ワンコ先生語録シリーズ(法人ならではの裏技を駆使しよう

 

◆登場人物◆

タケル:年収480万円37歳(貯蓄1,000万円)のサラリーマン
アミ:タケルの妻
リーマンまさゆき:楽待のコラム二スト

 

 

「さて、物件の収益シミュレーションを見てきたわけだが、物件評価にそぐわない項目が紛れ込んでいたのに、タケルは、気が付いたかな?

 それはね、法人運営経費という項目だよ。

 物件単体の収益評価をシミュレーションしているのに、そこに、法人全体の運営経費を組み込むのは、おかしいよね。

 今回は、法人で所有する物件がまずはこの1棟だけなので、いったん良しとして、話を続けるよ。

 ここで、表をよくみると、実は、税金がやけに小さくなっているのがわかるよね。それは、減価償却と法人運営経費を使って、課税対象所得をできるだけ少なくなるようにしているからなんだ。

 つまり、簡単に言うと、減価償却と法人運営経費は、利益圧縮ツールになるんだよ。

 そして、経費が増えれば手残りが減るはずなのに、手残りは試算上、減っていない。それは、なぜか?

 それは、実質的な外部支出無しの合法的な経費を組み込んでいるからだ。

 これまで、さんざん、法人化のメリットを教えてきたから、タケルはもう理解しているはずだよね。

 個人事業と比較して、この法人運営経費の調整がし易いことが、法人経営の大きなメリットといえるんだよ。

 さぁ、タケルならどうするかな?」

「法人の経費に計上できるけれど、実際の外部支出が無い、もしくは、少ないものということですよね。

 法人化のメリットのところで、いろいろ教えて頂いたヤツですよね。

 そうですね、まずは、経営セーフティ共済ですか、倒産防ってヤツ。

 100%経費にできて、満期で100%返ってくるヤツ。

 どうですか?」

「うんうん、よく覚えているね、それもありだ。ただ、100%経費にできるのはその通りだが、キャッシュはいったん共済金として支払う必要があるからね。後から返ってくるとはいえ、資金余力が少ないタイミングで始めるのはどうかな。

 10年後の大規模修繕を見越して、5年後から年間30万ぐらいツッコむ感じでもいいかもね。1棟目購入直後のキャッシュに余裕のないタイミングでやるのは少々早いかもしれない。

 他にはどうかな?」

「そうですねぇ、旅費規程による清算ですかね?」

「うんうん、それもありだね。とはいえ、それは、実際に、業務目的の出張がないと使えないので、そんな出張があるかどうかにかかってくるよね。無理やり必要なのない出張をするんぢゃバカみたいだし、何の得にもならないからね。あくまで、合目的に使用しないとダメだよ。」

「そうですねぇ、そうしたら、いわゆる通常経費の組み込みでしょうか?会議費とか?」

「ふふふ、それは、もちろん有りだし、タケルが代表社員で、奥さんが業務執行役員であれば、不動産投資に関する打ち合わせは、充分立派な役員会議になるので、外食のタイミングで会議をするのであれば、それは合目的に会議費という経費にできるよ。

 でもね、それって、経費になるというだけで、実際に外食費用は会社負担とはいえ、支払うわけで、現金はその分、当然ながら消費するからね。会議費になるからといって、無駄に外食を増やすなんてことは、利益が減るだけで、本末転倒だよ。

「そうですよね、でも、これまでと同じ生活をしている中で、外食のタイミングで会議をする場合は、問題なく使えますよね?」

合目的であれば、OKだよ。要は、ちゃんと法人業務に関する会議をしているならOKだということだ。」

「うーん、当面は、運営が安定して、しっかりと黒字化するまでは、役員報酬なしでいこうと考えているので、役員報酬や退職金というのも考えにくいんで、それもあてはまらないとすると、うーん、なんだろう?」

 

「ふふふ、まず、活用する手段として、お勧めするのは、役員社宅だよ。覚えているかな?」

「あぁ、そうでした、役員社宅ってのが、ありましたね。でも、会社を作ったばかりで、役員社宅ってのも、どうなんでしょうか?

 そもそも、役員社宅なんて、おこがましいというか、結局、法人の利益が大きく減ってしまうだけにならないんでしょうか?」

「ははははは、どんな立派な役員社宅に住むつもりなんだい、タケルは!まだまだ駆け出しのタケルは、高望みしちゃいけないよ。現状と同等か、できれば、それ以下の社宅を探すんだよ。

 それこそ、世の中には、山のように、賃貸物件が溢れているからね。いまと同じ条件、もしくは、いまよりも良い条件の社宅を探せばいいんだよ。来年小学校に入学するルミちゃんのこともあるから、それもふまえて奥さんと相談して、いい引っ越し先を探すんだね。

 いま住んでいる所が特に気に入っているのなら、そこをそのまま役員社宅にしてもいいけどね。その場合は、いまの大家さんに相談して、法人契約に切り替えてもらう必要がある。法人での賃貸はお断りという大家さんも少なくないので、そこは確認次第だね。

 たしか、いまの賃貸住居は、家賃が12万円ぐらいだったよね。

 築古の小ぶりのマンションが狙い目なんだが、仮に同じ条件の物件に引っ越すとするよ。その際に、気を付けるのは、法人での契約を前提に物件を探すということだけだ。OKな物件は、多いと思うよ。

 そうなると、引っ越し費用は持ち出しになるが、例えば、自己負担3万円、法人負担9万円というような役員社宅にすることができたりするんだ。この自己負担割合は、税法で決められた計算式があるから、税理士先生にきちんと確認しなくちゃいけないけどね。

 そうなると、どういうことになるかというと、現在と同じ、12万円の家賃の家に住むのだから、毎月、支払う家賃の総額はいっさい変更がない状態で、タケル個人の負担は3万円、法人の負担は9万円とかになるわけだ。

 法人の負担は、100%経費になるから、9万円x12ヶ月=年間108万円が法人の経費になるというわけだ。

 実際に、法人から家賃を支払うので、法人の支出は108万円増えるワケだが、タケル個人の支出は、その分、減ることになるんだよ。

 わかるかい?

 要は、費用的には、現状からの費用増減無しに、家賃の一部を法人の経費に振り分けることができるんだよ。」

「それは、いいですね。ありがとうございます。さっそく引っ越し先を探したいと思います。なんだか、引っ越すのもワクワクしますね。」

 

「ふふふ、あとはタケルが、どんな物件を見つけてくるかだな。

 タケルの一棟目、楽しみにしているよ!

 いい物件に出会えることを祈願して乾杯するか!」

「はいっ、ありがとうございます!」

 

 

タケルの不動産投資 第二章(完)