こんばんは。地主の婿養子大家です!

 

前回のコラムでは沢山の温かいお祝いの言葉を頂き、本当にありがとうございました。コラムの内容関係なく、応援してくれている人の数を感じ、また、個別に連絡くれた方などもいて、久しぶりに感激しました。今日からまた初心に返り書いていきたいと思います。

本当にありがとうございました。

今日は

この物件買って大丈夫か?不動産の因縁を感じる好例!!』というタイトルで、

素人が絶対手を出すべきではない物件例

をケーススタディとして紹介しようと思います。

 

尚、この物件は、

実際売りに出ていた物件

で、

素人が買ってしまった物件

です。(; ・`д・´)

 

構成は、

1.物件スペック概要

2.謄本を読み解く

3.公図の見方

4.物件の問題点に着目

5.問題点の攻略方法

6.おわりに

以上で書いてまいります。

長くなるかも知れませんが、1コラムにおさめないと意味がないので、長文ご容赦下さい。

 

1.物件スペック概要

コラムでも書いたこともありますが、私は物件情報を確認する時は、早いもので1秒でゴミ箱行きになります。何百とある情報の中から検討する物件は、正に、100に一つ、そこから現地確認するのは10に一つ、現地確認する物件の多くは買付を入れることが多いですが、それでも数件に一つでしょうか。

ある日、日課の物件情報メールを見ていたら手が止まりました。

物件スペックは下記の通り。※数字やらは弄ってますが特定出来たとしてもコメントはお控え下さい。

 

エリア:神奈川県有数の人気エリア

駅徒歩:10分

構 造:重量鉄骨造

階 層:4階建て

築年数:築25年

金 額:6,000万円

利回り:10%

 

こんな感じの物件でした。

目に留まった理由は、

①流通性の高い価格帯であり、売却物件に適しているから

②築年数が比較的若い(最近は築30年超えばかり)

③容積効率が良く、収益力が高い

④利回りがクソ高い。(エリアでは6~7%が優良物件の適正利回り)

この中でも、④が一番気にかかったから手が止まったわけです。

即座に問い合わせをしました。(義父が)

ちなみに、

再建築可能

とのことです。。。

 

義父に連れられ、現地確認をすることになりましたが、、、

 

正直、私単独なら、事前に電話でヒアリングをきちんとして、現地確認にはいかなかっただろうなと感じる物件でしたので、義父にも多分なんかあると思うと伝えていました。汗

 

さて、

私は何がひっかっていたのでしょうか?

 

2.謄本を読み解く

実際は、

謄本を見る前に義父に連れられて現地に行ったのですが、後から謄本を取得し確認したところ、ここにも問題が映し出されていました

 

謄本内容のうち、私が目をとめたのは、抵当権設定欄です。

設定日:おおよそ6年前

借入額:6,700万円

銀行名:スルメ銀行

金 利:4.5%

 

個人名義の物件で、一応長期保有(5年を超えて)での売却。

ですが!!!

金利から残債額を逆算しますが、

当時のスルメなので、

仮に!

オーバーローン

で融資を引けていたとしたら投資額が抵当権設定額になるわけですが、

その元金はおおよそ

1000万円しか減っていない

と推察できます。

つまり、

残債は5,700万円程度。

売出価額は仲介手数料を引いて、残債割れしない程度であることが予測できます。。。

要は、

指値は、

売主が持出しする余裕がなければ実現不可能な案件

であることが読み取れます。

 

しかし、

スルメで4.5%で借りている方が、5年程度の短期で、大幅な持ち出しが出来る程の余裕があるかどうか?については、、、です。(あくまで私見です)

 

この時点でも、

8割方、買いに値する物件かどうかは簡単に分かりますが、この時は、先に現地を見に行ってしまっていたので、あくまでケーススタディ用に謄本を取得した感じでした。。。汗

 

さて、次が本コラムの本題です。

皆さんは、物件資料を取得される際、

公図はなんとなく取得していませんか?

