みなさん、こんにちは
昨日、今日と東京でコラムニスト仲間との飲み会や、不動産投資勉強会(もちろん懇親会付き)に明け暮れていたものぐさ大家です
飲んだくれていただけでなく、千葉に所有しているアパートに出向いて、樹木を切ったり、駐車場に除草剤をまいたりもしていました
関西へと帰る最終間近の新幹線でコラム書いています<けっこう忙しいです。。。
さて、楽待さんから「戸建て特集するので、4日までに企画コラムを書け」との指令が下り、面倒なのでそのままにしていたのですが、みなさん何かしら書いているようですので滑り込みで書いてみます
結論から言うと、「個人的に戸建て投資は大好きだけど、今お薦めするかは微妙。。。」です
ものぐさの戸建てとの出会いは遅かった
これまで何度か書いていますが、これから不動産投資を始めようという方には「安い築古戸建てを現金でやってみてはどうか」と言ってきました
少額でリスク少なく経験できる築古戸建て投資がスタートには良いとの考えです
そんなことを言っているにもかかわらず、私自身は、区分マンション→一棟アパート(築1年のほぼ新築)→一棟マンション(築2年)→築古アパート(築数十年)と買い進めてから、築古戸建てを買い始めました
戸建て投資を始めたのは、不動産投資を始めて2年目ぐらいだった5年ほど前だったと記憶しています
なんか順序がおかしいのですが、深い考えがあったわけではなく、たまたまそのころに戸建て投資に非常に詳しい仲介業者兼リフォーム業者さんのMさん(今に至るまで、とってもとってもお世話になっています)と知り合ったというのが理由でした<ある意味、流されやすいのです。。。
初期に買った戸建ては
Mさんに会うまで、「なんだかんだ言って、買うならやっぱ一棟でしょ」と偉そうに思っていたのですが、Mさんから戸建て投資のメリットをあれこれ聞くうちに、「それもええかな」と思えてきました(単純)
戸建て投資のメリットについてはいろいろな人が散々書いているでしょうから省きますが、戸建て投資の優位性に魅せられた私は、関西で安い築古戸建てを探し始めます
その結果、最初に買った戸建ては大阪市内のテラスハウス(長屋)でした
再建築不可、築50年ぐらい、空室、手直し必須、エリア的にいろいろひっかかる部分あり(私自身はあまり気にしませんが、公言しにくく、関東にはあまり存在しないエリア上の特徴)という、なかなかにパンチのいた物件でした
仲の良い仲介さんに相続がらみで持ち込まれたもので、ポータルサイトなどに載る前に直接連絡をもらいました
売り出しがいくらだったか覚えていませんが、かなりの指し値を入れて150万円で購入しました
購入後、Mさんにトイレの洋式化、ベランダ屋根のやり替え、小屋根の雨漏り修繕といったリフォームを計70万円ぐらいでしてもらいました(かなり安いと思います)
最初の戸建てにもかかわらず、怖い物知らすの私は内装をDIYでやろうとします
わらと土でできたリアル土壁でしたので、自然素材を生かそうと、中の壁にはしっくいを自分で塗りました(何度塗ってもあくが出て、半泣きでした)
ベランダの防水塗装をしたり、トタン屋根を塗装したりと、やることは山ほどありました
大阪市内で足の便が良かったこともあり、仕事帰りに出向いては作業をし、そのうち寝袋や着替えを持ち込んで泊まりがけで作業をしていました
何度も通ううちに、近所の小料理屋の女将さんや、銭湯の大将と仲良くなったのも良い思い出です
数か月の作業の末、4万円あまりで客がつき、一度退去があった後も、同じ値段で別の人が今もずっと借りてくれています
高利回りにウハウハの時代は長くはなかった・・・
リフォーム費用を含めても利回り20%超に味を占め、その後も基本的に百数十万円の格安ボロ戸建て買う方向で進めました
その後、120万円や170万円で買い、リフォーム費用を入れても200万~250万円で収まって、最低でも4万円程度はとれていたので、利回りは20~30%で回せていました
「やっぱ戸建てはいいなぁ」と思っていましたが、そんな時代は長く続きませんでした
6棟目ぐらいまではすべて200万円以下でしたが、その頃、戸建て投資ブームが一気に広がり、ボロ戸建ての値段がガンガン上がっていったのです
