こんにちは。サラリーマン大家の良波直哉です。

4階建てマンションの3階の302号室が水浸しに。
その水
は4階の402号室から漏れ出している。
かし、402号室は退去して誰もいない。
上の防水を確認しても問題はない。
原因は水道管からの漏水か!?
調べるためには402号室に入るしかない。
やばい、現地に鍵がない!!

そこで会社を抜け出し、
業者に会って鍵を渡した。
鍵を受け取った業者は再びマンションへ。

私はアリバイ工作(2話を参照)のために、
支店へと向かった。

402号室に業者が入る、ついに原因が判明

支社に着くと同時に業者から電話。
駐車場の脇で電話に出る。
するといきなり、
「原因が分かりましたよ」

えっ、もう!?
やはり屋上からの雨漏りなのか、
それとも水道管の破裂か・・・ドキドキ・・・

「コンビニの袋ですよ」
???

「402号室のベランダの排水溝、
 コンビニの袋がふさいでたんですよ。
 それでベランダに水が溜まって、
 サッシの隙間から水が402号室の
 部屋の中に流れていったんですよ」

犯人はまさかのコンビニ袋・・・!!

「袋を取ったら、
 溜まってた水は全部、
 排水溝に流れていったんで、
 もう大丈夫ですよ」

つまり、こういうことか。
① 402号室のベランダにコンビニの袋が飛んできた
② コンビニ袋が見事に排水溝を覆った
③ 雨水がベランダに溜まっていく
④ 溜まった水が窓のサッシの隙間から室内に流れ込む
⑤ その水は階下の302号室へと落ちていった

台風の大雨が、そのまま室内に流れ込んだのか。
そりゃ、水浸しになるわけだ。

入居者に原因を報告、他の部屋の被害は?

原因が判明し、
対処も完了(コンビニの袋をどけただけ)したので、
302号室の入居者のAさんに状況を報告。

Aさんも話を聞いて、
「そんな原因だったんですかぁ」と
少し気の抜けた返事。

こんな状況でも平然としているAさんって、
いったい何者?

とりあえずAさんには、
濡れた布団を捨てて、
今日は近くのホテルに泊まってくださいと
お願いした。

すると、Aさん、布団は捨てるけど、
今日は友達の家に泊めてもらうので
大丈夫とのこと。
何て人間ができている人だ!

明日、改めてお詫びに伺うと話し、
Aさんとの電話を切る。

次は他の部屋に被害の確認か。
ちょっと気が重い。。。。

3階の入居者全員に恐る恐る順番に電話。
しかし、なんと!予想に反し、
Aさんの部屋以外は一切被害なし!
ラッキー! 不幸中の幸いとはこのことか。

菓子折りを持って謝罪に

翌日、菓子折りを持ってAさんに謝罪に行く。
マンション入り口のゴミ置き場には
水に濡れた布団が。
市の粗大ごみに連絡すると数日かかるので、
知り合いの業者にお願いすることに。

302号室の中に入れてもらうと、
天井や壁のクロスがところどころ剥がれていた。


濡れた服は丸めて透明な衣装ケースに。
壊れたシーリングライトは床に転がっていた。

ひどい状況だ。
これでも怒りを示さないAさんって、
ひょっとして、大物の器なのか?

すぐに必要なのは布団。
Aさんと一緒に歩いて5分のデパートへ。
Aさんが「これ!」と指さしたのは
割と高めな羽毛布団セット。
Aさん、嬉しそう。

シーリングライトはAさんが
自分で買って請求書を送るとのこと。
後は濡れた服代。
乾かせば大丈夫と言ってくれたが、
お詫びも兼ねて2万をお渡しした。

部屋のクロスは知り合いの内装業者を手配し、
天井と壁のクロスすべての張替えを依頼。

雨漏り業者へのお礼

あとは対応してくれた業者へのお礼だ。
台風の中、頑張ってくれたので、
人件費だけなので、多くても数万円ってとこかな。

業者にお礼の電話をして費用の話をすると、
「いやあ、コンビニの袋捨てただけなんで、
 費用はいらないですよ」
え!? 信じられない。なんていい人なんだ!

「それより、排水溝から水がなかなか流れてなくて、
 排水管、何年も掃除してないでしょ。
 あれだと、いつ詰まってもおかしくないですよ。
 いい機会だから、うちで配管掃除やりましょうか
 マンションの排水管が3本なので合計で・・・・」

おっと、そうきたか!
まあ、台風なのに頑張ってくれたので、
感謝の気持ちでお願いするか。

費用のほとんどが保険金で

今回の費用は総額で50万円ほど。
老朽化の雨漏りだと保険出ないけど、
今回は不測の事故だよな。。。。
そう思って保険会社に連絡。

排水管の掃除は対象外だったが、
それ以外はすべて認められた!

しかもお見舞い金で実際の費用以上がでたので、
排水管掃除も含め、数万円の負担ですんだ。

本当に大変な事態だったけど、
私は費用負担が少なくて喜び、
Aさんは部屋のリフォームと羽毛布団で喜び、
内装業者は仕事ができて喜び、
雨漏りの業者は排水管の掃除ができて喜ぶ、
という結果に。

サラリーマン大家 史上最大のピンチ!!
でしたが、終わってみると、
みんなが喜ぶ結果で、丸く収まりました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。