今日は秋晴れで庭屋さんが手入れにきてくれています。 いつもどおり大分綺麗になりつつあります。^^) 左の白い家は、一部上場の元社長様の家です。社長といってもサラリーマン社長なんで、私が会社を辞めた時の社長は調布市在住でした。 只のサラリーマンです。 しかし、サラリーマン社長でも権限は絶大です。 奥様が、出来の悪い?愚息を某有名研究所に無理やり押込んだとのこと。後日、TVにも出ていましたのでソコソコの役職になったんだと感心しました。

 

 先のコラムの兄の大失敗で担保物件は全て競売にかかりました。しかし、大蔵省の歴史的失策である融資額総量規制に遭遇し、元々約束していた第二期工事代金は、結局のところ融資されることはありませんでした。 全体像として一期工事と二期工事に分割して完成させるスキームで金融機関も内諾しており、それが外部環境の変化によって建物内装費用の二期工事の融資がストップされれば、素人が考えてもかなりヤバいです。 兄はどちらかというと、建売業者としては成功しており、頭は結構回る方でした。 支払いが滞ることも予想された時点で、ある手立てを講じていました。

200坪の主力物件の競売と登記の工夫

 住宅・店舗・事務所部分が75坪、賃貸部分が125坪の建物でした。兄は、大切な75坪部分を現金で払って、担保設定をしませんでした。全体の土地と賃貸部分は住総の担保となりました。 これが、二期工事代金がストップして賃貸部分が未完成のままになって競売にかかることになりました。住宅等の建物部分は所謂件外物件で競売対象ではありません。返済が滞った1993年に最低価格8500万円位で競売にかかりました。しかし、住宅等の件外物件が乗っているため、競売不調になりました。これを毎年繰り返し、6回目の競売では1500万円の最低価格です。鳥取地方裁判所の裁判官と直に相談しましたが、これは遺族である森田さんが落とすのが一番いいんですとのこと。 当時は娘の薬大の授業料180万や8000万の自宅のローンが重く、纏まった現金がありません。 地元の物件なら融資も可能ですが、鳥取は遠方です。 勤務先の隣に、〇ず〇銀行の本店がありました。 超高層の立派な建物です。この都銀は唯一全国に支店のある唯一の銀行なので、鳥取にも支店があります。アレコレと交渉しましたが、結果は不調でした。 後に宅建士を取得して分かったのですが、兄の件外物件は残念ながら地上権のないものでしたので、競売が成立すると落札者が除去を請求できるそうです。これは判決を要するので、手っ取り早いのは買ってしまうことでした。で、75坪の建物を800万で買いたいとの提案が入りました。裁判費用や手間暇を考えてのことでしょう。これまでの5年間の賃料収入も得ていたので、これを了承し、賃料収入と800万円を3分割し、次兄と甥っ子に送金しました。これで一件落着です。

兄嫁の担保物件の競売

 兄嫁も連帯保証して、所有の田んぼを担保にしていました。 競売にかかりそうになった時は、田んぼの境界が不明瞭ということで競売にかかることは無かったようです。というのも隣地の物件は嫁の兄の物件だったので、境界は不明瞭としたようです。 兄嫁の兄はかなりの規模の建売業者でしたので、この方面の知識は豊富だったようです。親は農協の組合長だったりもしました。 田んぼなので、実際、境界は明瞭でなかったのかも知れません。

次兄の自宅も担保物件

 次兄も連帯保証し、自宅を担保に入れていました。 大阪府の公務員だったので金融機関にとってはいい連帯保証人です。 しかし、自宅が競売にかかってしまい、大変なことになりました。 裁判を起こし、ここでの言い分は、連帯保証人の判子を押したのは、心身喪失状態での出来事であったというものです。 当時、兄は府税事務所に転勤になって税金を払いたくない怖い人の対応で少し精神を病む?状態でもあったようで、実際医者通いをしていました。裁判の結果、600万円での和解となりました。 このお金は連帯保証を頼んだ母親が老後資金を取り崩して払いました。

まとめ

 競売にかかった3件の結末状況でした。競売にかかった時を想定し、件外物件をしつらえた兄の経験値は学ぶ点もあります。この時期、私にこの件外物件の立ち位置を何度も聞いてきましたが、当時は宅建士でもなく、権利上の判別がつきませんでした。 宅建を勉強するなかで、地上権が出てきて、兄の場合は地上権がないことを学習しました。地上権があれば競売にならなかったかも知れませんね。

 兄嫁の場合は不動産の専門家としてのふるまいだったと思います。境界が不明確な物件は基本的に売却することができないですね。競売は免れたのですが、連帯保証をどのように解決したかは未だに不明です。この兄嫁が鳥取を離れる際に、送別会を開催し今でも仲良くしています。

 次兄の場合は、裁判の和解金を母親が払うことで一件落着となりましたが、次兄はお人よしで頼まれると断れない性格です。土木事務に勤めていたころは河川の拡幅用地の買収などで成績をあげて表彰されたくらいです。地主様の門構えをみて、作戦を練りつつ玄関を入っていったそうです。^^)

 連帯保証し担保を提供したら、最悪はこうなるというひとつのケースです。少し、如何なものかという面もありますが、何かの参考になれば嬉しいです。

 

 今日も、超個人的な話を最後まで読んで頂き、誠にありがとうございます。^^)