こんばんは、サラリーマン大家のTAKAです。

本日は、恐れ多くも他の著名なコラムニストの方々のコラムに便乗して、「繰り上げ返済をすべきか否か」というテーマでコラムを書いていきたいと思います。

1.このテーマでコラムを書いた理由

繰り上げ返済についても某著名コラムニストの方々のコラムは、個人的にも非常に面白く読ませていただきました。

個人的には、「繰り上げ返済をすべきか否か」は、人それぞれの状況や投資のスタンスにより決まるものであり、する方が良いともしない方が良いとも一概には言えないものと考えております。

しかしながら、個人的な感覚ではなく、一定の条件のもとでグラフを使い視覚的に、繰り上げ返済を行う場合と、繰り上げ返済を行わずにキャッシュを蓄積している場合を比較すれば何か「気づき」があるのではないかと思いコラムを書いて見ました。

死ぬ気でとにかく繰り上げ返済を目指すパターンを「神保原パターン

繰り上げ返済反対!のキャッシュの蓄積を目指すパターンを「新座パターン

として、グラフで比較していきたいと思います。(パターンの名称に深い意味はありません)

いろいろな見方はあると思いますが、銀行や金融機関の融資担当者としての目線で評価をしていきたいと思います。

なお、各パターンともに、9,000万円の物件をフルローンで購入し、購入時の手元資金の残りが1,000万円であり、「神保原パターン」のローン完済のタイミングで、同様のスペックの物件を再度フルローンで購入することとします。

9,000万円の物件のキャッシュフロー等の条件は、以下のとおりですが、細かい数字というよりも、視覚的なグラフの動きを追っていってもらえればと思います。

・9,000万円のうち、建物3,000万円、土地6,000万円(建物はX年後に1,000万円償却)

・X年後に物件から生じるキャッシュの総額は2,000万円(利息・ローン返済含諸費用控除後)

・X年後にローン元金返済額は1,000万円

また、グラフが小さくて見にくいかもしれませんが、

薄緑色、薄青が、不動産の価格(価値)

黄色が、現預金

クリーム色・オレンジ色が、借入額

となります。

2.物件購入~2X年後

(1)神保原パターン

不動産の価値(不動産A)

9,000万円→8,000万円→7,000万円

現預金(現預金比率)

1,000万円(10%)→1,000万円(11%)→1,000万円(12%)

借入金(不動産A見合い)

9,000万円→6,000万円→3,000万円

純資産(純資産比率)

1,000万円(10%)→3,000万円(33%)→5,000万円(62%

(2)新座パターン

不動産の価値(不動産A)

9,000万円→8,000万円→7,000万円

現預金(現預金比率)

1,000万円(10%)→3,000万円(27%)→5,000万円(41%)

借入金(不動産A見合い)

9,000万円→8,000万円→7,000万円

純資産(純資産比率)

1,000万円(10%)→3,000万円(27%)→5,000万円(41%

(3)比較

赤字部分にご注目いただくと当然ながら現預金比率と純資産比率に違いがでてきます。

どちらも、経営の安全性を表す指標として重要な指標といえますが、神保原パターンでは、現預金比率は大きく変わらないのに対し、純資産比率は大きく指標が良化しています。

一方で、新座パターンでは、現預金比率は良化しており、純資産比率も神保原パターンほどではないにせよ良化しています。

3.3X年後~5X年後(新たに不動産B購入)

(1)神保原パターン

不動産の価値(不動産A)

6,000万円→6,000万円→6,000万円

不動産の価値(不動産B)

9,000万円→8,000万円→7,000万円

現預金(現預金比率)

1,000万円(6%)→1,000万円(6%)→4,000万円(23%)

借入金(不動産A見合い)

0万円→0万円→0万円

借入金(不動産B見合い)

9,000万円→3,000万円→0万円

純資産(純資産比率)

7,000万円(43%)→12,000万円(80%)→17,000万円(100%

 

(2)新座パターン

不動産の価値(不動産A)

6,000万円→6,000万円→6,000万円

不動産の価値(不動産B)

9,000万円→8,000万円→7,000万円

現預金(現預金比率)

7,000万円(31%)→11,000万円(44%)→15,000万円(53%)

借入金(不動産A見合い)

6,000万円→5,000万円→4,000万円

借入金(不動産B見合い)

9,000万円→8,000万円→7,000万円

純資産(純資産比率)

7,000万円(31%)→12,000万円(48%)→17,000万円(60%

(3)比較

同じく赤字部分にご注目いただくと当然ながら現預金比率と純資産比率に違いがさらに顕著にでてきます。

銀行員的な考え方からして、不動産A・Bの借入が各不動産の価値に紐付くと考えた場合に、残りの純資産がどの資産に紐付くかという純資産の「質」で比較した場合、

神保原パターン

純資産17,000万円⇔現預金4,000万円+不動産13,000万円

新座パターン

純資産17,000万円⇔現預金15,000万円+不動産2,000万円

と大きな違いが生じてきます。

現預金は、いうまでもなく流動性の高い資産であり、流動性の高い資産の方が危機時のバッファーになることから、仮にもう1件不動産購入するために、融資の打診を受けた際には、新座パターンの方が融資がしやすいと思われます。

4.おわりに

ここまでコラムに書いておいてなんですが、上記の比較はあくまで机上のものです。

そもそも購入した収益性の高い不動産を、満室でうまく運営していくことができるということが大前提にあり、かつ修繕の発生や例えば金利上昇のリスクであったり、もろもろのリスクは考慮されていません。

何等かの事情により、購入した不動産からの収益が利息支払いと借入金の返済額を下回るのような逆ザヤの状態が生じた場合を考えてみると、借入額が大きい新座パターンの方がリスクが高いということは明らかです。

また、仮に同じ前提のもと、2物件で不動産購入をストップした場合には、借入のない神保原パターンは、最強の状態ともいえるのではないでしょうか(5X年後の状態)。

特に、不動産を購入はじめは、購入者の物件運営のノウハウも乏しい場合が多く、ゆえに運営のリスクも高いことを考えると神保原パターンが多くのビギナーにとっては、目指すべき方向かなと感じます。

一方で、もし不動産購入により、リスクを負ってでも、早いスピード感で大きな資産を形成したいなどの野望がある場合には、融資を効率的に引くことができる、新座パターンをとることに合理性があるとも言えます。野心家向けの方向かなと感じます。

不動産購入時の個人的な背景(ノウハウ、資産、経済環境など)や、目指すべき規模感などは、当然人それぞれなので、どれが正解ということはありませんし、神保原パターンの方が絶対安全、新座パターンの方が絶対効率的ということはいえません。

いずれもパターンにおいても、一定の危険水域を抜ければ、リスクがゼロではないにせよ、破綻リスクのない水域が広がっていると考えています。

航海にでる場所が、太平洋なのか、霞ケ浦なのかで、危険度も違えば、破綻リスクのない水域にでるまでの時間も異なります。

特に初心者の方は、コラムや本で勉強をして「自分の外」から学ぶことも大事ですが、個人的な背景や目指すべき規模感など「自分の内」と向き合うことも大事なのではないでしょうか。

本日も最後まで、お読みいだたきありがとうございました。

(今回のコラムについて、ご質問等があればお気軽にコメントください。)