3.公図の見方

仲介時代、誰に教えてもらったわけでもありませんが、物件の重要事項説明を行えるように調査するにあたり、

自然と、公図の見方が身について行ったのですが、

公図を読み解く上で、

非常に大事な読み方を一つ伝授いたします!

★重要★

知っていた方は、コメントで知っていた!知らなかった方はコメントで知らなかったとコメントを頂けるとまた別の機会になんか書けるかも知れません。宜しくお願いします。m(__)m

 

ずばり!

公図では、

物件と公道の位置を確認!

します。

 

※事例の公図をパワポりました

 

どういうことか?わかるでしょうか?

解る方は読み飛ばしていただいて結構です。

 

上の図で、

対象不動産は

です。

 

そして、①は、公道に出るまでに

②③④⑤⑥の敷地を通らなければなりません。

そして、

その通らなければならない他人地の部分

現地では、

見た目は普通の道路

になっている部分が、上の図では赤の点線部分になります。

※厳密には④の敷地のでっばり部分までが道路と見なされる部分です。(赤の点線部分を伸ばし忘れています)

また、

現地では図の④の出っ張り部分はなく、①は普通に接道しているように見受けられます。

この出っ張りが怨念の部分

になりますが、

まずは、この出っ張りが無かった場合を考察してみたいと思います。

 

※④の出っ張りがない場合の公図

これだと、問題あり物件が①と④になります。

①と④は、

②③⑤⑥の敷地を通らなければ公道に出られない

からです。

 

これを物件の再建築の可否と絡めて考えるにあたり、

赤字点線部分は、

43条但し書き道路

とみなされるのかどうか?

が肝になります。

 

つまり、

①④が再建築出来るかどうか決めるのは、

①④の所有者ではなく

②③⑤⑥の所有者

であり、

行政になります。

このムチャクチャ大事な接道要件の問題に直面していながら、その問題があやふやなまま物件購入をしてしまいそうだった仲間がいます。その方は、天性の勘である方に相談をし、ある方が手とり足取り指南してあげた結果、

契約前に

問題の大部分を解消することに成功して無事物件を購入されました。

つまり!

クソエセコンサルがお金貰って素人をコンサルしているのであれば、ある方のその方への功績は仲介手数料片手満額分くらいありますw

 

話戻りまして、

問題点はなんなのでしょうか?

 

4.物件の問題点に着目

赤点線部分の通路部分について、

①の所有者が、

通路部分の土地の持ち分等を一切持っていない点

です。

結論から言うと、

②③④⑤⑥は、赤点線部分の通路部分が原則建築基準法の道路とはみなされないが、

但し!

一定の基準を満たしている場合には

建築基準法の道路としてみなしてあげようという、43条但し書き道路として適用されるため、再建築出来る可能性が高い(実際、新築も直近で建築済みでした)が、

①は、一見接道しているように見えるが、通路の所有権を持っても共有さえもしていないため、

再建築は出来ない

のです。

通称、袋地と言います。

 

更に悪い事が、

④の怨念の出っ張り部分

です。

 

明らかに、過去の相続時等の分筆時に悪意を持って①の所有者を殺しにかかった土地の形状をしています。

 

この出っ張りがなければ、仮に①も通路部分の持ち分をもたなくても、

最悪!

※本当に最悪の場合です。素人にはその場合でも進めません。その理由は後ほど記します。

②③④⑤⑥

敷地の赤点線部分

における

道路通行掘削承諾書(今は覚書であることが多い)

が取得できれば、再建築は可になる可能性が高いです。

※可能性が高いという言い方も重要で、この許可はあくまで行政によるものであり、将来、行政がこの通路を但し書き許可を認めないと言えばそれまでです。故に、包括同意基準なるものが既に得られているものかどうかを調査するのですが、この収益不動産を扱うクソ仲介はそんなこと知らない感じでした。包括同意基準まで書くと、ゆうちゃんから長いとクレームが来るのでやめときます

 

話戻りまして、①は④の出っ張りのせいで、そもそも接道(通路に対してさえ)していないわけです。

 

本来、この時点である程度の知識がある人は、

敢えてそんな問題物件を買わなくて良い

と思って、買わないわけですが、

 

買いたい病を患っている投資家はその点に目をつむり

あまりにも知らなさすぎると問題点にすら気づかずに

少々利回りが高いからと、

クソ物件を掴むわけです!

