築古が単に利回りが高いから良いとうのは暴論

やってる人は良くわかっていると思います
そんなに甘くないですね…

① 10年以内に相当額の修繕負担は先ず確実に発生する
② 融資期間がつらめに出る事が多いから利回り程CFが出ない
③ 後日売ろうにも自分が既に築古で買ってるから、持つ期間が長くなるほど、次の買手の融資が辛くなり、売り辛くなる(理論的な話以上に値が下がるリスクがある)
④ 物件の状態によっては空室率が高く立て直しが必要な状態にある

そんなに簡単ではないです
あと言わずもがな手間かかります

一方で、良い点、

① 賃料帯は底まで下がっている事も多いから、賃料下落リスクが低い場合もある。リノベ投資も含めれば賃料UP出来る物件も多い。賃貸面で言えばダウンサイドリスクが低くてアップサイドが獲れるものも結構ある
② 賃料帯が下がっていて、見合う利回りで市場に出ると、結果的に土地値至近での売買価格になる事も多い。土地値以下で買えれば、相対的に物件価格のダウンサイドリスクは低い

とかですかね?

■購買時に特に検討している事

2つです

1つ目は、修繕費用の見積です
築浅5%と比しても、築古6%だったとしても、修繕が10年以内に物件価格の20%とか掛かってしまえば、6%じゃなくて5%になっちゃいます。お金が幾らかかるかの見積、これが重要。やってみて、「思ったほどお金が残らなかった」、は、基本ここだと思ってます。修繕想定項目のリストを作成し、ここに前所有者が何時何をやったかをプロットし、未修繕項目は想定見積を記載して集計し計算しています。築古の、とくに業者さんが入った転売、「外から見える所だけは綺麗になっている」事も多いと感じておりまして、「見た目で判断されるな」だと思っています。部屋の中もお金かかりますし、設備があれば(古いならポンプ設備や受水槽なども)バカにならないお金が掛かります、外観も一見きれいでも、外壁は前面だけで、裏や側面はやっていないかもしれません

※もしもらえれば、ですが、前所有者がやった修繕は、修繕履歴というリストだけでなく、やった業者さんからの実施報告をもらうべきです。以前「やった」という話を信じて現地も見て「確かに」と思って買ったのに、その後2-3年でやり直さざるを得ないという事がありました(何をどのようにどういうレベルでやったかちゃんと調べていれば、予期できた内容でした)

2つ目は、賃料の将来プランです
お部屋の現在の状態、これをどうする?最低限直して賃料を下落させないように運営するにとどめるのか、せっかくなので直すだけでなくデザイナーズな感じにバリューアップして賃料UPを狙いに行くのか?その場合のコストは?それで幾らになって利回りはどうなっていく?といった具合の話です。バリューアップの賃料UPは私も何度も経験がありますが、築年数に対する相場よりも結構高い金額で募集しますから、確実性があると信じてはならず、ある程度保守的に見た方がいいと感じています(それが好んでくれる借り手はいるので決まりますが、ターゲット顧客数は狭いかなと思っています。成功談は語れますが、ボラがあるという実感はあります)

■とはいえ

やっぱり、誰がやっても余り変わらない築浅よりも、面白みはありますよね。融資がもう少し柔軟になってくれれば検討幅が一気に増えるので、時代が来たらたくさん買いたいです。最近は、築50年のようなのは取り組みが流石に(融資的に)つらくて、30年、35年というレベルのモノならば検討出来ている、という感じです

みなさんも古い子買ってますか?笑