こんにちは!地主の婿養子大家です!
メリークリスマス!
クリスマスに不動産変人コラムニストのコラムをお読みいただくすべての不動産バカな読者様に婿サンタからまたマニアックなコラムをプレゼントします!!笑
稼働率
保有耐性
先日コラムにした今年の最後の入居申し込みも完了し、いよいよ今年の稼働率算出のドキドキです。空室対策は1件1件と真摯に対峙する事でしか解決しませんし、各々の空室事情は年々変化し、その変化は基本的に良化する事は考えづらいのが不動産賃貸業の特色だと思っています。
つまり、
今の稼働率を『同じ物件』で10年後も維持もしくは超える事は難しい
わけですね。汗
構成は、
1.稼働率の方程式
2.今年の稼働率
3.稼働率の波について
4.保有耐性について
以上で書いて参ります。
1.稼働率の方程式
少し前に埼玉さんが過去最高の空室率1.3%(稼働率98.7%)を叩き出し、満室大家などと宣っている私は戦々恐々としてました。埼玉さんのこの数字のすごいところは、埼玉さんは20年前から購入し現在77戸を保有していますが、購入物件の競争力はきっと年々少しずつ落ちてきているにも関わらず彼のその数字は傾向として年々良化しているわけです。
これが不動産賃貸業の最大の魅力の一つ
だと思っています。
参考までにその数字ですが以下のようになります。
2014年:空室率4.9%
2015年:空室率4.4%
2016年:空室率5.3%
2017年:空室率4.6%
2018年:空室率4.2%
2019年:空室率1.4%
2020年:空室率3.8%
2021年:空室率4.0%
2022年:空室率1.3%
※2022年12月17日埼玉サラリーマン大家さんのコラム『過去最高の数字が出ました!昨年が厳しかった反動で』より抜粋
物件購入を考えるにあたり、
この埼玉さんの20年の実績が示してくれているのが
稼働率の方程式
になります。
どういうことか?
上でも書きましたが、物件の持つ競争力は築年経過と共にほぼ必ず衰えます。
だとすると、
埼玉さんのように購入してから物件の新陳代謝を行わない、ガチホールドタイプだと、稼働率も衰える可能性があります。
しかし、
稼働率というのは単純な計算式では予測出来ず、
競争力低下に伴って
募集条件の変更
などを取り入れたり、
募集範囲を広げたり
仲介会社と関係強化
だったり、
いわゆるマーケティング努力によって一定の数字を維持する事が可能である事を示してくださっている最適例だと思っています。
分かりやすい例え方をすると、
物件の稼働率というのは、
実は、
大家の通信簿
のようなもので、それも5段階評価のそれではなく、
活動態度・意欲
を示している側のもの。
稼働率98%以上:優
稼働率95%以上:良
稼働率90%以上:可
そして、
稼働率85%以下については、大家としての活動において反省すべき点がある事を示している感じでしょうか。
故に私は常に稼働率98%以上を意識するのでした。
読者の皆さん、
あなたの通信簿はどうでしたか?笑
お前去年97.7%だったろ。今年は大丈夫だったのか?汗
そんな感じで捉えている大家の通信簿としての稼働率、
私は以下のような計算式で考えています。
稼働率=競争力×大家力
そして、この稼働率は購入から10年スパンで見ても運営努力次第で向上させる事が可能だという事ですね。埼玉さん勉強なりなりやす!
ただし!
稼働率が高いからといって、必ずしも物件の保有耐性が高いわけではない!!
ここが、来年以降、逆風になりつつある不動産業界において注意すべき点であり、本コラムの主題になります。(前置きが長い)
2.今年の稼働率
さて、稼働率は大家の通信簿なんて宣う私の通信簿はどうだったのでしょうか。2020年から結構規模拡大しており、売却もしたりと忙しさにかまけないように頑張ってきましたが、
2022年の稼働率は、
、
、、
、、、
なんと。
。
。。
。。。
98.7%でした!
