こども大家さんが「大家さんは本当に実在するのか」というコラムを書いていますが、実際、会うことは少ないと思います。今回はそんな大家さんに私が会いに行く話です。

 

【大家の会の話】

私は7年ほど前に初めて大家になりましたが、その頃は大家の会やセミナーで会う人と仕事で会う地主さんが私が出会う大家さんの全てでした。当初は懇親会などにも積極的に参加していましたが、そのうち、あることに気づきました。

実際に物件を持っていたり、購入する人はほとんどいなかったのです。

大家の会の懇親会の酒の席で話しをすると、「将来が不安なので聞きにきてみた」という人が大勢いました。その他にも地主の方が何人かいたのですが、数回でほとんど来なくなってしまいました。

やがてなんとなく継続的に来ていた人もほとんど来なくなってしまい、固定メンバーだけになりました。そして、その固定メンバーのほとんども結局物件を購入することはありませんでした。私はなんとか学びを得たいといろいろと他を探すようになりました。

 

 

【大家を探す話】

最初に最終結論を言ってしまうと、「不動産屋と仲良くなって飲み歩いた」ことが一番学びがあったし、良い話も聞けるようになったということなのですが、今回はそれと同一線上にある「大家さんを探す話」です。

私は、以前に『築14年RCを表面利回り21.7％で買った人の話』で書いたとおり、登記マニアなので登記をあげてあーだこーだと考えるのが趣味で毎月数万円の印紙代を使っていました。そのうち、ある大家さんとどうしても話をしてみたいと思うようになりました。

（上記の築14年RCを表面利回り21.7％で買ったファンキーな老人とは別の人です）

私がその大家さんに注目したのは、その物件の取得時期のほとんどが7年前当時で直近数年間であったことでした。2011～2014年ぐらいまでで大量に購入していました。ご存じのとおり、その時期はまだ銀行融資が緩い時期ではない時期を含んでいます。利回りは想像してみてください。

これはスゴいと思い、また、私はストーカー気質なので仲の良くなった業者と飲みに行ったりするときにいろいろと聞いてみました。

すると、「あの人？あぁ、最近は毎週のように○○というバーにいるよ」

という情報を掴みました。

 

【待ち伏せする話】

そのバーはカウンターとテーブルが2つほどあるバーでしたが、ママは私のエリアでは大きな部類に入る不動産屋で長く仲介をしていた人でした。ママは私と仲の良い業者とつきあいが長かったので私も一緒に飲みに行きました。そして、私はそれから連日夜はそのバーで飲んでいました。

しばらく月日が流れ、ママも私がその大家さんに会って話をしてみたいと思っていることを知っていたので、その大家さんが来ると一緒に話していただけるなどしてなんとか話ができるようになりました。

その人は非常に気難しく、特に自分が成功した投資家なので、当時初心者でペーペーの投資家であった私は話すのもイヤな嫌いなタイプであったと思いますが、ママの仲立ちトークのおかげと共通の話があったのでいろいろと話ができるようになりました。

そして、また別の日に会うと

「おい！今から行くぞ！」と言って近くのソシアルビルに連れていかれ、その後一緒に飲みのハシゴをさせていただきました。

実はその大家さんは近くのソシアルビルを2棟持っており、毎月1度はその自身保有物件を上から下まで飲み歩くということをやっておりました。その時に駆けつけ一杯で飲むのがそのバーでした。それにご一緒させてもらい、「この人がこの店のチーママ」「この人がうちの物件のグランドママ」といった話をさせていただきました。どうやって帰ったかは覚えていませんが朝まで飲んで家に帰りました。

 

【まとめ】

結論としては、その大家さんとその後も何度か飲んでも何かプラスになったことは一度もありませんでした。

（片っ端から買って、利益を乗っけて売ってました。そして私はその恩恵に預かったことは一度もありません。）

ですが、その過程で知り合ったり、仲の良くなったりした業者があったりしたことがよかったのではないかと思います。また、上記のような毎月一度自身保有のソシアルビルに片っ端からお金を落とすといったやり方を間近で見る機会を得ました。それがなければ今の私のお家賃ブロイラー状態はなかったのではないかなと思ったりもします。

ざっくり言うと、お互いにいいねするような関係同士は互いに共感を得ることで安心感を得られるかもしれないけど、そこに本当に学びやいい物件はあるのかしらん？ということです。

「向こうからくる物件は全てクソ」と同様に向こうから発信してくる大家は疑った方が身のためだと思います。いいねを相互に欲しがる人はそんな大家と親和性が高く、向こうはいいカモだと思っていることに気づいていないかもしれません。

上記はどエンド先生の金言ですが、『ＦＩＲＥ一考』で書いたウォーレンバフェット氏の金言、「30分ポーカーをした後でその場の誰がカモか分からなかったらあなたがカモだ」も付け加えておきます。

 

だからこども大家さん、周りに大家さんがいなくたって気にしなくても大丈夫！大丈夫！（○木社長談）

という話でした。