こんにちは、将棋大家です。

 

 何回かコラムで新築アパートを検討していると書きましたが、それとまさに併行して条件面を検討、交渉していました。

 

 結果的には概ね満足のいく結果が得られたので、新築をすることにしました。

  正直に書くのが信条なので白状しますが、2ヶ月までは地方の土地からの新築は全くの検討対象外でした。

理由としては、
➀ 利回りがそれほど高くない。
② 建物の割合が大きく、実際の儲けが少なそう。
③ 中古物件でより良い条件のものがまだありそう。

今も➀、②はあまり変わっていないですが、③に関してはなかなかいいものに出会わないというのが背景にあります。

 

ただ、新築をやる理由は単純で、

 

 

1回やってみたかったから。

 

 

以上です。

 

これでは、身も蓋もなくてコラムにならないのでもう少し書いていきます。

 

それ以外の理由を列記したいと思います。
➀ 大手ハウスメーカーのサブリースに興味があるから。
② 新築の流れを体験するのは将来的にも役立ちそう。
③ 大手ハウスメーカーの方と仲良くなって、手頃な中古物件を紹介してもらいたい。

➀もあるんですが、③が裏の目的です。

自分は、地方ドミナントで大手ハウスメーカーの築10年代の物件を中心に運営しています。(シェアハウスもやっていますが、そちらはメインではありません。)
そこで問題になってくるのは物件の情報の仕入れルートです。一つの大手ハウスメーカーからの情報は比較的入ってくるのですが、それ以外の大手ハウスメーカーの物件は全然情報が入ってきません。自分のドミナントエリアにかなり建っているので、売買がないとは考えづらいです。そう考えると、内々に売買が成立しているんだろうなと考えていました。
 
その新たなルートを開拓するための先行投資的意味合いが強いです。
こんな目的でアパート新築をする人は少数派なのかもしれませんが・・・。

ただ、さすがに単体で損をする物件を買うのは気がひけます。

そこでどのくらい単体で儲かるのかをある程度算段しながら進めることにしました。

当初、メーカーの方の作ってくれたプランでは、大家の取り分はほぼないことが自分なりのシュミレーションではでました。

そこから如何にして、挽回するかが今回のテーマであり、前提条件でした。

銀行ハウスメーカー運営会社(サブリース会社)の3者と同時に交渉しました。

 

銀行との交渉

・ざっくり金利2%35年で計算すると、銀行の取り分が5000万円でした。
そこで将棋大家はどういう条件をだしたかというと、0.8%10年固定金利で打診しました。
固定はさすがに無理との回答でしたが、変動でならその金利でほぼOKとの回答でした。

金利の今後の変動を無視するとざっくり3000万円の金利が浮いた計算になります。
もちろん金利は今後上がる公算が高いので、この通りにはならない可能性が高いのですが少なくともこちらの言い分は通ったのかなと思います。

 

ハウスメーカーとの交渉

・以前のコラムでメーカーの取り分は約4000万かなと考えていることを書きました。
今回はwin-winで考えると約2000万円の値引きがちょうどいいのかなと思っていたところ、先方からドンピシャでその値引きを打診されました。
 (ちなみにこちらの言い方としては:値引きしてもらった分が、まさに大家としての35年運営したうえでの取り分と考えていますがいかがでしょうか。とお話ししました。)
 

家賃設定の交渉(運営会社との交渉)

・当初から65000-66000円が妥当かなと考えていましたが、ハウスメーカーの設定は60000円でした。そこを交渉し、66000円(共益費含む)で着地しました。
決して無理な設定ではなく、自分でやるならもう少し上のチャレンジ家賃も少し交えながらやると思います。
 約1割上がったので、これで+約3000万円(35年分の家賃の影響額)です。

3者と交渉した結果 約3000万+2000万+3000万=+8000万円
という結果になりました。
まあ、仮に自分の想定があっているなら35年運営すればこれくらい(値引きその他で浮いた分)は儲かって、プラス築35年の建物が手に入るという算段になりました。(当初は・・・だったのからみると、以下省略)

 一見、さくっと上手くいったようにも見えますが、なかなかシュールな交渉でした。ただ、それぞれの担当者がwin-winの結果を望みつつ、変な腹の探り合いをせず、ザクッザクッと落とし所だろうと思われるところを提示しあった結果、上手く着地したということだと思います。

そんなこんなでも、利回りは約6.4%(土地込み:当初約5.2%)になったにすぎません。
金利を下げてもらったので、イールドギャップは5.6%(=6.4%-0.8%)(元々は3.2%=5.2-2%)になりました。数ヶ月前の自分がこの数字をみても、土地値がないエリアでの新築に興味はそそられなかったと思います。今でもいきなりこの物件を紹介されても、同じように興味をあまり示さないかもしれません。

 
ひょんな縁から

 

 ただ、縁があって、シェアハウス目的で仕入れようとしていた戸建て。
→土地が余っていて、それがもったいないと感じた。
→土地活用で相談したら、複数の不動産会社の方が新築アパートそこに欲しいな~とのつぶやく。
たまたま自宅の側で大手ハウスメーカーの新築アパート見学会が開催されふらっと立ち寄る。
→そこのメーカーの方と意気投合
→試しに土地にアパートのプランを入れてみる(将棋大家、メーカーの方ともに建てる意思ほぼゼロ)
→意外にピタッとプランがはまる?(営業トーク?!)
→口車にのって、ちょっと検討

以下、コラムの流れで購入の流れとなりました。
自分としてもまさかこんなことになるとは思っていなかったですが、自分らしいなと思います。こういう流れに乗っかって新しいことをやるのが好きなんですよね。もちろん数字的な裏付けは必要なんでしょうが、こういう流れのときは、乗っかっても上手くいく感じがするんですよね。麻雀やる人は共感してもらえると思うんですが、流れがいいっていうやつですよね。(ドラもバンバンきそうだし、カンチャンもずぽっと入りそうだしっていうあれです。それでも地方新築をやるのはそもそも無理筋でしょうという厳しすぎるツッコミはまともに反論できないので受け付けられません。)

 

サブリースはどうなの?

 今回、サブリースを受けました。サブリースに関しては好意的にみていないのにです。
それなのになぜでしょうか?
それはサブリースを受けるというのを含みに建物を値引きしてもらったからです。そして、銀行からみてもサブリースの方が稟議を通しやすいというのがあります。今回、金利の交渉もそうですが、そもそも土地だけ融資をお願いしていたのを急遽後出しでアパートの融資に切り替えたというのがあります。超特急で稟議を通してもらう必要もあり、それ以上イレギュラーのことはしたくなかったというのもあります。
そして、何よりサブリースが切れても怖くないというのがあります。(むしろ早く切りたいというのが本音です。)何がいいかというと、その時々でのサブリース家賃の交渉に強気で出られるという公算が高いということです。

 

まとめ

 本来は先方が売りにきて大家が嵌めこまれる地方新築に、自ら進んで突っ込んでいくというストロングスタイルです。これを主戦場とする気にはなれないですが、全体の中の一部ならアリなのかなと感じています。
上記以外にも地域特有のプラス要因も購入判断に多少影響しています。(そこら辺も踏まえた短期での売却シュミレーション(楽観的なシナリオ)は次回書きたいと思います。)

本日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。