みなさん、こんにちは この三連休は不動産に注力しようと思っていたのに、ほとんど本業に忙殺されたものぐさ大家です

兼業サラリーマン大家のつらいところです

 

さて、前回、前々回のコラムで、「もし私が今20歳代だったら、どんなふうに不動産投資を始めるか」という妄想コラムを書いたところ、「いいね」はちっとも増えないのに、やたらとコメントが伸びました(汗)

その中で、特に前回の築古戸建て投資については、ベテラン大家さんからの厳しくも有用な指摘が多数ありました

そのあたりも踏まえて、ちょっと考えてみたいと思います(いただいたコメントへの反論という意味ではなく、せっかく良い指摘を受けたので、少し掘り下げたいという趣旨です)

 

現金で築古戸建てより、融資で一棟新築のほうがましなのではとの指摘

 

築古戸建ての現金買いに対して「融資を使わないのは不動産投資のメリットを生かせない」「一棟新築物件のほうがよいのでは」といった意見を複数いただきました

いずれも、しごくもっともな指摘だと思います

 

不動産投資最大のメリットは、融資という他人資本を使ってレバレッジ(てこ)をかけて運用ができることです

レバレッジは、株式投資やFX投資などでも「信用取引」という形でかけられます

現在所有する株式などの価値や預け入れ現金額に応じて借り入れして株式などを購入できるというものですが、不動産投資と違うのは、担保にあたる保有株式などの価値が下がれば、追加で担保にあたる現金(証拠金)の差し入れを求められるという点です

証拠金を入れなければ、信用取引している銘柄や通貨は強制決済され、無理矢理、返済させられます

「一時的に急落しているだけで、すぐに戻りそうだから待ってほしい」と言っても無理です

 

しかし、不動産投資で借りた資金は、担保としている物件の賃料収入が下がろうが、土地値が急落しようが、原則として返済を求められません

融資を得るのは簡単ではありませんが、有利な条件で借入ができ、めったなことでは返済を求められないという、他の投資では考えにくい大きなメリットがあります

そう考えると、現金買いは不動産投資のメリットを捨てているという指摘はおっしゃる通りです

 

新築一棟のほうが良いのではという指摘の中には、目利きしやすいという視点もありました

築古物件の良し悪しを見極めるのは容易ではなく、それに比べれば、新築物件のほうがトラブルは少なく、建設会社による一定の保証もあるでしょうから、変なトラブルをかかえるリスクは大幅に低いといえます

 

こう考えると、ベテラン大家さんの指摘通り、融資で新築一棟買いのほうが良さそうです

それでも私は築古戸建て現金買いに利がある部分もあると思っています

 

それは、投資からの撤退(損切り)のしやすさです

 

不動産投資に向いていなかったどうする??

 

本やウェブサイトをいくら読んでも、不動産投資がどんなものかというのはいまいちピンとこないでしょうから、いざ始めてみたものの「こんなはずじゃなかった」「もう嫌だ」となる可能性は多分にあります

そうなった時、投資総額が低いほうが傷口が浅く済むのは自明のことです

300万円で買った物件であれば、よほどだまされていない限り、150万円であればまず売れるでしょう

買値と売値の差額と、100万円だか200万円だかのリフォーム代、仲介手数料や不動産取得税などの諸費用、なにより、それまでかけてきた時間と労力は、残念ですが損切りと思ってあきらめることになります

500万円投資して、300万円から400万円は溶かしてしまったかもしれませんが、とりあえず、自分には向いていない不動産投資とすっぱり縁を切ることができます

 

借金した状態からの撤退は、なかなかハードルが高い

 

一方、一棟目で融資を受けて一棟物件を買っていたらどうなるでしょう

投下した自己資金は同じ500万円としても、頭金1割~2割とすれば、5000万から2500万円ぐらいまでの物件が買えているかなと思われます(実際は1割弱の諸費用がかかるので、自己資金500万円だと買えるのは4000万~2000万円ぐらいでしょうか)

融資条件にもよりますが、レバレッジがかかっている分、現金買いよりはリターンは大きく、うまくいくのであれば、築古戸建て現金買いより儲けもあって、トラブルも少ないはずです

しかし、予想していたほどのリターンが得られなかったり、想像以上に手間がかかったりして「やっぱりやめたい」と思った場合、築古戸建てのように話は簡単ではありません

 

新築物件は、中古となった瞬間に価値が下がります

都心の超優良立地といった値上がりが見込まれるもの以外は、購入額と同等で売るのは極めて難しく、融資残額(残債)より安くでしか売れなかったということになりかねません

担保となる物件を売却するのですから、当然、金融機関からは残債の一括返済を求められます

投下した500万円の自己資金をあきらめるだけでなく、さらに追加で資金を投入しなければ、不動産投資をやめるにやめられないということになるかもしれません

 

絶対的な自信があるならば遠回りする必要はない?

 

資産的にあまり価値のない築古戸建てを現金で買うというのは、不動産投資家として資産を積み上げていく上では、正直言って「遠回り」です

 

「自分は絶対に不動産投資に向いている」

「始めたけどやっぱりやめるなんてことはありえない」

「最初に変な物件をつかむような間抜けなことをするわけがない」

 

そんなふうに、すべてについて自信があるのであれば、融資を使った投資にいきなり挑戦しても問題はなく、そのほうが成功への早道です

ただ、不動産投資は必ずしもバラ色の世界ではないだけに、一定数の人はあわないだろうなと思うと、お試し期間として、少額での投資をやってみたほうがいいのではと思うのです

 

私の場合、安い中古区分マンションの現金買い2室(私名義と妻名義)からゆっくりとスタートしました

正直言って、いきなり一棟物件を買っておいたほうが後々進めやすかっただろうし、規模拡大も早かっただろうなと振り返って思います

それでも、小さいとはいえ数百万円する物件を買ったことで、不動産投資をやっていけるかどうかを、自分や妻に問うことができたとは思います

手間のかからない区分マンションなので、大家としてたいした経験を積めたわけではありませんが、それでも、それまでコツコツ貯めてきたお金が一気に通帳から消えることを目の当たりにし、不動産投資に挑戦する“覚悟”といったものを突き付けられた気がします

 

不動産投資を始めるのに絶好機とは言えない今だからこそ、自分がやっていけるかどうかを試し、覚悟を決めてから、本格的に取り組んでも遅くないのではと思います

 

本日も駄文、長文におつきあいいただき、ありがとうございました

 

そしてコメントいただいた皆様、ありがとうございました

また、厳しい指摘いただければ幸いです<あまりいじめないでください(凹)