こんにちは! 黄昏族の不動産投資家やんつです。 大家業においての最重要事項は

よい管理会社さんとの出会い、とも言われていますが、今回はそんな重要な管理会社さんとの

苦闘の日々のお話です。

それは2棟目のRCマンションでの出来事

ここは前所有者がジャスダック上場の建設会社A社で、いわゆる「管理付き物件」でした。

                                     全景P1040671_SP0000

       (1R16㎡で3点セット、家賃約6万の独身者向けマンションです)

A社は社内に管理部門も持っており、売買後も管理はさせて欲しいというのが

売買条件でした。 管理会社間で相見積を取れないのは残念でしたが、まぁ、きちんと

対応してくれれば問題ないことですし、2年契約なので最悪でも2年様子を見て、

ダメなら更新時に変えれば良いと思ってました。

      胃痛の日々の始まりでした………

一般的に家賃の代行回収は、翌月分の家賃を入居者さんから管理会社が当月末までに回収し、

翌月の10~20日頃に大家さんに送金するのが標準的な流れです。

送金と同時に支払明細書が届き、入金家賃と差引いた経費分の明細が記載されています。

少し細かい話ですが、経理上からいうと送金額がイコール賃料売上ではありません。

まず、敷金に関する入金は「預かり敷金」になります。

また、家賃振込みが入居者から無かった場合は、正確に言うと未入金でも売上対象になり、

「未収金」として計上した上で、入金後に消し込むのが正しいやり方です。

実際には白色申告ではあまり精度を求められていないので、「未収金」は使わないという

ケースが多いようですが………

(ご存知でしたか? 最初に税理士から聞いた時は、まじ理不尽じゃね?、って思いました)

普通の管理会社は支払明細書だけですが、A社は丁寧にも敷金残高表と滞納一覧も送ってきました。

さすが上場企業!  あんたはエライ!

               ところがこれが合いません………   ( 意味ねーじゃん! orz)

間違いだらけの月次報告

支払明細書に敷金入金が書いてあるのに敷金残高表に記載がなかったり、

前月の滞納一覧記載分の入金が今月分の家賃として記載されていたり(ホントは前月家賃)

ほとんど毎月のようになにかしらミスがあり、つじつまが合っていませんでした。

当時は初めてのRCマンションの購入ということもあり、わたしも気合が入りまくりでしたので

定例会として毎月打合せの機会を持ってました。

 「いやぁ~ 前月のやんつさんのご指摘ですが、調べましたら全くその通りでして…

  実はベテラン女子社員が最近退職しまして、後任が慣れてないものですから……」

 「はぁ、そうですか…… 先月の滞納一覧が合わない理由は分かりましたが、

  今月は敷金残高表の当月消し込み額が、支払明細書とXX円合わないんですが……」

 「  ………………。       至急、確認します!」

(女子社員が慣れてないんなら、おまえがチェックせんかい! うらうらぁ~)

もぐら叩きのように、こちらが直ればまたこちら………

ほとんど毎回、どこかにミスがあります。

                                               がっくり

経理 ワンポイント豆知識

経理の基本帳票としてP/L(損益計算書)B/S(貸借対照表)というのがありますが、

この2つは時間軸の基準が大きく異なります。

P/L →ある期間の損益を現し、何時から何時まで という期間が基準です。

B/S →ある時点での金額残高を表します。 つまり何月何日時点という日付が基準です。

世の中には色んな集計がありますが、実は基本はこの2種類の時間軸に分類されます。

   (ここ試験に出ませんが、覚えておいて損はありません)

どうもこの基本が分かっていないようです。 何度説明しても理解してもらえません。

たとえば9月の月次報告を例に取ると

支払明細書        →9/1から9/30までの期間の集計となります。

敷金残高表、滞納金一覧  →9/30時点での預り敷金と未収金の残高

例えば、9月敷金残高表には10月になって入金された分を反映してはいけません。

積み上がる滞納金

月次報告の違算だけではありませんでした………

1Rの狭いマンションなので、若い独身男性が入居者の中心です。

本来なら月末までに家賃の振込ですが、なかには月を越える人もでてきます。

(自分の若い時を振り返っても当時は社会ルールに関し、確かにいい加減でした。)

翌月入金がチラホラ……そのうち2ヶ月になる人も………

この月を越す入金についての扱いは管理会社さんによって実は色々差があります。

A社はそのまんま入金を締めて送金してくるタイプでした。

 「どうも、Oさんは常習犯で、しかも夜が遅いのか中々連絡が取れなくて……

  今月入金が無ければ督促状を発行しますので………」

   (そこを回収するのがプロってもんじゃね~の!?)

なんだか、徐々に滞納額が大きくなっていきます………6万……12万………

   (こんなんじゃ全然儲からないよ~………とほほ)

担当者だけでは埒があきません。 上司の方に出てもらって改善を申し入れました。

 「そんなことになっているとは知りませんでした!! 申し訳ございません。

  きちんとチェックし、回収も徹底するようにいたします!」

  と・こ・ろ・が・       翌月の月次報告もミスだらけ………

  (てめー 言うだけで、チェックしてねーな!! ざけんなぁーー!!)

普通はクレームがあったせめて翌月くらいは上司自らがチェックすると思うんですが、

部下に指示しただけで、あとは担当任せだったようです………

                 激おこぷんぷんなめんなよー!

ことここに到って管理変更を決意しました。

その時の滞納額が家賃総額68万円に対し、積もり積もって45万円! 

やんつさん、ピーンチ!! 果たして回収できるのかぁ??

まさか損金処理!?  そんな馬鹿な!!

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

次回に続きます………