ドーモ、投資侍です。

25日から緊急事態宣言が関東圏でも解除される見込みなので慌ただしくなってきました。

ワタクシの業務で過去2か月最も時間を費やしたのはコロナ対策でした。上の御方から「コロナ禍で好きにして良いから結果だけ出してよ」と言われて、一番迷ったのが従業員の出社です。人の命と経済を両天秤にかけた人生初の経験でした。

 

正しい判断をするには正確な情報が必要であり、かつ、正確な情報は日々変わるので日々アップデートしなければなりません。

 

他方、ネットやTwitterに溢れている情報は不正確に満ちています

正確な一次情報は日本の厚労省、米国のFDAやOSHA、英国のNHS、欧州のERSやEU-OSHAだけでなくCOVID-19は論文の査読をスキップして様々な論文が日々公表されて最新の情報を提供してくれています。WHOの情報は根拠が確認できない限り信用しませんでしたw

 

しかしながら、ネット民は一次情報を一切確認せず、データによる根拠なく、発信者のバイアスに満ちた情報を見て信用してしまいます挙句の果てに米国の医者に30分話聞いただけでコロナのことが全部分かったとか言う阿呆なネット屋の話を真に受けるとかどうかと思いますw

 

正しい判断をするには不正確な情報の中から正確な情報を抜き出す知識・経験・能力が必要です。それは不動産投資に限らず全ての投資でも同じでしょう。

 

コロナ関係は今後の投資に影響があるので今後も推移を見守っています。少なくとも欧米と新興国では終息の気配を見せておらず、ロシアや南米で感染爆発をしつつ、欧米でもピークアウトしながらも多数の犠牲者を出し続けていて世界レベルで見れば終息はまだ遠いです。株にイナゴが集まってイナゴキャンプファイヤーが久々見れそうですw

 

さて本日は不動産投資クワドラントに関連して路線価・積算評価のお話です。

1.路線価や積算評価の本質

さて前回のコラムの不動産投資クワドラントが予想外に好評だったので、さも20年前からこのクワドラントを確立して使いこなしていた風に今後もコラムで活用していきたいと思います。

 

まず大前提としてワタクシは路線価・積算評価が融資審査の審査項目の1つということは十二分に理解していますが、投資判断において路線価・積算評価はほぼ見ていません

 

理由は市場、特にワタクシが買主として想定する人は路線価・積算評価などを見て物件を購入しないからです。つまり、自分の市場において購入判断に使われない指標を使うと判断を誤る可能性があるので使いません。

 

さて一例を上げましょう。

 

①都心新築RC、価格15,000万円、家賃収入900万円、利回り6.0%、土地路線価3,000万円、積算評価8,000万円

 

②地方築20年RC、価格8,000万円、家賃収入900万円、利回り11.25% 、土地路線価1,000万円、積算評価8,000万円

 

③都市郊外築30年軽鉄、価格9000万円、家賃収入900万円、利回り10.0%、土地路線価8,000万円、積算評価8,000万円

 

さて全ての積算担保評価は同じ8,000万円です。

 

それでは全ての物件が同じ価格の8,000万円で買えるとしたら皆さんはどの物件を購入しますか?

 

答えは間違いなく①でしょう。

 

誤解のないように言いますが、これは①の物件を15,000万円で購入することが優れていると言いたいわけではありません

 

路線価・積算評価による担保評価が如何に実勢と離れていていい加減なものなのかを示す一例として挙げただけです。

 

一時期において積算評価が大事とか、積算評価以下の物件を買ったら債務超過とか、自分は積算評価以上の物件を持っているから資産超過とか、など言っている人は物事の本質を見ずに数字遊びをしているだけの情弱です。こういう人が何も考えずにコロナの誤った情報に飛びつくんだと思いますw

 

つまり、路線価・積算評価の本質は形式的な担保評価ではなく買い手から見て実質的な実勢担保価値としてどれだけの価値があるのかを常に見続けることが重要です。

2.銀行から見た担保評価

不動産投資家が融資を引く際に銀行が路線価や積算評価を重視していると考えている人は多いと思います。

 

それは半分正しく、半分間違っていると思います。(ただし、銀行による。)

 

銀行も都心新築RCの15,000万円の物件が8,000万円の価値しかないなどと考えていません。

 

地方築20年RCの8,000万円の物件が将来において8,000万円の価値を維持し続けるなどとは考えていません。

 

都市郊外築30年軽鉄の9000万円の物件が更地にすれば8,000万円で取りっぱぐれないから融資できるとも考えていません。

 

銀行も阿呆じゃないので各物件毎に見方が異なっており、全ての物件を路線価・積算評価といった単一かつ同一の物差しを使って判断しているということは普通のまともな銀行ならありません『普通のまともな』というのがポイントですw

 

