
売りに出してからも、基本どおり愚直に運営することが肝要だと思います
1棟目の物件を取得したあと、それをどう育て最終的に売却したか。今回は売却開始後、売れるまでの4年間を振り返ります。
以下のような物件です。
●東京都近郊、駅徒歩15分
●築25年(購入時)の4階建てRCマンション
●2億6800万円、表面利回り10.5%で購入
■売りに出してからも愚直に運営。果報は寝て待つ
1棟目の築古RCは、築30年を経過したころから大きなトラブルに見舞われるようになりました。幸い2棟目以降の物件も購入できていて、それなりのキャッシュフロー(以下、CF)もあったので、1棟目は売却することにしました。購入後6年目のことです。
仲介業者5社と一般媒介契約を交わして売却活動を開始しましたが、日ごろの運営は何も変えませんでした。
物件の売却を決断すると、空室が出た際に「どうせ売却するんだから、お金をかけて原状回復しなくてもいいか・・・」となりがちです。樹木の伐採や草刈りなどの環境整備も、ついつい怠ってしまう大家さんが多いのではないでしょうか。
しかしながらこの物件は、「希望する価格で売れるまでじっくり待つ」という戦略をとっていたので、手抜きは禁物。売却活動を始める前とまったく変わらず、基本どおり愚直に運営しました。
表に出す価格を若干強気に設定していたせいでしょう。問い合わせは時々入りますが、条件が合うことはありませんでした。そのうち売りに出していることを忘れてしまいました💦
仲介業者の方も最初は熱心ですが、なかなか売れないと徐々に熱が冷めてきます。あきらめ模様の連絡が入るときもありました。仲介業者との一般媒介契約は通常3か月です。何の連絡も交わさないままフェードアウトしてしまうケースもありました。
そのようなときは、新しい仲介業者を見つけて契約を交わし、常時5社程度と関りを持つようにしました。
■2つの仲介業者から同時に打診が入る
そうこうしているうちに月日は流れ、奄美大島で遊んでいるときに、2つの仲介業者から立て続けに電話が入りました。両社とも「2億8000万円で購入したいというお客様がいます。まだ売却中でしょうか?」という内容でした。
2つの仲介業者の片方は、仲介手数料3%の大手。もう一方は1.5%に減額してくれた小さな業者さんです。
仲介手数料3%の場合は約900万円にもなります。1.5%ならば450万円。大手仲介業者には「1.5%でOKと言ってくれている業者さんからも打診が来ています。大変申し訳ないのですが、そちらを優先させてください。状況は逐次報告します」と丁寧に話しました。しっかりした教育を受けている大手企業の社員です。不平不満は一切ありませんでした。
この辺のやりとりは一般媒介ならではの面倒くささだと思います。コミュニケーション能力が試されるシーンでもあります。あくまでもビジネス優先でOK。情に流されることなく、丁寧かつ淡々とやるのが正解だと考えています。
次回はいよいよ売却の実施です😊

タイ北部の郷土料理クッカピ240円。エビ風味の炊き込みご飯と、絶妙な味付けの具材がベストミックスです。
プロフィール画像を登録