みなさんこんにちは

 

寒くなると、玄関先の犬小屋で暮らしている柴犬がお出迎えに出てきてくれないので寂しいものぐさ大家です

深夜に帰宅するため、妻も子どももとっくに寝ており、起きてお出迎えしてくれるのは犬だけだったのですが、寒いと小屋から出たくないようです

「犬よ、おまえもか~~」という気持ちです(泣)

 

さて、昨日1月17日は阪神大震災から27年でした

ほぼ毎年、午前5時46分に神戸・三宮で開かれる追悼行事には足を運んでいたのですが、今年はコロナ対策で分散が呼びかけられていたのと、自身の体調が今ひとつだったので、発災時間から遅れて出向きました

四半世紀以上が過ぎ、既に歴史の一コマとなりつつありますが、現代社会のもろさを突きつけられた出来事だったと思います

同じ年の3月にはオウム真理教による地下鉄サリン事件があり、災害とテロという、今も世界中を大きく揺さぶる災厄が、日本で顕在化した頃でもありました(発災からまだ2か月余りにもかかわらず、地下鉄サリンで世間の関心が一気に被災地から離れたのは、現地の人間としてはとても悲しかったことを覚えています)

 

“正常性バイアス”に陥っていませんか??

 

震災や防災のことを書き出すとキリがないのでこのあたりにしておきますが、災害でよく使われる言葉に「正常性バイアス」というものがあります

バイアスとは「偏り」といった意味です

正常性バイアスとは、「異常なことが起きていることを信じたくない」との人間の心理を指す言葉です

典型例が、火災報知機が鳴ったとしても「どうせ訓練じゃないの」「また誤報でしょ」と都合の良い方に考えてしまうというものです

 

ある研究結果では、心地よく楽しい状態にあるほど正常性バイアスは働きやすいといいます

火災報知機が鳴った時、面倒な仕事をやっている時ならば「ひょっとすると火事かもしれない。逃げなきゃ(仕事から逃げ出せてラッキー♪)」と思うのに、酒場で楽しく盛り上がっている時だと「どうせ大丈夫だよ~(もうちょっと飲んでいたいよ)」と思ってしまうといった感じでしょうか

 

この正常性バイアスは、不動産投資でもあると思います

「物件が欲しい」という気持ちが強い時ほど、その物件で得られる(かもしれない)バラ色の未来が頭に浮かび、チラッと心の中に浮かんだ疑念や不安を押し殺してしまいがちです

特に、物件が欲しくてたまらない状態(これを不動産投資をやっている人間の間ではよく“買いたい病”と呼びますが)に陥っている時は注意が必要です

 

そして、正常性バイアス以外にも、不動産投資にはもうひとつ陥りやすいバイアスがあります

それは「生存者バイアス」と呼ばれるものです

 

コラムニストの書いていることは嘘ばかり??

 

以前、とある大家会の飲み会で、ある人がこんなことを言っていました

 

「楽待とか健●屋とかで経験談書いている奴らって、『俺はこんなにうまくやった』といった自慢話ばかりやん。そんなに誰もがうまくやれているわけがないんだから、きっと嘘もいっぱいだよ」

 

この方は私が楽待でコラムを書いているなんて知るよしもないですから、私を貶めようとして発言したわけではなく、本音で話されていたのだと思います

長くコラムを読んでいると、(少なくとも最近は)大げさな嘘を書いているような人はいなさそうです

しかし、この方の言う「楽待などに載っている“大家の生の声”が、あまりにポジティブすぎるんじゃないの」という指摘には一理あると思います

 

なぜならば、失敗し、夢破れた人は多くを語らない(語れない)からです

 

なにか致命的なミスをしたとして、飲み屋で愚痴混じりに思いを吐露することはあっても、あえて不特定多数に自身のふがいない経験を話したいという人は少ないでしょう

一方、成功者と言われる人は、周囲から注目もされますし、承認欲求がそれほど強くない人ですらついつい声は大きくなりがちです

ましてや、無料不動産セミナーなんかを開く業者さんからすれば、成功例こそ知らしめたいのは自明で、理想は「ちょっと失敗したけど、それをうまく乗り越えたサクセスストーリー」となります

そんなこんなで、「成功する過程でのちょっとした失敗談」を語る人は世の中にあふれていても、一発退場となるような大失敗を自身の口で語る人はほとんどいないとなります

 

生存者の影の努力はなかなか見えない

 

私も含めてコラムニストがすべて成功者とは思いませんが、少なくともある程度の期間、不動産投資家として生き残っていることは事実でしょう

そして、楽待で注目されているような長く安定して運営している人は、必然的に発信力も影響力も大きくなります

しかし、そんなにうまくいっている人が、水面下でどれだけ努力しているか、どんなに泥臭いことをしているかといったことは、なかなか伝わってきません

自分が頑張っていることをアピールするという自己PR意識は日本人には希薄ですし、そんな謙虚な人だからこそ成功できているとも言えるでしょう

致命的な失敗話は水面下に沈み、成功者の影の努力も見えないままの状態だと、これから始めようとしている不動産投資志願者にはこんな思いが広がっていくのではないでしょうか

 

「本やウェブを開けばノウハウはいくらでも載っている。あの人もこの人もうまくやっているんだから、自分にできないはずがない」

 

「自分の買おうとしている物件には少し不安な部分があるけど、きっと大丈夫だろう。もっとやばそうな物件買ってうまくいっている例がいっぱいあるんだから。保険をかけてなかった物件が全焼したけど切り抜けたコラムニストもいるぐらいだし」

 

それらの認識は、決して間違いとは言いませんが、物事の一側面しか見ていないのかもしれません

火災保険をかけずに物件が燃えてしまい、泣きながら不動産投資から撤退した人もいるかもしれませんが、そんな暗い話はなかなか表に出てこないでしょう

物件が燃えても切り抜けられるような運の強さを自分も持っていると、なぜ信じられるのでしょうか

マイナス面から目をそむけ、自分に都合良く考えてばかりいたら、いつか現実を突きつけられて、こう思うかもしれません

 

「こんなはずではなかったのに・・・」

 

バイアスを断ち切るには

 

「正常性バイアス」と「生存者バイアス」から逃れるにはどうすればいいか

簡単なことで、偏りを自身でただしてやればいいだけです

 

「外から部屋を見たとき、カーテンはかかっていて電気メーターもゆっくり回っていたけど部屋に生活感が全然なかった・・・。満室と言っているけど、本当は架空入居で買ったとたんに退去が相次ぐんじゃないか?」

 

ネガティブな部分も恐れずに目を向け、マイナス情報こそ貴重なものとして重視し、常に最悪を想定して対処するだけです

そうすれば、勉強もせずにポンと不動産投資にお金をつぎ込もうなんて、普通は思わないはずです

 

生存者バイアスについては、少し前にテリー隊長が書かれていて、イイネを連打したのですが、震災27年もあったので、思いつきでコラボ的に書かせてもらいました

基本的に小心者なもので、ついついディフェンシブなことばかり書いてしまってすいません

しかし、管理会社といったプロの力を借りるといったことで、比較的リスクをコントロールしやすいのが不動産投資の大きなメリットのはずです

リスクをコントロールするには、まずは危険性を冷静、かつ正確に把握することがなにより大切です

とりあえず、火災保険にはしっかり入っておこうというところからかもしれません(決して損保会社の回し者ではありませんが、天災で物件やられたら泣くに泣けませんから)

 

本日も駄文、長文にお付き合いいただき、ありがとうございました