています。重視派は 51.2%(34.7% と 16.5%)です。意外と少ない印象ですね。ファミリーでは、重視派は順に 39.4%、15.3% となり、より重視する方が少し多いです。

 

まあ、気にしないや確認しないと言っても、見学すればどうしても見える場所なので印象が悪ければ避けるのが普通なので、共用部の管理は大事だと私は思います。

 

共用部の確認内容についても聞いています。

「玄関・廊下の汚れ」

「外観の傷み具合」

「郵便受けの状況」

「ゴミ置き場」

「外構・フェンス・エクステリアの傷み具体」

「エントランス廻りなどの植栽・花の状況や状態」

「雑草の生え具合、植栽の手入れ度合い」

などを聞いており、確認したと回答した数が多い順に書いていますが、ほとんど差はなく 74.3 〜 88.7% の範囲で確認したという回答になっています。

 

また、共用部の問題で借りるのを断念したことがあるかについても聞いており、外観の傷みが具合で断念したという回答が 32.8% (ファミリーは 40.6%) と 3 割以上となっています。共用部の管理はやはり大事ですね。

 

内見の必要性

 

内見なしでは契約できないという回答が 68.7% ですが、事前に詳細の情報(部屋の内部をくまなく見られる動画や詳しい内部寸法)が確認できれば契約できるという回答も 18.7% あります。また現在、ネット上で閲覧できる程度の情報(部屋の写真など)で契約できるという回答も 12.6% あります。

 

ファミリーの場合は、内見なしでは契約できないという回答が少し増えて 71.5%です。意外と少ないという印象です。このファミリーは、戸建よりも圧倒的に区分が多いのでそれも影響しているのではないでしょうか。

 

定期借家について

 

定期借家契約の物件のイメージを聞いています。「契約期間が終了したら退去する必要がある」が 34.4%「定期借家契約の意味がよくわからない」が 26.4% を占めています。「契約期間が終了しても、多くの場合再契約できる」は 24.1%、「同じような条件の部屋より、賃料が安い」は 6.8%、「手続きが面倒である」が8.4% となっています。定期借家契約の実際については、よく知られていないようですね。

 

終わりに

 

前回のコラムにも書きましたが、この調査における回答者は首都圏の在住でそのボリュームゾーンは、家賃帯が 5 〜 8 万で 25 〜 29 歳が約 3 割ですので、そのことを踏まえて調査結果を受け取る必要があります。

 

例えば、単身向けの入居対策として、無償インターネットを導入するのか、共用部の整備にどこまで費用をかけるのか、物件検索に引っかかるようにどうするのか、AD をどうするかとか、諸々ありますが、この調査を鵜呑みにするのではなく、個々の物件の状況はもちろんのこと、どこに費用をかけるのかかけないのか、あくまでも不動産賃貸業としてみたときにちゃんと回るようにしないといけません。

 

次回は、「部屋選び」についての調査結果を紹介して、株式会社リクルート住まいカンパニーさんの調査資料の紹介を終えたいと思います。