前回のコラムの続きです。サブリース管理契約をしている物件の決済に向けて各入居者との賃貸契約状況を確認していく中で、当初に提示されていたレントロールと賃貸契約の照合をしていくと、通常の取引ではない内容のものがいくつか出てきました。

 

まずオーナーに毎月提出されている賃料明細は、各入居者の賃料、駐車場料から管理料やその他費用を差し引いた金額が入金されており、その内訳明細もきちんとあります。

 

ざっくりそれらを紐解くと、管理料相当額は約9.5%(通常の管理料に加えてその他の名目の費用もありました)

 

 

ですので当然、私は、決済後は管理契約は解除という事で決済条件としましたが、サブリース会社の手続きの都合上、2ケ月の猶予が必要とのことで、その分の管理費は、売主さん負担で決済時に清算という事でさせて頂きました。

 

 

オーナーに対しての賃料や管理料等の明細はこのような形となってなっておりましたが、これとは別で実際の賃貸契約書を紐解いていくと、上記のオーナーへの明細には記載されていない項目のお金が、賃貸契約書には記載されており、それは、賃借人から徴収されている状況がありました。

 

 

それが、共益費です

 

 

各入居者から毎月2,000円徴収されておりました。前回のコラムでお伝えしました通り、各入居者との賃貸契約は、あくまでもサブリース会社と賃借人となっていますのでオーナーとサブリース会社は転貸契約書のみでオーナーへはこの入居者との賃貸契約書は手元にありません。

 

ですので、その分の共益費が管理料とは別にそのサブリース会社の収入となっていることが分かりました。(これは特に違法なことでもなく?よくあることとであるようです。)

 

 

というような状況があり、当然ですが今回はこのサブリース契約を切っての売買となりますので、売主さんが持っているサブリース明細ではなく、サブリース会社が保有している賃貸契約書に基づいて全ての数字を整理する必要がありました。

 

 

一つ一つ確認しながら漏れが無いようチェック整合し、敷金やクリーニング代なども整理し、ようやく本当のレントロールが出来上がったといひと手間が発生しましたが、

 

 

最初に物件紹介時にもらったレントロールと最終的にチェックした結果のレントロールは大幅に修正がありましたが、全室の共益費分がプラスとなりましたので、結果的には当初の8.9%の満室想定利回りが約9%に微増致しました。

 

 

そんな経緯の中、結局、そのサブリース会社が持っていた書類関係のほとんどは、決済までには間に合わず、しばらく経ってからようやく届く状況で、サブリース会社とのやり取りにおいて非常に手間がかかったということがありましたが、無事決済は滞りなく完了致しました。

 

 

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