おはようございます!地主の婿養子大家です!

 

最近は子供の寝かしつけでそのまま寝落ちしてしまう毎日でコラムアップができないで朝仕上げることが増えてます。。。

気が付けばもう年末の12月ですね。。。汗

現在で1件木造アパートを引渡予定と、別件で1件別の木造アパートに買付を入れて5分5分かと思って返事を待っています。

いつも五月雨のように物件を購入している印象があるかもしれませんが、

私なりに

物件単体の状況

     と

名義のバランス

     と

全体のバランス

に配慮しながら購入をしているつもりだったりします。汗

 

今日はその内容についての実践コラムを書いてみようと思います。

構成は

1.物件単体のバランス

2.名義のバランス

3.全体のバランス

以上で書いて参ります。

1.物件単体のバランス

物件単体のバランスというか、『今』状況については購入時にシミュレーションをする人がほとんどだと思いますが、購入から年数が経過すると意外と

物件単体における最適解

について考えることを怠ってしまう方も多いのではないでしょうか?

不動産投資的要素の部分が強くなってしまうかもしれませんが、物件にはほぼ必ずその時点において

保有した方がよいか

売却した方がよいか

もっと言えば、どちらが儲かるか?が存在します。多くの場合、その点に目を瞑っているだけで、

必ず存在します!

 

私はいつもどんぶりですが、この点に関しては結構敏感なのかも知れません。過去に売却した物件にも、

売り時を逸していたら大変だった物件

もあります。

言い換えれば、

私は売り時を逸しなかったわけです。

例えば、

過去の事例で、ある潜在的リスクが発動すると既存不適格になってしまうし、屋上につけている携帯基地局が撤退するのではないかと懸念していた物件がありましたが売却後にほどなくしてその両方が実際に起こってしまった物件がありました。その物件は17000万円で売却したのですが、上記後に売却したとしたら最悪5000万円くらい価値が下がったかもしれません。

これはあくまでも物件が抱える事情ではありますが、それ以外にも

想定外に早くに大規模修繕を余儀なくされる物件

などもあるでしょう。

物件以外にも、

市場を取り巻く市場の熱により売価が上下するのが収益物件の大きな特徴の一つ

だと思っていて、

来年の市況感を予測し、

①このまま高騰し続ける場合

②今の状況が継続した場合

③ショックで急激に冷え込む場合

それぞれにおいても売期は実は異なるものだと思ったりします。

実需売りと利回売り

でも市場の影響は異なります。

 

勿論、物件単体で見てどのような状況になろうとも儲かる物件を購入することが目標であり、それを成就させてこその不動産投資の側面もありますし、売期を逸して利益の最大化ではなくなってしまっても、保有し運営し続けることで確実に儲かり、後のことは後で考えるというのも一つのやり方ですが、、、汗

 

さて、そんなこんなで物件単体で私が年末に注意する指標をご紹介します。当たり前のものばかりですが、むしろ逆じゃないか?と思うものもあるかもしれません。苦笑

 

①残債

まずは残債です。基本的に購入して間がない物件ほど残債が残ってますね。私の場合、もし全体で仮に売却せざるを得ない事情が出たとしたらよほど良い物件や資産価値上昇が見込める等の理由がない場合、残債が残っているものほど、手放しても大丈夫な状況かどうかを確認します。

つまり、

『今』売っても損(残債割れ)しないかどうか。

また、個人名義においては長期保有期間(6回1月を迎える期間)が満了した物件の来年売却についてはほぼ必ず一度は検討します。

これはこれだけ多くの物件をフルレバで保有しておいてなんですが、

不動産は保有するだけでもリスクがある

という持論に基づくものですが、

その中の装置としての建物についてそのように思っているからだと思います。

 

②建物の状態や寿命

物件はいきなり年をとることはありませんが、毎日住み込みで管理しているわけでもない、不動産賃貸物件は、気づかないところで傷みが進行していたりします。年末年始は暇を見つけて意識的に見回りをするようにしています。例えば、台風で気づかなかったけど何かがぶっ飛んでいて傷みが進行していたり。。。汗

これらで予期せぬ追加投資が生まれる可能性や、

設備投資時期が同時期の高額設備の寿命

も気にしたりします。

例えば、

某パナソニックの住宅設備が大量にリフォームされた物件を保有していますが、10年を超えたあたりから

時限装置でもつけてあるかの様に同時期に不具合連発

したりしますので。苦笑

これまで何ともなかった物件が来年お悩みの種になる

のはあるあるだと思っています。

別にそれを売り逃げるのが得という話ではなく、

繁忙期の前や比較的業者が空いている年始早々にそういった大規模な修繕を割安に手配するのも一つの手

だったりしますよね。

私は基本、外壁塗装系は1月中旬から2月初旬までの最も暇なときにやってもらう派です。

 

③入居者の入居期間

普通賃貸の場合、多くは2年契約だと思いますが、物件によっては2年周期でとんでもない退去ラッシュに見舞われます。

年度末契約が多い場合には、

売却を検討しない場合にも事前に準備するのは大事だし、それでも未然に防げる退去もあったりしますし、長期入居者の退去は直接的にレントロールの悪化を招く事もよくありますよね。

 

④金利

これまではとりあえず変動金利で借りておけば低金利でモウマンタイだったかもしれませんが、昨今の情勢を鑑みると、金利が上昇した場合の

購入時シミュの下方修正

が必要かどうかの検討も必要になってくると思っています。上の①と連動しますが、これは残債が多く、返済残期間の長いものほど影響を受けますよね。故に、私は①で示した通り新しいものほど大丈夫か確認します。

 

2.名義のバランス

ここは名義別としていますが、規模的に名義分けまで気にしていない方も参考程度にお読みいただければと思います。

 

①残債

ここでも名義別に残債を気にします。

それと同時並行で確定申告における

①課税対象所得金額

②消費税課税売上の金額

を確認します。

来年追加購入する必要がある名義があるかどうかの確認(名義別優先順位)

です。

 

そしてもう一つ特に!

