こんにちわ!「新米大家」です。

台風10号が接近してきており、大家としては、気が気でないお盆となっています。

今回は、少し記憶を遡って、銀行員時代に経験した怖いお話(といっても・・・ホラーではありません。)を曖昧な記憶を辿って綴りたいと思います。

 

1.8年程前の出来事

僕が、福岡を離れ九州のとある政令地方都市に勤務していた時の事です。

当時は、九州新幹線の全線開業や政令指定都市への昇格、又市内中心部の再開発計画等の影響、及び福岡市内の不動産価格の上昇局面入っていたこともあり、当地についても不動産の動きは活発でした。

そのような時世である一方で、金融円滑化でAPのリスケ等の案件もある時期でした。

当時の銀行の方針としては、そのような金融円滑化での格付けダウンの債権が増える一方で、正常債権(健全な融資)の量を伸ばせとかなりハッパがかかっていました。

ある時、福岡の不動産屋の紹介で、市内中心部より徒歩圏内の築浅(10年位だったと記憶していますが)のRC1棟ものの融資依頼がきました。

スペックとしては、ワンルームタイプ RC 利回り10%程度 市内中心部徒歩10分程度 売買価格250百万円 位 だったと記憶しています。

僕は、当時余りAP融資に興味がなかったものの、上記のように銀行方針での融資量確保の観点から、支店長、営業課長、担当者が前のめりになった案件でした。

僕が、興味がなかった理由の一つに、購入希望者が一度も支店に来店しなかったことも影響しています。(実際、一度も会ったことはありません)

当時としては、そんなに利回りの良い物件でもなく、エレベーター付きワンルームで、初めて不動産賃貸業を開始するには、余りにも物件自体が大きいのでは・・・と思ったことと、その方のお住まいが福岡であった為、遠隔地での運営となることでした。

そして何よりも、多分購入しても、物凄く忙しい方と推測されたので、この物件を見に来ることは、殆どないだろうな・・・?と思ったことでした。

その方の職業は、大学病院医局のお医者さんでした。

今みたいに楽待等のポータルサイトも一般的ではない時代でしたし、推測するに、属性は申し分なかったので不動産屋さんのいいカモだったと思います。

とは言っても、僕1人反対する訳も行かず、且つ、大きく儲かりもしないだろうけど、本物件であれば失敗もしないであろう・・・とは思っていました。

最終的に、僕が稟議に印鑑を押した理由は・・・

①本人が大学病院の医者且つ奥様も総合病院の医者で、2人の年収を合算すると30百万円は超えていたこと。

②本件をきっかけに、取引を開始することで将来的な、病院の開業資金等の事業取引きが出来る見込みがあること

③他行の預金も年収に見合う預金があったこと

総合的に、将来の銀行の優良取引先として長くお付き合いできる可能性が高かったというのが、物件単体での事業リスクを補完できる材料と判断しました。

但し、不動産事業初心者であった為、当面、新たな物件は購入しないように、本人と約束すること・・・という条件を付けて、本部に稟議を回しました。

本部の稟議についても、多少のやり取りはあったものの順調に決裁がおりました。但し、僕の勤務している支店は、居住している場所が遠かった(物件には近いですが)ので、融資実行後移管(要は、最寄りの支店取引に移動)という条件は付きましたが・・・

2.その後

僕の勤務していた支店としては、融資決裁後、無事移管手続きも終わったことにより、その債務者との接点はなかったのですが・・・

1年後、本部審査部の先輩(僕が、若い頃一緒の支店に勤務していた先輩)から1本の電話がかかってきました。

先輩「新米大家、お前が1年前に融資した〇×先生の件やけど、どうもまた1年前

   購入した物件の近くで、今度は、新築RCを建てているみたいやけど・・・

   どうも、業者が潰れて、工事が中断しているみたいなので、現場と業者の

   状況を見てきてくれ!」

新米「え!今度は新築RCですか? 去年融資した際、支店長、営業課長、担当者

  が融資の条件として、当面不動産購入は抑制してほしいとお願いして了承を

  得たと聞いていますが・・・ 当行の〇〇支店で融資の申し込みがあってい

  たのですか?

先輩「いや、当行ではなく、××銀行で申し込みをした見たいなんよ!現状、当行

  には、直接被害がある訳ではないけど・・・今後どうなるか分からないので

  取り急ぎ見に行ってくれない?」

  というようなやり取りをしました。

  状況確認してみると・・・ ご想像通りの結果です。

 

最初の僕が融資に乗り気でなかった不安が的中していました!

属性が高く不動産と全く関係がない職業の方が安易に手を出した結果です。(銀行の言う事も結果的に真摯に聞いてくれませんでした)

新築物件に手を出すということは、不動産賃貸初心者にとってリスクが大きいと感じた瞬間でした。

①不動産会社の言いなりに土地を購入(1棟目の中古RCが計画通りに家賃が入っ

 ている安心感)

②建設会社の財務内容等のリサーチ不足

③自分は、今迄順調な人生(医者になれた)をおくり、且つ製薬会社等も日参し

 一番いい情報が常に入ってくると妄想

等々では、ないかと思っています。

その後のことは、聞いていませんが属性と夫婦の年収から見て破綻はしていないと思いますが(破綻していたら、当行の融資が焦げ付いて僕の所には連絡が来ているはずですから・・・)何のために、不動産賃貸業をしているのか分からない状況だと思います。(本業からの出費があるはずです)

以上、夏の本当にあった怖いお話でした!

今回も長々とお付き合いありがとうございました。