楽待の皆様こんにちは。ぱぁ大家です。

 雨が降ったりやんだりで、毎日ジトジトしますね。この時期はカビや雨漏りが心配です。

っていうか、早速ですがテナントビルの窓のコーキングから雨漏りしたので直してもらいましたよ。

 竣工後、5年経っているから想定内でしたが、今までいろいろトラブルやなんだかんだあったので、施工会社ぱぁホーム(前回コラム参照)に交渉してテナントさんに補償を出してもらいました。

 ちなみに雨漏りは今回で2回目です。

 普段は脳内で毒づいている私ですが、この時は、ぱぁホームにありがとうって言いたくなりました。

ただ、ぱぁホームではなく請負さん名義で振り込まれていたのが、です…。

この件もおいおいコラムにします。

 

 私がなぜ大家になったかというと…単純に他に人がいなかったからです。

12年前の3月のこと――

 私が仕事を終えて帰宅すると母が苦しそうにしていました。

食べたものを全部吐き出してしまい、様子がひどかったので救急車を呼びました。

 大きな病院に運ばれたところ、丁寧に医師が見てくれました。

「末期がんです。余命半年でしょう…」

 その場で入院です。

 さすがにショックでしたが泣いてはいられません。

 私は母の退院後を想定して、ありとあらゆる手続きに走りました。

 そして、同居の父です。

 私の家は明治時代から続く水産加工品など食品を扱う卸売の会社でした。

 会社自体は規模も大きくなく、私も他のきょうだいも誰も跡を取りませんでした。とりあえず父と事務のおばあちゃん(当時75歳)で残った土地(建物なし)を回すだけ(正確にはジジババが一週間に何回かお茶を飲むだけw)の会社です。

 父は認知症とまではいきませんでしたが、酒癖が悪く、まあいろいろと大変でした。そんなわけで母の負担を減らすためにデイサービスにも一週間に一度行ってもらっていました。

 ケアマネージャーが私に言いました。

「お母様の介護をされるのでしたら、お父様に老人ホームに入居してもらった方がいいですよ。一人で二人分の介護はできません。末期がんですし…」

 日当たりのいい部屋で時代劇を見るのと孫(私の息子)とおやつを食べるのが大好きな父…かわいそうですが老人ホームに入居してもらいました。

 そして、そして…事務のおばあちゃんです。仮に名前をギャラドスにしておきます。

ご存じない方のために画像を貼っておきますがこんな感じです。

 きょうあくポケモンですね。コイキングの進化系です。

 

  

 

 ギャラドスはクセがあって、団地で一人住まいなのに見栄をはってブティックの顧客名簿に会社の住所で登録しちゃったり、うちの会社がもう少し大きかった時は気に入らない事務社員を辞めさせたりしていたようです。

なぜか私は以前からそのギャラドスには、ぶっちゃけ嫌われていました。

 父の周りの人達から「あのおばあちゃんと税理士だけは辞めてもらった方がいい」というのを複数聞いていました。特に叔父(父の弟)から話を聞いた時はビビりました。

 叔父は超有名ショベルカーメーカーのかなり上の方の管理職でした。要するに父よりは世間に慣れていたし、部下もたくさんいたし、非の打ち所がないとまで言いませんがスペックを比べると父よりは遥かに優秀でした。

「兄さんに頼まれて会社を手伝っていたけど、私が社長になるって段になって一度定年で辞めてもらったギャラドスが兄さんに泣きついて復活して、私がなぜか辞めさせられたんだよ…」

 と語ってくれました。なんでそんな人事がまかり通ったのか不思議です。どうやらギャラドスは死ぬまでうちの会社にいたかったようで、父に泣きついたようです。お金にもなるし暇つぶしにもなるし仕事もあまりしなくてもいいし、天国だったのでしょう。

 彼女の言葉の端々から感じていましたが、独身だったし父に恋をしていたのかもしれません。

 

 数日たったある日のこと…

 事務所に来た私の前にギャラドスは税理士事務所の男性職員を連れてきました。

 税理士事務所の男性職員はニヤニヤしながら

「社長も大変だったですねえ。お宅の金庫見せてくださいよ」

 「(゚Д゚)ハァ?」

 家に金庫って無いし、この失礼なジジイはなんだろう。

 ギャラドスはギャラドスで口を片方ひねり上げて笑いながら

「いろいろと教えてくれるわよ~」

 とか意味不明です。

 父の周りの人達が言っていることがわかりました。

 私は税理士事務所にクレームを入れ、速攻でギャラドスをクビにして税理士事務所の契約を打ち切りました。

(2021年現在、この税理士の先生は登録を抹消しています)

 

 私には大量の書類とお世辞にもきれいとは言えないコインパーキングと月極駐車場が残されました。

 ぱぁ大家爆誕の瞬間ですw

(たなぼた感満載)

 次回からは、どのようにして大人ではなく、大家の階段(他の大家さんより低くて、多分数段しかないけど)を昇っていったのかを書いていきたいと思います。

 最後までお読みいただきありがとうございました。