こんばんは!地主の婿養子大家です!

 

  賃料設定

      と

入居付期間

 

今日は、そこそこ長く大家を経験している中、

必ず迎える物件の過渡期

に対する私の試みについてご紹介します。

 

構成は、

1.必ず訪れる過渡期

2.事例①

3.事例②

4.事例③

5.過渡期の試行と思考

6.その結果が高稼働率

以上で書いて参ります。

1.必ず訪れる過渡期

ここに集う読者の多くは、客付けにかなり努力をしている印象があります。私ももちろんその一人のつもりですが、

私自身、

昔からそうだったわけではありません!

物件に必ず訪れる過渡期を経験して、

入居付けに苦戦

したりする事で少しずつ出来てきた自分のやり方みたいなものがあります。

 

しかしながら、

私は大家を初めてからこのかた、一度も稼働率97%を下回った事がないと思います。

自慢がしたいのではなく

むしろその逆

で、昔は簡単に決まるような阿呆でもったいない条件で入居付けしたりしていた部分が否めません。要するに相場より格安で貸してしまっているわけです。

賃貸事業の面白いところというか怖いところに、物件単位で考えた場合、

空室期間損

割安賃料損

かけすぎ修繕損

こういったマイナス点は、生涯の物件運営を100点満点評価する場合に、ほぼ取り戻す事は不可能で、減点方式で将来につながっていきます。

いかに減点なく満点に近い運営が出来るか?

大家としての腕の見せ所はここくらいしかないわけですね。苦笑

 

誤解を恐れずに断言すれば、

賃貸事業においては、

直ぐに入居が決まる事

だけが100点満点ではなく、むしろ上記のような私のような割安賃料損を起こしている事に気づいていないだけの場合も決して少なくなく、

目標とするべきは、

適正賃料

長期入居者

空室期間を短く

して

GETし続ける

ことになります。

 

そして、

適正賃料で入居付けが出来ているならば、

ほぼ必ずと言ってよい確率で

物件の過渡期

を感じる時期にぶち当たります。

 

言い換えれば、

物件の過渡期を感じないで20年以上も過ごせていたならばそれはどこかしらで損をしている可能性が高いのかもしれませんね。苦笑

 

例えば、

私の保有物件で新築RC物件が複数等ありましたが、15年以上経過して新築時から賃料が5000円以上上がった部屋がいっぱいありますが、これは初期の新築プレミア賃料を取れていなかっただけなのかもしれません。。。汗

 

また、購入者側視点で考えると売主思考として、物件が過渡期を迎えた時期に売主が売りたくなる時期でもあるので、購入後すぐ過渡期を迎えているケースは多いのかもしれませんね。

 

今日は、そんな過渡期を迎えた事がある物件たちの事例を3つほどピックアップしながら、私が対処した内容などを共有し、皆さんの大家業の参考にしてもらえればうれしいです。

名付けて

俺の屍を越えていけ

作戦です。

越えて逝ってはいけません。

 

2.事例①

<物件スペック>

■エリア:横浜市主要区

■駅徒歩:2分

■売出価格:約34,000万円

■表面利回り約9%弱

■購入価格:28,000万円

■表面利回り約11%

■家賃年収:約3,000万円

■借入額:28,500万円

※オーバーローン

■投資利回り:10.6%

■返済期間:20年間

■構造:RC造4階建て

■築年数:20年

 

現在購入後13年経過して築33年になり、間取りは2DKが主になります。

羨ましいという声が聞こえてきそうですが、昔はこんな条件で買えた時代だったんですね。遠い目。

さて、本題について、

この物件は購入時がまさに物件の過渡期といえる時期であり、

多くの内装設備に劣化が見られる時期

で、また周辺の築浅物件の設備と比較すると

特に水回りにおいて差が大きい物件

でした。

写真は特にありませんが、イメージとして

・2DKのうち1部屋和室

・いわゆる普通のキッチン

・ユニットバスも廉価タイプ

いわゆる団地みたいな部屋といえばドラマで見たことがあるのではないでしょうか。苦笑

 

もともとの入居者は10万円で住んでいましたが、退去後にリフォーム費用をかけずに貸す場合に8.5万円くらいなレベル感です。義父の代にこれくらいで貸した人はいまだに超長期入居者として住んでいますが、これは安すぎた事例です。汗

ある時ある程度リフォームに50万円クラスで費用をかけて、9.5万円~9万円のどこら辺で決まるかを

空室期間と向き合って

しっかりと見定めた時期がありました。

9.5万円では空室期間も長く、入居期間も短い傾向

9万円程度は空室期間はほぼなく、入居期間も安定

という結果に落ち着き、

それから10年近く経過した今でも!!