特に関東での上がり方がはえげつなく、当時東京在住だった私は「こんな値段でとても買えないわ」と思いながら、加熱する東京の戸建て市況を眺めていました
この頃の戸建てブームの一端は、戸建てを激しく推奨していた地主の婿養子さんにもあると思っており、会うたびに責めています(笑)
当初は関東での値上がりだろうと思っていましたが、ほどなく戸建て投資ブームは関西にも波及し、価格が急騰しはじめました
この頃、関東の大家仲間から「関西で戸建て買いたいのだけど」とよく相談を受けました<だいたい、ろくでもないエリアの物件をつかまされそうになってました(笑)
このため、百数十万円といった値段ではとても買えなくなりました
買えたとしても激しく賃貸需要がないか、手直しに数百万円かかりそうな物件ばかりとなってきました
関西の戸建て投資仲間と会うたびに「高いよね~」と話すようになりました
それでも今も戸建て投資をする理由は
高騰相場となりましたが、最近は300、400万円といった値段でもやむなく買っています
今年も既に1戸を購入し、再来週あたり、新たにもう1戸決済する予定です(過去の感覚では相当高いです=泣)
「高い」と言いながらなぜ高くで買っているのか疑問と感じる人もいると思いますが、その理由は一言「楽しい」からです
戸建て投資の楽しさ
ボロ戸建ての場合あれやこれやと手直しをして、賃貸に出せるレベルに修正していく作業がつきものです
まれに「そのまま貸せそう」というのがありますが、ほとんどお目にかかれませんし、安くでは到底買えません
この、「融資に出せるまでの一手間」というのが、私にはたまらなく面白いのです
借りてくれる人のためといっても、なんでもかんでもやればいいというものではありません
どこまでやるかや、どう工夫するかといった部分は非常に難しいものです
例えばですが、こんなことがありました
初期に120万円で購入した戸建ては、洗濯機を置くスペースが屋外にしかありませんでした
リフォーム会社の社長と現地で「ああでもない、こうでもない」と言っている時、ふと社長が「台所の横の部屋に床の間がありますが、ここに洗濯機置き場を作ってはどうですか。この床の間と台所の間の壁を抜いて、台所側から洗濯機置き場にアクセスできるようにすれば、家事の動線的にも完璧だと思いますが」と提案してくれました
給水、排水ともとりまわしやすい台所横に洗濯機を置き、入居者からすると台所仕事をやりながら洗濯ができるという意味で、とてもナイスなアイデアだったと思います
壁を抜いて、隣の部屋には壁を作ってということで十数万円(これも格安です)余分にかかりましたが、そのこともあってかすぐに客付けができ、他に大きく費用をかけることなく、今もリフォーム代を含めて利回り25%程度で回っています
今始めるべきかどうかは疑問
そんな感じで、今も戸建て投資におもしろみを感じていますが、これから始めようという方に勧めるかというと少し疑問です
理由は単純で、高くなりすぎているからです
安いボロ物件を再生するというのは、実際にはそんなに簡単なものではありません
よほど信頼できて、安くでリフォームしてくれる業者さんがいないと、なかなかできるものではありません
正直言うとて、なぜこの時期に楽待が戸建て特集をするのかさっぱりわかりません
特集するなら2、3年前だったのではないのと思います
今頃になって「戸建てってやっぱいいよね♪」と安易に買いに走るのはお薦めしがたいです
今から戸建て投資をやるのであれば、何事も経験として少々の損はやむなしと腹をくくってやるか、リフォームの一部は根性入れてDIYでやるなど、ある程度の覚悟を持って取り組む必要があると思います
慎重に取り組んでほしい
戸建ては楽しいですが、安定経営できてこその楽しさです
「数百万円の現金戸建て投資ならば危険性は少ない」というのはたしかにそうですが、安易に始めることはあまりお薦めできません
たとえ数百万円でも、思うにまかせない辛さはなかなかに厳しいものがあります
高くなった時期だからこそ、慎重に物件を選びましょう!!
本日も駄文、長文にお付き合い頂き、ありがとうございました
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