私の不動産の取り組み方の特徴が、入居者さんとの距離が近いというのは2回目のコラムでもご紹介した通りなのですが、個性的な入居者さんが多いので、許可を貰えた入居者さんに関しては、エピソードなどを紹介させていただくと、自主管理の大変さや面白さをお伝えできるかなと思い、記念すべき第1回目となります。

 

■第1入居者さんスペック

80歳前後

女性

生活保護

パチンコ好き

 

〇エピソードその1~~水漏れ事件~~

私が物件を購入し、初めての挨拶にお伺いした時のこと、バスルームで上階からの水漏れがあるとのご申告があり、それは早く対応してあげましょうね。となり、職人さんを手配したのですが、水漏れが全く再現できず、そのような気配もなく。。。

 

ばーちゃん、どこからどんな感じで水が落ちてくると?と聞いても、気が付いたらスリッパがずぶ濡れになってるから、そこら辺で漏れていると、曖昧な返事。とりあえず、様子見!とお伝えし、2週間後ぐらいにお伺いするも、やはり変わらないとのこと。

 

私も確認したかったので、休みの日に職人さんと一緒に2回目の訪問。天井に穴開けてカメラ入れて見ても、埃が舞うぐらいカラッカラで、職人さんと顔を見合わせ、やっぱり、水漏れしてないですね~(笑)

 

真相は不明ですが、風呂を沸かして、蓋もしない為、結露がスリッパへポタポタ落ちてしまっていたのではないかと思われます。しょうがないので天井を塗装してあげました。

 

〇エピソードその2~~あらら、お外が見えてるね~事件~~

物件取得後のゴタゴタも落ち着いてきた頃、また、ばーちゃんから電話が!聞くと、流しの下が水漏れしているとのこと。

 

ホントかいな?と思いつつ、応急処置用に防水テープを購入して訪問。

どれどれ?!ん?流しから伸びているはずの排水ホースが無い。。。

あーあー、キッチンの下板どころか、床板まで腐って、お外が見えてるね~。虫も湧いてうじゃうじゃおるし、よくよく確認すると、そういえば、今立ってるトコも床がブヨブヨするような。。。

 

呆然とする私に、社長、こっちは水漏れしとるやろ??

※ばーちゃん調子良い時、私のことを社長と呼びます。

 

当っっったり前やろうが、漏れとかそういうレベルじゃなく、流しの排水、全部バシャバシャに流れ落ちとるやん!ていうか、これ何時からこんなやねん!こんなん天井よりコッチが先やったやんか!と言いたいのを抑えて、ちょっと叱るとシュンとするばーちゃん。。。

 

ばーちゃん、こっちが落ち込むわ。。防水テープもこんなん戦闘力ゼロやったし。

 

分かった!直す!直すけど、とりあえず、コレはばーちゃんの保険使って貰うけんね。どうせ、流しの下に皿やら鍋やら入れまくって排水ホースをぶった切ってしまったんやろうけん、明日、保護課の担当者にも事情を話して、それで進めるよ!

 

で、スムーズにいけば良かったんですけど、ケースワーカーが言うには、ばーちゃんの火災保険、今年更新でお金は振り込んだけれども、保険証書の写しなどの提出が確認出来ていないとのこと。

 

うん、たぶん、そういうことやね。ばーちゃんのこと分かってきたわ〜、購入半年前ぐらいにこの部屋でボヤが起きて、修繕済みって聞いてたから、そんな気にしてなかったけど、部屋の状態とかそういうことより、この人ヤバい!

 

どうしよう。。。床貼り直して、キッチンも新調か~。金ないし。。

 

うん、腐ってもしゃーないし、とりあえず考えられることは全部やってみよ。金あるスマートな大家さんとは違って、ボロやるなら、これも勉強と思おう!と変なスイッチが入った私。

 

とりあえず保護課と交渉や!ばーちゃんを訴えても賠償責任はあるけど、支払い能力がないという無敵の状態なことが分かり、保護課になんか使える制度がないか確認。同時にDIYも見据え、分離発注の準備。私の方の保険会社へも問合せ。

 

何という制度かは忘れましたが、ケースワーカーの方も頑張って探してくれたようで10万程度なら使えそうな制度があるとの嬉しい報告。私の保険会社も出してくれそうな雰囲気。

 

よし!なんとかなると思い、私の保険会社の約款を確認していた時に、あれ?待って?保険の請求期間は事故日から3年?だと。。

 

事故日、つまり水が垂れ流しになった日。。明確には証明できないですが、状況的にはどう考えても、ばーちゃんがまだ保険に加入してた時に起こってるよね?

 

出なくてもどうにかなる目途は立っていましたが、ばーちゃんの加入していた保険会社に熱弁し、無事、保険で修繕が完了!

 

ただ、この無敵のばーちゃん、早く保険等ガチガチに固めないと、こっちの身が危ないし、どうしよう。。というのがばーちゃんと出会って~1年ぐらいの話。

 

話が長くなりましたし、ここからは小粒な話が沢山なので、また書かせていただければ幸いです。