北国の大家です。

 

先月は過去最高の「いいね」を頂きました!

私にとっては、神が降りたともいうべき数字でした。

いいね、コメントを下さった方、コラムを読んで下さった方、本当にありがとうございました!

今月もなるべく、力まずに肩の力を抜いて、書いてみようと思います。

 

<ひな人形>

ニッチへ質素に飾りつけてみました。壁クロスも質素に#500です。

 

最近のWeb3.0を見ていると、失われた30~40年を取り戻そうとするオールジャパンの意気込みを感じます。

Web1.0・2.0・3.0と進化してきたインターネットですが、わたしのエンジニアとしてのキャリアはWeb1.0の途中で終わった感じです。

今でもガラケーを使っている人がいるのと同じで、当時の日本の大企業は時代にキャッチアップするのが下手でした(今は少し変わっている気がします)。

今回はまずインタ-ネットの歴史を振り返り、過去からWeb3.0を眺めてみます。

その後、日本におけるWeb3.0への取り組み→不動産投資の手法のアップデート→北海道千歳市の分析といった構成となります。

全2回の1回目です。

私の昔話に終始する場面も長いですが、最後までお付き合い頂けると嬉しです!

インターネットのイノベーションの歴史からアジェンダを起こしました。

<アジェンダ>

①1995年以前 インターネット前 クローズド

②1995年 Web1.0 一方通行型

③2005年 Web2.0 双方向型

④2018年 Web3.0 価値交換型

⑤オールジャパンでWeb3.0

⑥北海道の5兆円工場

⑦まとめ

それぞれ、私の経験した時代背景を交えて簡単に解説します。

1995年以前 インターネット前 クローズド

FUJITSUのFACOM、NECのACOSといったメーカー独自の互換性のない大型ホスト・コンピュータ全盛期です。

ソフトウェアはおまけだから無料という感覚で、メーカーが数千万円をかけてソフトを作ってもソフト費用は回収できず、ハードウェアに転嫁して回収するビジネスモデルでした。

そのため、FMV、PC98などのPCより性能の劣る大型汎用機が数千万円~1億円以上した時代です。

ネットワークは、平成5年に私が使った高速回線が9,600bpsです。

今のフレッツ光が10ギガbpsですから、約30年で100万倍高速になったという事です。

技術の進化は早いものですね~。

この時代に「ホームページ」という混乱した言葉ができました。

WWWにあるページはウェブページで、それをブラウザなどでホームに設定したページが、ホームページだと先輩に怒られたのを思えています。

今は逆に「ホームページ」という言葉が市民権を得ましたよね!?

ウェブページというと「?」で、「ホームページ」と言うと通じる場合の方が多いです。

そう考えると、最近話題の「不動産をする」は「ホームページ」のように今後は市民権を得るかもしれませんね!

楽待にいる知の巨人が言う通り、言葉は変わるもので、多数決で決まるものだからです。

②1995年 Web1.0 一方通行型

Windows95の発売で、インターネットブームが到来します。

開発元のマイクロソフトの創業者のビルゲイツが「マイクロソフトには世界中の頭の良いエンジニアが集まっている!」と言ったのを聞いて、個人的に「日本は勝てないな」とビビっていた記憶があります(汗)。

