北国の大家です。

いつもコラムをお読み頂き、ありがとうございます。

札幌といえば味噌ラーメン。

札幌ならではの「中太ちぢれ麺」「濃厚スープ」「ほろほろ柔らかなチャーシュー」が人気です。

 

※コメント欄への個別の企業名、伏せ字になっていない伏せ字などの記入はご遠慮下さい。誰かを傷つける目的は一切ありませんので、よろしくおねがいします!

 

前回は確証バイアスを回避できずにいる時、「あなたのボロ物件に突撃!」という楽待動画を見つけた。この動画で中古アパートが買える(流通している)ことを知った。というお話でした。

よく考えるとあなたのボロ物件に突撃!を妻とリビングで観ている光景はシュールではないかと思うのです(汗)。

これも夫婦で不動産投資に対するベクトルが合い、協力体制ができた結果だと思います。ここでも妻に感謝の心が湧き上がります。もちろん広之内さんにも大きな感謝の心があります!

 

時は2019年秋

ブルーオーシャン

ニセコ・エリア物件の続きです。

 

物件の販売会社に紹介された銀行に向かいました。

私は業社の紹介であるにも関わらず、銀行マンAは(その後私達が他行で何度も聞くことになる)言葉を放ちました。

 

「協力したいのは山々ですが、今回はご融資できません。」

「在職中の貴方なら右から左でご融資しましたが、給与所得のない貴方には融資できません。少々の資産を持ちでも難しいです。」

 

私は唖然としました。

直前に土地購入の融資は断られましたが、一般的には難しい借入れだと聞いて納得していましたが、今回は新築の借入申込です。

物件価格は8千万円、自己資金は退職金の残1千万円、自宅の担保余力は2千万円以上ある時期です。

正直、これで断られるとは予想外でした。

サラリーマン属性というのは、少々の現金や資産より、段違いに有利なのだなと痛感した瞬間でした。

これは2019年の話です。今は会社員への融資も引き締められているようです。

 

結局、この物件は日本人の富裕層が購入されたようですが、その翌年早々・・・

コロナ禍

が世界を席巻しました。

前回のコラムで、私が確証バイアス回避のための思考でリスクを感じた件が、顕在化したようです。北海道新幹線/高速道路延伸の掘削要員、ホテルの開発要員などの外国人が街から消えました

 

その結果、アパートは空室が目立ち、富裕層の方はこのアパートを手放したようです。

RESULT

・保有1年間で売却

・売却価格は購入時の60%

・買主は中国人

 

損切額は富裕層の方には、かすり傷だったのでしょう。

しかし私が購入して損切りしていた場合、

退職金残(1千万円)

自宅併設1棟RC(相続地200坪)

を失っていました。確かに全ての原因は

コロナ禍

です。予測はできません。

 

今でも企画やブルーオーシャンが悪かったとは思いません。

販売会社もセミナー講師による多少の煽りはありましたが、正常の営業範囲だと思います。

それは、今でもニセコ・エリアは開発が進み、地価も上昇しているからです。

マレーシア、マカオなどの企業が、数百億円を投じたホテル建設が幾つも進行中です。

中国人を中心に海外富裕層のニセコ・エリアへの投資も続いています。

 

しかし、振り返ると当時検討したリスクが全て顕在化しました。

見込み客が特需頼み

 開発特需で街に溢れかえった人が消える可能性

出口の取り方

 中国人への売却は怖い。交渉で勝てる気がしない。

価格設定

 積上げた工事単価ではなく、利回りから逆算した単価のため、事業を支えるのは賃貸需要のみ。賃貸需要が減るとアパートは一気に値崩れする

 

これだけ予測できて、何故買おうとしたのか?

理由は「リスク対応計画」を作らなかったことだと思います。

会社員の頃はプロマネとして、必ず「リスク対応計画」を策定していました。

リスクごとに

受容(受け入れる)

軽減(ダメージを減らす)

転嫁(保険など)

などをスコアリングし、最後は定性評価により最終判断します。

今回欠けていたのは、スコアリングまでは良いとして、最後に・・・ 

なんとかなる 

と数値化された全てのスコアを、最後の定性評価で無視したことでした(涙)。

この「なんとかなる」が、確証バイアスの本丸かなと思っています。皆様も 

(自分には)

なんとかできる

なら、まだ良いです!が・・・

(自動的に)

なんとかなる

は、破滅への一歩!と言い聞かせて下さい。

確かに実際には、購入当初数年間の累積CFで、その後のピンチを切り抜けられる場合もあるので、

必死(必ず死ぬ)

とは言いません。但し、リスク対応計画を作る(考える)時、「なんとかなる」が混入してないか、確証バイアスが掛かっていないか、最後に振り返られたらと思います。

 

本コラムを書くに当たり、感謝をし忘れた方が一人いました。

銀行マンAさんです!

門前払いしてくれ、ありがとう!

私達の財産を守って頂き、本当に心から感謝しています!

 

借入を否決した人にさえ、感謝できる日が来たことは、楽待コラムで勉強させて頂いたことも大きく、その意味では、コラムニストやコメンテーターの方にも感謝しています!

 

さて、私達はここから中古アパートを探すことになります。

「あなたのボロ物件に突撃!」で奮闘する広之内さんを観た私達は、不動産投資の違う面が見えたように感じていました。それは・・・

ブルーオーシャンは探すものではなく、自ら作るものなのでは!?

というものでした。

自分の経営資源を見つめ直し、組み合わせて、居心地の良い一人一人違う手法を構築するものなのでは!?と思い始めていました。

これは、システムエンジニア時代に習った言葉で言えば「テーラリング(仕立直し)」でした。これで、何かしっくり来るものを感じました。

 

今回のコラムは如何だったでしょうか?

今回の我々の実践行動が、少しでも皆様に勇気と情報を届けられればと思っています。

些細なことでも良いので、皆さんから質問やコメントを頂けると嬉しいです。

ー以上ですー