路線価や積算評価のお陰で融資が付いていたように『見えていた』のは融資ジャブジャブ時代の稟議書くのが簡単だったからじゃないかと想像しています。

 

更にぶっちゃけて言えば、

「(融資付けたくない輩が来やがったから)積算評価が足りから担保不足で融資できないですね~」とか

「(この物件微妙だけど最悪リーマンの給与とかで取りっぱぐれないだろうから)積算評価が高いから融資しやすいですね~」とか

「(投資物件としては微妙だけど銀行にとって融資を付けやすい)良い物件ですね~」とか

銀行の営業トークを真に受けた素人投資家が大半じゃないかと想像してしまいます。あくまでも想像ですwww

 

その証拠に最近は融資が厳しくなったと言われていますが、路線価・積算評価が高いだけの物件ではまず融資が通りません。逆に路線価や積算評価が低くても融資は通せていたりします。

 

つまり、過去の路線価・積算評価が高ければ融資が通るというのは融資ジャブジャブ時代に出回った幻想よろしくの誤情報だと思っています。

 

路線価や積算評価は高いに越したことはありません。銀行員が稟議書く手間が1つ省けますから。

 

ただ、融資の本質として重要なことは路線価・積算評価以前の問題としてあり、今の通常モードに入った融資審査ではむしろ路線価や積算評価以外の項目が重要視されてる本来の融資の姿に戻ってきたのだと感じています。

3.クワドラントで見る路線価・積算評価

さて皆さん大好きなクワドラントのお時間です。

 

ワタクシも路線価や積算評価を投資指標として使うことが常に誤っている訳ではないと思います。

 

なぜなら、クワドラントの立ち位置によっては、路線価や積算評価が『たまたま』その地域の物件との実勢価格との剥離が小さく投資判断指標として機能するエリアもあるだろうからです。

 

でもこれはその地域性における『たまたま』の話であって路線価や積算評価が投資指標として優れているなどとは考えていません

その地域で路線価・積算評価以下で物件が買えれば実勢価格よりもお得に買えたと判断できますね、というレベルです。

 

逆に言えば、そういう地域で投資をすれば実勢担保価格と路線価・積算評価との剥離が小さいの銀行としても融資がしやすく不動産投資が比較的やり易いエリアと言えるかもしれません。ただし、儲かるかどうかはまた別の話ですw

 

<路線価・積算評価が投資指標として使えそうな領域>

※全国地価と担保評価からの感覚的なものなので適当、超適当です。

 

何度も繰り返しますが、これは物件が優れているものでもなく、路線価・積算評価が投資指標として優れているものでもなく、ただの『地域性』の問題です。

 

つまり、逆に言えば『地域性』が変われば路線価・積算評価は投資指標として全く利用できず、むしろ有害です。

 

<路線価・積算評価が投資指標として使えない領域>

※全国地価と担保評価からの感覚的なものなので適当、超適当です。つーか、真ん中より下はほとんど機能しないと思うよw

 

この辺りは路線価・積算評価以下で物件が売買されているのが当たり前で、その物件が優良かどうかはそれ以外の指標で判断すべきです。誰とは言いませんが明らかに路線価・積算評価が機能していない地域なのに路線価以下で買いました!とかコラム書いている人がいるのでそういう善意の愚者の話に影響されないよう注意喚起は声を大にして言いたいと思います。

 

重要なのは『地域性』です。

 

担保評価と実勢価格の剥離率は裏付けのデータが見えますし、銀行が担保評価を依頼する査定業者にもデータがあります。

 

しつこいくらいに繰り返します。

 

①路線価・積算評価は不動産投資において本質的な価値を測る指標ではない

 

②融資において路線価・積算評価は主たる審査項目ではない

 

③融資においては路線価・積算評価以前の問題として重要なファクターがある

 

少なくともマクロ不動産投資する人は路線価や積算評価は全く見なくても大丈夫です。それ以前の部分で物件も融資も全ての勝負が付いています。

 

最後に一番大事なことを言いたいと思います。

 

積算評価が大事とか、積算評価以下の物件を買ったら債務超過とか、自分は積算評価以上の物件を持っているから資産超過とか、など言って本を出したり、コンサルしたりしている人は速攻でヤベー認定して切った方がいいですよ!ワタクシが見る限り、これは100%自信をもって言えますwww

 

正しい判断をするには不正確な情報の中から正確な情報を抜き出す知識・経験・能力が必要です。それは不動産投資に限らず全ての投資でも同じです。

 

コラムニストの全てが正しい情報を発信している訳ではありません。不動産投資歴の長い人間が言うことが常に正しい訳ではありません。

 

情報には必ず発信者のバイアスがかかっていることを忘れないでください。もちろんワタクシの情報にもバイアスかかりまくりですからwww

 

投資侍より