退去時には難なく埋められています。

 

購入初期がちょうど過渡期の物件だったので、

少々の空室期間を犠牲にしてでも適正賃料を見定めたケース

な気がします。

3.事例

■エリア:横浜市主要区

■売出価格:13,000万円 

■表面利回り7.69%

■購入価格:11,600万円

■表面利回り9.05%

■家賃年収:1,050万円

■借入額:12,500万円

※諸費用+大規模修繕費400万円込

■投資利回り:8.4%

■返済期間:20年間

■駅歩:9分

■構造:重量鉄骨造3階建て

■築年数:28年

 

読者のニヤけた顔が浮かびました。婿養子大した条件で買えてないな。と。

その通りでございます(泣)

この物件は購入時築28年ですでにファミリータイプの間取りの部屋は一通りの過渡期は過ぎていましたが、2部屋だけ1Rか混在している複合間取りの物件で、購入時にはその2部屋とも埋まっており、この2部屋は退去時に苦労する予感がしていた物件でした。

ご存知の通り、

昨今、首都圏では新築木造建売アパートの乱立が目立っていたので、その煽りを受ける可能性です。

 

購入して5年くらい経過してその部屋のうちの長期入居者が退去となり、昨年は入居付けに苦労しましたが、苦労してつけた入居者が2年未満で短期で解約となったのですが、今年は簡単に入居が決まった部屋です。

設定賃料は5万円の部屋で、

昨年は閑散期での募集

今年は繁忙期での募集

で、どちらも決まったのは繁忙期に決まった為、空室期間の差が出たケースでした。

何が言いたいか?

次、この部屋が繁忙期に出れば同条件で行けると前回わかっていたので今回は大丈夫だった。

裏を返せば、

次の退去が閑散期ならば次回は条件を下げる事も視野に入れるべきかもしれない。

ということになります。

 

こう結論に行きつけたのは、

前回の閑散期募集時に同条件の5万円賃料で全然決まらないけど繁忙期での反応を見るまで我慢したから

ともいえるかもしれません。

4.事例③

■エリア:横浜市主要区

■駅歩:4分

■構造:木造2階建て

■築年数:30年

 

この物件は地主物件ですが、過去に一度、新築木造建売アパート乱立の影響で入居付けに大苦戦(6か月くらい)したことがある物件です。

この事例は、

物件が過渡期を迎える要因が

外的要因

だと考えられるケースです。

勿論、設備も築年なりなのですが、

周りに新築木造アパート大盤振る舞い募集条件部屋があると本当に苦戦するけど、それが無くなるとすぐ決まる物件

です。

 

したがって、

本コラムの主題でいけばこの物件は過渡期を迎えているとは言えませんが、本物件が存するエリアにおける

単身向け木造アパート市場が過渡期

を迎えているというアラートにほかなりません。

私は、

このエリアはお膝元ではありますが、基本、単身物件が売りに出ても余程の好条件でなければ見向きもしません。

しかし、

逆に、

そういったエリアでは、ファミリータイプの球数がかなり枯渇している傾向が強いので、ファミリータイプ物件情報はかなり貪欲に見ています。

 

なお、本件に戻りますが、今年の繁忙期では4件くらいの案内が新築に負けましたが、運よく社会人の申込を拾う事が出来ました。

この拾い方や事例②の入居付けでも参考になる部分があったので、これは別のコラムで紹介します。

5.過渡期の試行と思考

まず、基本事項として

物件に過渡期は必ず来る

という思考は大事だと思います。

言葉で言うと、みんなそんな事はわかっていると感じるのですが、実際、長いスパンにおいて賃貸経営していると

過渡期の見過ごしケース

はよくある話だと自身の経験の反省も踏まえて思います。

 

そして、過渡期が訪れた際に、

ある程度の空室期間は覚悟して

試行

を取る事で、長い目で見ると

適正賃料稼働率を高く維持

する事につながるケースは意外に多い気がします。

 

あくまでも私の私見ですが。汗

 

そして意外に肝なのは、

試行においては、

常に市場の最安値を狙うのではなく

市場における適正賃料を把握したうえで、

室内状況や繁忙期閑散期といった市場動向に合わせて

退去通知期間の1か月を使って

少し高めの賃料で反響を見る

のも良い判断材料になりますし、

その後、

直ぐに大幅値下げするのではなく、少しずつ刻みながら市場の動きを判断することで次以降に活かせたりする。刻み過ぎて仲介に嫌われないように注意は必要。

 

昔、埼玉さんが何気なくコラムにされていた、埼玉さんの賃料設定がまさにだなあと思います。市場の最安値ではなく、〇番目くらいという位置づけであとは管理会社や仲介会社の営業力で実際に早期に決まっているわけです。特に競争力の高い物件でなくても。

この塩梅を過渡期にしっかり見極めよう

というのが今回の主題になる感じのコラムになりました。

6.その結果が高稼働率

皆さんもご経験あると思いますが、通年の稼働率を算出するにあたり、

足を引っ張る存在

があるんですよね。

心配ない物件は放っておいても決まりますが、過渡期にある物件が足を引っ張ているケースが多いのだと思います。

これは物件の良し悪しだけの話ではないのですが、何となく言わんとする事はご理解いただけるものと。。。

そして、

ずっと高稼働を維持する上では、私の場合、こうやって過渡期を迎えた物件で多少の空室日数をくらってはしまいますが、それでも全体の高稼働を半永久的に続けるために、必要な試行として犠牲にして、

過渡期に陥る物件が重ならぬ様に、一度過渡期を迎えた時にしっかりと適正賃料を把握仕切る

ように心がけています。

 

高稼働大家の道は一日にして成らず、

また

高稼働大家の道を続ける事も常に試行と思考の連続。

 

入居付けって楽しい~♬

 

そう思って一回一回乗り切ってまいりましょう!!泣

 

本日も長いコラムを最後までお読みいただきありがとうございました。m(__)m