「不動産って縮小産業ですよね?人口も減っていくし所得も増えないのに先がないんじゃないの?」

ってよく言われます

ぐぬぬ、言われるとじゃっかんムカっとなりますが、人口減っていくのは事実だしそこは受け止めなければならない。知ってます

 

■人口は35年ローン軸で見れば実際けっこう減る世界

40年後には現在の1.2億の人口は8600万人(つまり3割も減ります)になるという統計があります。40年。すなわち今から35年融資を組んだとして、これを完済した以降ぐらいの世界ですね

さて、人口…すなわち、不動産賃貸業において言えば、お客様です。お客様のパイが30%も減るんです。これは大変

そうそう、でもですね、推計なんてものは推計なのでアテにはなるとは限らんのです

だけれども、

・20年前の2002年の成人式では150万人以上が成人
・今月の成人式では120万人
・今の出生数は80万人

だといいます
コレ自体は現実。算数できなくても凄い減ってるのはわかります

■所得水準は全然増えていない

日本人の所得水準は20年間ほぼ変わっていません
日本にいると実感ないですが、先進国では日本だけが横ばいなので、外から見れば日本人だけが給与が下がり続けているようなもんです。平均年収は米国の半分近くまで下落し、韓国にも抜かれ、物価水準の参考指標の1つであるビックマック指数ではタイよりも下回っている状態です。コロナ前には海外出張も多かったのですが、先進国主要都市から帰ってくると「日本て何でも安いなぁ」という気持ちに毎回なります

要は日本人はとても貧乏(そしてもっと貧乏になっていくだろう)から、この状態だとマクロで見れば実需に限界(払える賃料の㎡単価の限界)があると考えています、すなわち客単価の頭打ちです。これも想定されるシナリオとして受け止めるべきだと思っています

■以上を踏まえて考えること

マクロでは縮小市場という事を受け止めたうえで、

①人口減少の影響が40年後も低いと考えるエリアでやる
地方からの流入・外国人居住などの外需が支えると想定される東京をはじめとしたエリアです。釈迦に説法ですが

②人口減少エリアでも選ばれる場所or物件をやる
人口が平均3割減っても「選別が進む」だけです。住むところは絶対必要です

③利回りは全てを癒すという考え方でやる
将来的なリスクを超えるだけの利回りを確保できるなら最初の10年で回収しきるとか、そういうのも正しいと思います

④未来の日本人が住み続けられる賃料水準で提供できるようにやる
(コロナ前まで)ここ暫く賃料水準はアゲアゲでしたが、長期的には所得が上がらない(又は下がるかもしれない)日本人が選べるように、低価格帯で持続可能な賃貸物件を考える

⑤少数ニーズだが高賃料帯のプレミアム住戸を提供できるようにやる
東京都心では海外のお金持ち含め、所得が高い人たちが集中するし、貧富の格差は広がると思うので、一定成り立つと思います

というようなことを考えます
あるいは長期的な人口動態や経済構造の変化のリスクを取ることを避けるため、10年単位程度でちゃんと売却して利益確定させていき、その時々で最善の次の10年の投資に組み替える、というのも考え方だと思いました。動向が実態の賃貸経営に影響するには時間がかかりますので

以上を踏まえたときに「じゃあ①で東京の競争力のある好立地だけでやればいいじゃん」も正解の1つですし私はそうです。でも、戦略に応じて「利回りとリスク」が違っていて、ある意味そこに「歪み」がある時があると思っています。つまり「実際のリスクはそこまで高くないのに、それ以上に利回りが高いぞ」といった場合です。色んな戦略をお持ちの投資家の皆さんを見ていると、上手いこと考えてて本当凄いなって思います。。