パチパチパチ
奇しくも埼玉さんと同じ稼働率でした。秋に購入した戸建やアパートの空室をきちんと埋められていれば勝っていたのに。笑
ちなみにコラムニストになってから稼働率を計算するようになったのですが、2018年からの推移は以下のような感じでした。
2018年:稼働率99.7%
2019年:稼働率97.7% (98.5%)
2020年:稼働率98.2% (98.6%)
2021年:稼働率97.8% (97.8%)
2022年:稼働率98.7% (98.9%)
厳密には、購入物件の空室もそのまま稼働率に反映させてますが、再生物件などを購入すると昨年との比較に影響が大きくなるので、一応、購入物件の空室を省いて計算して()内で把握だけするようにしています。
上記の数字を見ると、いつも体感的に感じていた稼働率の波についても説明がつくなあと感じます。
大体の物件を2年普通賃貸借契約にしますが、その更新のタイミングが私の場合奇数の年に偏っていて、その分、退去件数が多くなり、その結果が稼働率に影響している感じです。
退去件数は以下の通り。
2018年:稼働率99.7%⇒17件
2019年:稼働率97.7%⇒30件
2020年:稼働率98.2%⇒26件
2021年:稼働率97.8%⇒35件
2022年:稼働率98.7%⇒31件
です。
3.稼働率の波について
規模拡大しているので、この推移の傾向は上で示した通り、
1年おきに波が来ている事
を示しています。
これが保有物件でバランスよく退去件数が運よくばらつけばよいですがさすがにそこまでは無理なので、あくまで心づもりとして来年はヤバいとかを把握しているにすぎませんが。汗
それでも物件購入時のタイミングとかには私の場合には影響していおり、私は一人で専業大家さんしてますので、購入時期はいろいろ大変なので空室に悩まされていない時期に購入物件の運営に集中したいのですが、赤字の偶数の年の空室の少ない時期に物件購入している事が多いです。。。
この波に習って考えると、
来年は空室対策を頑張らないといけない年で、
かつ!
不動産市場も金利上昇やら不穏な動きがあるので、個人的には厳しめに自己を戒めるように考えています。汗
4.保有耐性について
さて、稼働率を語るにあたり、来年の不穏な動きも鑑みてどうしても気にすべき事項が
保有耐性
だと思っています。
保有耐性という言葉が正式な用語かどうか分からず使ってますが、いわゆる物件を保有し続ける耐力と言い換えればよいでしょうか。
稼働率にかかわってきますが、基本的には物件が経年劣化すればその保有耐性も年々弱まっていくものですが、
ここに不動産賃貸業ならではの2つの特徴を加味すべきだと思っています。
1つ目は、
立地(土地)
です。
装置としての建物の商品寿命や保有耐性は経年劣化していきますが、立地(土地)の価値は不動のもの。故に私は不動産だと思っていますw
新築から築年を経て、少しずつ賃料は下落していきますが、
ある一定のところで
賃料の下落も止まる
し、
高稼働も維持できる
と経験上感じています。
そして、その保有耐性維持には、
大家力
も色濃く反映されていきませんか?
これを2つ目の保有耐性とでも呼びましょうか。
我々、保有する側である大家そのもののに
耐性が備わっていますか?
という自問です。
例えば、
建物が古くなれば日常茶飯事のように設備の不具合が生じます。今はなんとなく低確率で起こる不具合対応に四苦八苦しながらもなんとか対応できていたとして、
ある日突然時限爆弾のように立て続けに不具合に悩まされる時期が来ます。泣
その時に私は初めて経験する不具合でも、息を吸うように当たり前に
淡々とこなす
ように努力しています。意識しているとも言えそうです。
今日もクリスマスの中、2件同時に不具合対応の対処をしましたが、時間にすれば10分くらいでしょうか。普通に生活しながら対応しました。
特に冬は突発的な設備不具合や給湯関係の不具合も増えるので、緊急性の高い不具合の確率も上がりやすいです。
なんとなく規模拡大していると、ある日突然、不具合の山に見舞われて、
保有耐性が整わず
に物件を売却したくなる人って意外と多いのではないでしょうか?
例えば、グループホームの案件で2億近くする案件購入を検討している方から相談を受けましたが、事業性が高い物件は保有耐性はその事業力にかなり依存しますし、スプリンクラーやEVなど高額設備の維持メンテ費用も保有耐性にかかわってきます。
その意味、空室対策や高稼働を維持する大家力もそのまま保有耐性につながりますよね。
勿論、これ以外にも、
資金力的な保有耐性
もありますよね。
来年以降は、
金利上昇リスク
インフレや資材高騰のコストUP
金融機関の貸し渋り
万一の不況時の空室リスク
などと向き合いつつ、
簡単に売逃げ出来ない市況
も想定しつつ
物件の保有耐性を整えつつ
自分自身の保有耐性を高めていかなれければ!!泣
規模拡大を続け、自主管理でほぼ300戸が見えるところまできて、購入時に最も大事な部分が、自分の管理能力の限界という保有耐性に関わってくる自主管理大家の今年の稼働率と保有耐性についてのコラムでした。苦笑
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。m(__)m
本コラムにコメントくださる読者の方は、ご自身の稼働率と保有耐性についてのお考えをお添えくださいますと嬉しいです。
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