楽待実践大家コラムをご覧の皆様、元ポスドク理系大家です。

 

先日、業者 DM で水面下の新築建売アパートの情報を頂きました。

 

まあ、私の手には届かないロットですが、新築建売アパートというあまり儲からない感じがする物件でも、業者が水面下だと言う物件なら違うのか、ちょっと気になります。

 

そこで、本日のコラムでは公開されている新築建売アパートと比べてみましたので、その結果を紹介いたします。

 

水面下の定義

 

まず、「水面下」の辞書的な意味は「水の中」のことです。また、転じて「表面には現れないところ」を表すようです。つまり、「水面下の物件」は「情報が未公開の物件」ということになります。

 

物件自体が儲かるかどうかと、その情報が水面下(未公開)かどうかは本来無関係ですが、「水面下の物件情報です」とか言われると魅力的に感じますよね。私もそうです。

 

まあ、業者が DM に流した段階で未公開でも何でもない気がしますが、ここでは未公開というのは「レインズ」やポータルサイトに登録されていない物件を指すものとして扱います。

 

水面下の物件概要

 

物件概要を紹介する前に、まず本当に水面下なのかを調べます。調べた先は楽待を含むポータルサイトと新築の賃貸情報です。概要に合致する物件があれば水面下ではありませんから。

 

さて、結果ですが、、、見当たりませんでした。

 

早速、物件概要を見てみます。

 

立地:東京都の特別区(城西 6 区)
駅徒歩:6 分
販売価格:1.4 億円
建物:木造 3 階建
間取り:18 平米の 1K × 12 室
土地:215 平米
表面利回り:7.5%

 

多少ぼかしていますが、コメントで特定はなさらないようにお願いします。また、売主の設定賃料は坪単価で 1.4 万円です。家賃に直すと 7.1 ~ 7.5 万円となります。

 

公開情報の物件概要

 

次は公開情報の物件です。今回は楽待の掲載物件を比較対象にします。

 

同じ区にある新築アパートを検索してみると、6 棟見つかりました。これら 6 棟の物件概要を1 つにまとめて記すと

 

物件価格:7500万円 ~ 1.6億円
駅徒歩:4 ~ 12 分
建物:木造 2 階建(4 戸または 8 戸)
間取り:1K、1R または 1LDK + 1K
土地:70 ~ 240 平米
表面利回り:5 ~ 6.5%

 

となります。表面利回りだけ比べると水面下の物件の方が良さそうですね。

 

比較してみよう

 

公開情報の物件ですが、一目で残念な物件と分かるものがありましたので、まずはこの物件と比較してみます。残念な物件の概要です。

 

駅徒歩:8 分
販売価格:1.1 億円
建物:木造 2 階建
間取り:12 平米の 1R × 8 室
土地:95 平米
表面利回り:6.5%

 

早速比較してみます。まずは、物件のスペックです。

 

(土地評価額)

水面下 9500万円
公開  4300万円

 

(建物評価額)再調達価格 13万円/平米

水面下 2800万円(業者資料の建物価格は 4700万円)
公開  1200万円

 

(販売価格/積算価格)

水面下 1.14
公開  2.00

 

この残念な公開物件は積算価格の倍の値付けがされています。戸建用地に建売の狭小アパートだとこんな感じになると思います。

 

戸数を多くしてさらに賃料をふかして利回りを高く見せていることが見え見えです。水面下の物件の価格は積算価格の 1 割ちょっと増しなので妥当な範囲だと思いました。

 

次は相場賃料を見てみます。〇ットホームの相場情報から路線名と駅名から 1K・1R の相場を比べてみます。

 

(相場賃料)

水面下 6.7万円
公開  6.4万円

 

となりました。これは築年数を無視した平均的な賃料なので、新築~築 2 年の坪単価を調べてみます。これも〇ットホームで調べました。公開物件は公開されているだけあり、特定できたので除いて計算しました。

 

(坪単価、築 2 年以内)

水面下 1.3万円(業者資料では 1.4 万円)
公開  1.4万円(表面利回りから計算すると 2.1 万円)

 

水面下の物件は築 2 年までの物件と比較しても 0.1 万円の違いなので妥当だと思いますが、公開物件は予想通り賃料が高過ぎますね。

 

ちなみにこの公開物件は空室の入居付けに苦戦しているようで 2 年間家賃保証付きで売り出されています(笑)2 年後に表面利回りが 4% くらいになりそうです。

 

一方、水面下の物件は、相場賃料で引き直すと表面利回りは 6.9% になりました。

 

次は土地面積が同程度の公開物件と比較してみます。この公開物件の概要は

 

駅徒歩:10 分
販売価格:1.6 億円
建物:木造 2 階建
間取り:1LDK × 2 室、1K × 8 室
土地:240 平米
表面利回り:6.5%

 

です。同様に物件のスペックを比べてみます。

 

(土地評価額)

水面下 9500万円
公開  9600万円

 

(建物評価額)再調達価格 13万円/平米

水面下 2800万円(業者資料の建物価格は 4700万円)
公開  3100万円

 

(販売価格/積算価格)

水面下 1.14
公開  1.26

 

となりました。公開物件は1LDKを含むのでちょっと割高なようです。また、この公開物件の最寄り駅は、先ほどの残念な物件の駅と同じなので1Kの相場賃料は

 

(相場賃料)

水面下 6.7万円
公開  6.4万円(1LDK を除く)

 

となります。表面利回りから計算した賃料は 8.4 万円ですが、これは 1LDK を含んだものとなります。

 

徒歩 10 分以内の 1LDK の新築の賃料から平均賃料を求めると 13.5 万円でした。そこから 1K の賃料を逆算すると 7.1 万円となります。比較すると、

 

(想定賃料)

水面下 7.1 ~ 7.5 万円
公開  7.1 万円

 

となります。水面下の物件と大きな違いはなさそうです。

 

まとめ

 

都内の建売新築アパートの水面下情報と公開情報を比較してみました。

 

公開情報の中には明らかに儲からない残念な物件がありましたが、水面下の物件と同程度の物件もあることが分かりました。

 

水面下か公開かではなく、その物件がお得かどうかが問題ですし、それは調べれば分かることです。

 

私宛には儲かる水面下の物件情報をお願いします!