 

私が尊敬する投資家のishiさんが良く

「知らぬが仏もあるね~」

※ishiさんを知らない人はFC2のブログで探してみて下さい。笑

というのも一理あり、下手すれば、ある程度のレベルの高い仲介がこの辺りの重要事項を素人にあえて巧妙に伝えないのも、ある意味では購入者の為に感じる部分もあります。。。知らなければ知らないでそのまま賃貸する分には回っているわけですから。。。

 

でも!!

こういった

潜在リスク

は、

再建築したい時

     や

売却したい時

など、

その物件の真の資産価値が問われる局面

において、ひょこっと顔を出すわけです。

そしてそれは時に、

 

 

 

 

、、

 

 

、、、

 

 

死刑宣告に値します!汗

 

5.問題点の攻略方法

仮に私が買うならば?

契約の前に!

④の出っ張り部分を④から購入出来ることが確定し、それでも②③⑤⑥の所有者と上に書いた通行掘削承諾の覚書を取り交わしが完了することか、協定書なるものを取り交わすことで、通行と掘削が承諾されることが確約されることを白紙解約の条件とし、更に、包括同意基準を満たし再建築可能という見立てを行政の建築審査課、建築道路課等から確認した上でないと買わないです。

★豆知識★

この場合、

たとえば、公道に出るまでの近隣地において、建築確認が許可されていれば、基準を満たし、再建築可能として認められる可能性が高いと推測出来ます。ちなみに、本件では新築が確認出来ているので、役所でその建物の台帳記載証明書をとれば建築確認が下りているか確認できます。

 

それでも!

上で素人には進めない理由をと言いましたが、私が本件のような物件を敬遠する理由が他にあります。

それは簡単に言えば、

資産価値

です。

但し書き物件は、特に実需の住宅ローンでは審査の網にひっかる場合もあったり、そもそも公道に面していないという大原則上、

私は、

資産価値を大きく低めに考えます。

私がそう考えるのであれば、業者によっても然り、金融機関の担保評価においても然り。

決して、

普通の物件ではない

と意識して、その上でも利が取れるから買うと考えられる、いわば業者の中でも専門のような人間が購入する物件です。

勿論、その場合における査定額は、例えば本件ならば、半値の3,000万円くらいでしょう。実需で使い続ける目的とかならば100歩譲って目をつむる場合もと思いますが、

基本、不動産には、

いつか必ず出口がやってきます!!!

残念ながら築25年の収益物件を収益還元だけで評価したならば、

なかなかそこまで金額は落ちないのが現実。

しかし!

いつかはその物件も耐用年数を超え、終活を迎え、土地として評価することになる。上物が木造でもなく、4階建ての重鉄。立ち退きや解体費を考えても足かせでしかありません。

単純に言えば、

将来の価値が半分である以上、物件の商品寿命があるうちに、普通の物件を購入した場合の2倍稼いでくれなければと考えます。

つまり、

利回り20%程度とれなければ。。。

 

売主のお財布事情と、『今』の収益性を考えるとそんなことは不可能。

 

だから、見ても意味がない物件だったわけです。。。

 

6.おわりに

如何だったでしょうか。

久々に4時間以上かけて、頑張って書いてみました。

本コラムが将来誰かの失敗を防ぐことになれば嬉しいですし、

何より、

あの物件を保有している方が仲介に不安を煽られて、変に安く持出しで売ってしまわないで、そのまま持ち切って失敗で終わらないことを心から祈っております。

 

最後に、一言、

公図では公道までの出口を探すべし!

ありがとうございました。

 

需要があれば、本件の怨念の部分を深堀するコラムも書くかも知れません。