こんばんは、サラリーマン大家のTAKAです。

本日は、少し時事的なネタを一つ。

金融機関が行う中小事業者や住宅資金借入者に対する貸付条件変更等の状況(2020年5月末時点)を題材にして、新型コロナウィルス後の不動産向け融資というテーマでコラムを書いていきたいと思います。

1.融資の返済が滞りそうになった時の選択肢

不動産融資などの事業性資金にせよ、住宅ローンなどの消費性資金にせよ、融資の返済が困難になった場合の取りうる手段は2つあります。

1つ目は、いわゆる破産や民事再生手続の申し立てを行うなどの法的に債務の返済を「ギブアップ」する方法です。

この方法をとる場合には、基本的には債務はなくなるものの、資産もなくなる「すっからかん」の状態となり、また、クレジットカードすら作れなくなるなど、借入を行うことがきわめて困難な状態となりますので、最終手段といえるでしょう。

もう一つは、お金を借りている金融機関に、返済中の融資の条件変更を申し込む(元金支払いの一時猶予、返済期間の長期化、広く言えば債務免除等)という方法です。

この方法も、追加の借入を想定した場合には、必ずしも金融機関の印象は良くないものの、一過性の事情による一時的な条件変更であれば、のちに返済が正常化し、延滞等が発生しなかれば、追加借入等の芽は残るといえます。

2.金融庁が公表している貸付条件の変更等の状況

今回の新型コロナウィルスによる事業への影響は「一過性」のものと、我が国はとらえているようであり、金融庁から広く各業態の金融機関には、条件変更があった場合には「柔軟に」応じるようにお触れをだしています。

そして、「柔軟に」応じていることを示すために、各業態の金融機関から貸付条件変更等の申込を受け、どれだけ条件変更に応じたかのデータを集め公表しており、現在は2020年5月末までのいわゆる銀行業態のデータが公表されています。

・令和2年3月~令和2年5月までの貸付条件の変更等の件数【中小事業者】

 申込件数・・・約115,000件

 条件変更実施・・・約77,000件

 謝絶・・・約100件

    審査中・・・約35,000件

 取り下げ・・・約3,000件

 

・令和2年3月~令和2年5月までの貸付条件の変更等の件数【住宅資金借入者】

 申込件数・・・約13,300件

 条件変更実施・・・約5,500件

 謝絶・・・約50件

    審査中・・・約7,100件

 取り下げ・・・約700件

 

(金融庁公表資料より)

なお、以前コラムにした際の3月までの中小事業者の条件変更等の件数申込ベースで約26,000件だったので、5月までにさらに多くの企業が条件変更等の申込を行ってるのがわかります。

また、謝絶された件数の少なさも相変わらずで、基本的には何等かの条件変更に応じるケースが多いこともわかります。

3.おわりに

金融機関には、新型コロナウィルス対応融資で積極的にニューマネーを提供しつつ、既存の借入についても積極的に条件変更に応じることで、特に中小事業者を支援するよう強く要請されています。あくまでコロナは「一過性」なので(本当か?)。

少し目線を変えてみると、今回のコロナ対応融資等で影響の大きい業種向けの融資が増えるということは、金融機関全体で見たときに相対的に不動産向け融資の割合が減ってくると見ることができます。

そう考えた場合に、不動産向け融資に積極的に資金を振り分けたいと考えてくる金融機関がでてきても不思議ではない気がしています。

お金自体は金融機関にジャブジャブにあるので、それがどこに流れるのか。

リーマン後の状況が繰り返される可能性も相応にあるのではないでしょうか。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

(ご質問等あればお気軽にコメントください)。