ー平凡な会社員が千葉県に収益物件(築古戸建て)を持つための秘技。それは謎の小さな箱(iPhone)に「オペンホウセ」という謎めいた言葉を唱えることであるー
【スティーブン・ジョブス名言集より抜粋】
売買契約を3日後に控えて
会社員は柄にもなく緊張していた
それは通勤電車(武蔵野線各駅停車)のなかで
あるときは松屋で牛丼(並)を食べながら
またあるときは休憩時間に洋式トイレの便座に身を委ねて
時間を見つけては
仲介担当者さんから届いたメールに添付されている
売買契約書・重要事項説明書に目を通していた
人混みのなかでも周囲を気にすることもなく
会社員はスマホの画面を注視して
なにかブツブツと独り言を呟いている
『んー、やっぱり立地は大切だよなぁ。
こんど購入する物件は中央・総武線西千葉駅からは徒歩15分だけど、千葉都市モノレール線なんとか駅からだと徒歩3分…これは贔屓目に見ても”好立地”と言っていいのかもしれない』
物件の所在地は不動産業界で言うところの西千葉エリアに属する
西千葉駅の乗降者数は1日およそ45000人
一方、最寄りの千葉都市モノレール線なんとか駅の乗降者数は約4000人
新宿駅や横浜駅、大宮駅などと比較してしまうと
その差は歴然…比べるまでもないが
※乗降者数…新宿駅220万人・横浜駅230万人・大宮駅51万人/1日あたり
市街化区域(第一種住居区域)にありながら
破格の240万円という購入金額に加えて、セブンイレブンも近い
上下水道も浄化槽や汲み取り・井戸水ではなく公共のものが通っている
何より会社員の背中を押したのが
すでに千葉市稲毛区に物件を所有している、ということ
西千葉エリアでこの価格は普通ならあり得ない…普通なら
『あのスティーブン・ジョブズも”変えられるのは自分と建物、変えられないのは他人と立地“って言ってたよな…』
サラリーマンが物件を買うまで…あと2日
つづく
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