北国の大家です。

いつもコラムをお読み頂き、ありがとうございます。

 

このコラムは、専業大家3年目の私達が、脱サラ直後に1棟目を購入するまでの経緯などを通じて、初心者の方に「勇気」と「情報」を届けようという趣旨で書いています。

知人のさくらんぼ農園です。今年は農園を貸し切りで使わせて頂くことになりました。生まれて初めての貸し切りです。楽しみにしています。 

高く売る・安く仕入れる

前回のコラムででは、何でも相談に乗って下さる宅建士であり/管理会社の担当者の方は、私の救世主様だと書きました。

実はこの時、救世主様は不動産投資の結論らしきものを(ご自身に言い聞かせるように)呟き始めました。

この方自身は不動産投資をしていませんが、業者として外から見てきた感想でした。私は聞き逃しません(笑)。

不動産で成功するには

高く売る

安く仕入れる

しかないと言いました。

そんなの商売の基本だろ(汗)!と言わず、

自分に当てはめて考える事にしました。

 

「高く売る」は、サラリーマン経験に置き換えると腹落ち(納得)しました。

コンピューターのソフトウェア(アプリ)を作る仕事をしていた私にとって、高く売るとはこういうことでした。

販売価格 3千万10円

(内訳) CD-ROM(10円)+ アプリ(3千万円)

 

一枚10円のCD-ROMを仕入れて、大勢のエンジニアが数カ月かけてアプリという付加価値をつけて、3千万10円で売る。

しかし、今の私達では取り組めません!

DIYや再生をしない方針なので、付加価値を付ける手段がありません(汗)。高く売るのは、不動産投資の経験を積んだ、数年後にでも考えてみる事にして、一旦封印する(忘れる)事にしました。

 

「安く仕入れる」も腹落ち(納得)しました。

前回のコラムでは、表面利回り15%の物件の探し方を教わったお話を書きました。考えてみると、これは「安く仕入れる」為の、仕入れ方法(物件の探し方)を教わったのだと考えました。 

SWOT分析

救世主様からの教えを実施するエリアの選定が必要でした。私達は「安く仕入れる」エリアを探します。ここではサラリーマン時代のスキルを活かし、

SWOT分析(らしきもの)

を実施します!

言葉は聞いたことがあっても、実際に使った方は少ないかもしれません。私も「新規事業の企画」や「部署の目標設定」で、数回ほど使った経験がありましたが、SWOT分析の達人ではありません(汗)。ここでは超簡単に分析する事にしました。

私のコラムや相談室の回答で初心者の方向けに多く発信している言葉で

持っている物を探す)

というのがあります。最近はコメンテーターのmelmさんの影響で「経営資源を探す」とも言っています(汗)。

これはSWOT分析で言う、内部環境の強みを探すことです。

まずはこれに着手しました。

 

私達夫婦の強み

(コントロールできるもの)

・入居者とのコミュニケーションが取れる

・管理会社とのコミュニケーションが取れる

・自宅付近の賃貸需要が解る

・雪国育ちなので、雪に強い

など

 

外部環境の脅威

(コントロールできないもの)

・需要(過疎化)

・供給(過剰供給のレッドオーシャン)

・自然環境の影響(塩害、雪害など)

・東京の資本(政府、民間、個人)

など

仕入エリア(候補その1)

早速、結論を探します。

物件探しで「売主はどのエリアの方ですか?」と聞くと、道外では稀に大阪、九州の方もいましたが、「売主は東京の方(個人)です」という回答が予想以上に多く、感覚的には3割を超えていました。

 ですから、仕入れる際の私達にとって

脅威:東京資本

と設定しました。

次は、東京資本と争わない(競合しない)方法を考えました。

私達夫婦の強みの中で、使えそうなものが見つかりました。

強み:私達は雪に強い 

これを組み合わせて、戦略を導き出しました!

東京資本が手を出しにくい豪雪エリアで、雪国人の目利きで物件を探す

 実際の豪雪エリアは、先日の編集部記事(札幌で木造ビルが倒壊の記事)に掲載されたので、興味のある方はご覧ください。

 

 売買仲介の方に聞くと、東京からの買い付けも入るが、契約直前などに豪雪地帯を理由に辞める方が多いと聞いていました。

 調べて驚いたのが、サンプリングした物件に限っては、供給過剰な札幌に比べて空室率が低く、地価が札幌の1/10でも家賃は札幌並みでした。

その結果、客付け時の広告費も札幌市2カ月、豪雪エリア1カ月と少ない。

地元資本だけだと需給はバランスする(供給過剰になり難い)のだなと、率直な感想を持ちました。

道央圏で言うと空港がある千歳、日本最大級の工業基地がある苫小牧などは、東京資本が多く入り込み、価格が上がっている傾向がありましたが、このエリアではそれがありませんでした。

 私達はこの時点では、資産性を考慮していません。最初の1棟目なのでキャッシュフロー重視と割り切っていました。そんな私達でしたから、豪雪エリアを最重要エリアと位置付けて、物件探しを続けました。 

私と妻の

ブルーオーシャン

を見つけました。

名言コーナー

「豊臣秀吉は、主人である織田信長の長所を見ることに心がけて成功し、明智光秀はその短所が目について失敗したといいます。」 松下幸之助(日本の経営者)

 ※長所を見ることが大切なのは、500年以上前に実証されている、人生成功の秘訣なのですね。不動産投資のエリア選びも、特にお宝探しをするなら、光秀タイプよりも秀吉タイプが良いのかもしれません。

―以上です―