ボーダーフェンス施工を外構専門の職人に依頼

提示された驚愕の見積もりに会社員が絶句してから数日後

会社員は休日を利用して、リフォームのため物件に足を運んでいた

 

しばらく黙々と作業していると

突然、玄関のインターフォンが鳴った

今日は誰も来ない筈、荷物が届く予定もない

 

いったん作業の手を止めて

階段を降りて玄関のドアを開けると

そこには隣人が立っていた

※最近、全国各地において強盗被害が多発しているため、たとえリフォーム中であっても安易にドアを開けないよう注意して下さい。

『まいど。

家の前通ったら車が停まってるの見えたから、タカボンのパパさんおるかなと思って。

いや〜、今回はフェンスのことで色々と動いてくれてホンマに助かったわ。

あっ、コレ持ってきたから、あらためてや』

 

そう言うと隣人は

手に持った白い封筒をそっと差し出してきた

会釈してから両手で封筒を受け取り

 

おそるおそる中身を確認すると

キチンと向きが揃った福沢諭吉が顔を覗かせた

それをぎこちない手つきで数えていく

『…確認させていただきました。

本来であれば此方からお伺いするべきでしたが、わざわざ持ってきていただき、本当にありがとうございます』

 

隣人いわくフェンスは境界線上にあり

新築当時、共有で設置されたものという話だった

そのため、今回のフェンス施工費用は隣人と折半しましょうと口約束を交わした

賢明な楽待ユーザーの皆さんに言わせれば

口約束ではなく、きちんと書面を交わすべきとお叱りを受けそうだが

不動産賃貸業も突き詰めれば人と人

 

これは昔、当時の上司から「軽い約束ほど守りなさい」と教わってきた

ただそれに倣い(パクリ)、実践しただけのこと

結果的に自分も隣人も約束を果たすことが出来た

 

そして、もう1人口約束を守ってくれた人がいる

ボーダーフェンスを施工してくれた職人だ

彼もまた「本当にこの金額でやってくれるの?」という見積もりを提示して

 

それを僅か2日間で仕上げてくれた

もちろん追加料金など一切ない

これが”三方良し”ってやつかも知れない

 

つづく