Sさんのモヤモヤの原因を考えてみましょう
・東京(東京23区に隣接する市)の新築アパート
・地方(県庁所在地に隣接する市)の新築アパート
賃貸需要については現在、どちらも旺盛です。20年後はどうでしょう?東京はまず大丈夫です。地方はちょっと不安ですね。でもなんとか生き残る場所な気がします
今回は、CFだけでなく、ちょっと視点を換えてみましょう
資産形成
まずは、テリシムライトによる収支シミュレーション(税引き後CF)の結果です
Sさん「新築のアパートに投資して、ローンを22年で完済すると、自分も60歳の定年になるんだなぁ。田舎に帰って親父のスーパーを引き継ぐ予定だけど、スーパーの経営は心配だよ。近くに大きなショッピングモールができたし、やっぱり、サラリーマンをやっているうちは、できるだけ資産を増やしておきたいよなぁ・・・
ところで、東京と地方の新築アパートって、地方の方が税引き後のCFが多いから地方の勝ちだと思うけど、資産を増やすって考えるとどっちの方がいいのかな?」
Sさんの気持ち、よくわかりますよね。不動産投資において、自分の年齢と10年、20年という時間の経過をよく考えながら投資対象を決めるのはとても大切なことだと思います
地方(県庁所在地の隣接市)に安い土地を探して新築のアパートを建てれば、ローンを使っても税引きのCFはプラスです。地方で生まれ育ち、地方でずっと暮らすなら、私はこれが王道だと思っています
Sさんは、定年近くまでは東京に住んでいる予定です。でも、実家の近くも土地勘があります。FIREするつもりもありません。生まれ故郷の地元は、地方にしては人口が増加している地域です。あえて、20%-30%の築古戸建て、築古アパートを探して拡大戦略をとる必要はないでしょう
やっぱり、CFがでる地方で新築アパートでしょうか?
でも、資産形成?ってことを考えると本当にそうなのでしょうか?
資産の変化
それでは、資産の変化を東京と地方で比較してみましょう
まずは、東京の新築アパートの情報を見てみましょう
頭金1000万円、諸経費400万円は購入時に支払いました
22年後のアパートの資産価値ですが、ざっくりと土地は価格を維持、建物は1/3になったとしましょう
東京のアパートですが、22年でローンを完済すれば、累積の税引き後CFを加えると、資産としては
3530万円
となります
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次に、地方の新築アパートです。仕様を見てみましょう
頭金1000万円、諸経費300万円は購入時に支払いました
22年後のアパートの資産価値ですが、ざっくりと土地は価格を維持、建物は1/3になったとしましょう
地方のアパートですが、22年でローンを完済すれば、累積の税引き後CFを加えると、資産としては
2601万円
となります
並べて表示するとこんな感じです
東京の資産:3,530万円
地方の資産:2,601万円
おや?資産合計が約930万円も違いますね
次回、まとめを行います
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本コラムの収支シュミレーションのテリシムライト:Excelファイル(サンプル04)は私のHPからダウンロードすることができます。参考にしてみてください
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