減価償却期間

についてはしっかり確認します。

すべての方に当てはまるとは思いませんが、効率よく不動産と向き合う場合、名義別に減価償却切れのタイミングは多くは

売却か追加投資のタイミング

になりえるので。

 

なお上の

①課税対象所得金額

②消費税課税売上の金額

は、売却した場合にも住民税には両方影響しますし、今後はインボイス制の影響を考えると、②についても売却した場合の課税売上は注意しないといけないなと思っています。

※ふるさと納税で、売却案件を忘れないようにしましょう~。経験談

ちなみに現在免税事業者の方が読者の大半じゃないかと思いますが、インボイス制で一番影響を受けるのは現在免税事業者だったりすると思うので、対策考えていきましょう~。涙

 

②借金のバランス

これは自分がやっている分には嫌な話かもしれませんが、私のように地主としてやっていると、

相続の兼ね合いで

借金がないのも悪

だったりします。

相続が近くなればなるほど、

所得を上げない借金の仕方

に苦慮することになりますので。

今はまだ自分には関係ないと思う人も、年は確実にとりますから、資産を増やすのが目的の不動産投資でありますが、形成した資産を守るための借金についての勉強も必要になっていきます。

 

あまりに唐突に借金をしても租税回避と見なされるような手法はとれませんから、

借金も時間を味方につけて作り上げるべき

だと思っています。

3.全体のバランス

過去に何度か書いていますが、私は全体のバランスを図るのに用いる最適な指標は債務償還年数ではなくて、手っ取り早い

残債利回り

だと思っています。

計算式は

残債利回=家賃収入÷残債×100

です。

順調に拡大しているようでも、

気が付くと残債利回りがかなり低下していケースもよくあります。特に土地から新築などで利回りの低い投資に大きな金額を投入した場合に起こります。

単体でバランスが良いように見えても、1件だけバランスの悪いものに投資した結果全体のバランスが非常に悪い状態で、その1件に対して物凄く強い逆風となるような事象が起きた場合、例えば震災や世界ショックや金利上昇など。

こういった場合にでも全体として耐えうる状態かどうかを見るに、残債利回りで簡易診断をしています。

過去のコラムに書いた私の独断と偏見ですが、

10%以内・・・要注意

イールドギャップ、経費、空室リスク、家賃下落リスク、完済までの期間、減価償却期間、修繕リスクなどをあらゆる把握し、実質利回りでどのくらいかも把握しておくべき水準です。

15%以上・・・まあまあ優秀

⇒これくらいなら、実質利回りで10%も見える水準。つまり、10年間で残債回収が見えるラインです。なので、空室リスク家賃下落リスク、完済までの期間、減価償却期間、修繕リスクなどを把握していればドツボにはまることも考えにくいかなと思います。

20%以上・・・優秀(どんぶりok)

⇒おそらく、空室リスク、修繕リスクを把握していれば、例え減価償却期間が満了してデッドクロスを迎えても、なんとかなるラインかと思います。

です。

 

例えば、戸建や築古で高利回りを実践していも、その10倍の投資額の一棟ものの利回りが8%とかだと全体のバランスは決して安心できる状態ではないかもしれませんし、言い換えると、10分の1の小規模な物件たちが大型物件をどこまで支えてくれているか?が実は私は戸建投資をやっている理由の一つだったりします。

ちなみに、いま自分の残債利回りは16%程度です。ここ3年でだいぶ追加投資もしたし、自身最低利回りの案件も購入しましたが、なんとかこの水準でおさまっているから買えたとも思っています。

次に、

自己資本比率

について。

 

私の目標は投資時点で投資額の30%くらいの自己資本が手元にある状態ですが、これを初期から達成できるようならそれはそれでもともと不動産投資する必要あるの?だと思うので、レバレッジの観点から初期にはこの目標を10年後、15年後に達成するつもりで頑張ります。

安全度を見る意味では残債の30%くらいの自己資本があればまあ何かあっても死ぬことはないだろうという風にも思います。

ちなみに現在の自分は

投資額の15%

残債額の26%

くらいです。

ガンガン追加購入しているようで、売却も踏まえながら、毎年必ず自己資本比率が高まるように、つまりは金融資産が確実にプラスされていくように全体のバランスを見るようにしています。

 

このあたりの数字を計算式にあてこんだものが債務償還年数となるのですが、私は債務償還年数には減価償却までが加味されるので、あえてそこまで重視していないといえます。あくまでも対金融機関評価における知識として持っている程度で、上記2つがきちんとクリアできる状態であれば債務償還年数を気にすることはないかなという意味で。。。

※債務償還年数を算出する時に減価償却がプラスに加算される仕組みなのでそこを無視する方がむしろ厳しい見方とも思うので。

 

本日も長々となってしまいましたが、年末年始によく眺める経営指標たちをご紹介してみました。

 

少しでもお役に立つ考え方があれば幸いです。m(__)m

 

次回は年度末に向けた融資戦略について書こうかと思っています。