この時から一部のマニア向けだったPCが、市民権を得たとばかりに、大きく販売台数を伸ばします。

利用目的は、電子メール、ウェブでの調べものです。

ネットサーフィンという言葉もこの頃にできました。

情報が民主化された感じがしました。

ネットのスキルを身に着ければ世界中の情報にアクセスできる!とワクワクした日々が始まりました。

一方でWeb1.0が発展した真の理由は、エロ画像が見られることです(汗)。

ビデオテープのVHS、ベータ競争で、性能が劣るVHSが勝利したのもエロビデオが豊富だったことが理由だと言われています。

イノベーション(技術革新)の勝者を決めるにはコンテンツです。

中でもエロ関連という時代が続きます~(汗)。

話を戻します。

この時代、私を含めたネット利用者は、ISDNやPHSでネットに繋がっていれば良いと思っていました。

この頃、流行った掲示板(PC-VAN、NIFTY、2ちゃんねる)はインターネット以前の、パソコン通信という技術で利用しました。

地上波のNews〇3の筑紫〇也が、2ちゃんねるの書き込みを「便所の落書き」と言ったのもこの時期です。

この時に鮮烈に覚えていることがあります。

ソニーの社長が言ったことです。

「メールやWebだけと言うのはあり得ない。インターネットはアプリケーションになる。

最先端にいるはずの我々が、おおよそ意味が解るはずもなく・・、「偉い人が言っているのだから、たぶんそうなんだろう」と無理やり飲み込むしかなかったことを思い出します(汗)。

私たちはウェブページ閲覧(調べもの)、電子メール(コミュニケーション)だけでも新しい時代をエンジョイしている感覚があり、その先をイメージすることは不可能でした。

コンピューター同士が繋がることしかイメージできなかった時代に、人と人が繋がることをイメージしていたかと思うと、テクノロジーに触れた時の世界観の違いを思い知らされ、先見の明とはこのことを言うのかと感じます。

③2005年 Web2.0 双方向型

2007年 iPhone発売

2008年 facebook、Twitterの日本でのサービス開始

2011年 LINEサービス開始

2014年 Instagramの日本でのサービス開始

スマホの時代到来です!

自宅のノートPCを開く機会が減った方も多い事でしょう(私もそうです)。

Instagramがサービスインする20年前のWeb1.0時代にソニーの社長が言った通り、スマホ、PS5でアプリケーションを楽しむ時代が来ました。

繰り返しになりますが、ソニーの社長のように20年先を見通せる人がいるのも確かですが、凡人に20年先は見通せないと痛感させられます。

これは、不動産投資でも通じる法則かも!?なんて思っています。

私は凡人なので、予測できる将来を10年後までとしています。

20年先の予測は、エロ画像を集めているWeb1.0時代に、20年後のWeb2.0で実現したスマホのマッチングアプリを思いつく程度の天才ではないかと思うのです(汗)。

今では、SNS、マッチング(に限らず)アプリが流行り、GAFAMが世界を席巻するようになりました。

フェイスブックが「Libra」(リブラ)という通貨を作ろうとしたり、ツイッターが一国の大統領のアカウントを凍結したりと、GAFAMの権力が強大になった時代であり、それが現代です!

④2018年 Web3.0 価値交換型

世界を席巻したGAFAMに対する強烈なアンチテーゼが起こります。

ブロックチェーンで情報分散を行い、GAFAMのような巨大なプラットフォーマーがいない世界観を作り出しました。

キーワードは「メタバース」「NFT」「DeFi」「AI」です。

私の地元の北海道では、昨年の2022年を不動産のメタバース元年という方もいます。

実際には2021年から始まっており、2022年に入りメタバースの不動産は1,000億円を突破したと言われています。

外国の企業などが仮想空間の出店用として、仮想空間の敷地を8,000万円で購入したというニュースも流れました。

私の知人でもメタバースの不動産を買ったという大家さんがいました。今度詳しく聞いておきます。

⑤オールジャパンでWeb3.0

ジャパン・アズ・ナンバーワンと言われたのは、1980年です。

それから失われた40年が過ぎました。

今では、正社員の早期退職が増えて、収入を補うための副業も解禁され、若者の貧困化が社会問題になりました。

私が大手IT企業の内側にいて感じたのは、日本の多くの企業は過去の成功体験を守ろうとする。

保守的な経営で今までのスキームで挽回を試みて上手く行かず、気づいたら40年経っていたということです。

自らイノベーションを起こせず、安易にM&Aでイノベーションに乗っかろうとする(買えば何とかなるという空気感です汗)。

毎年M&Aしても、買うたびに失敗したIT企業もありました。

日本企業がイノベーションに本気になれなかった理由の一つが、日本の人口が多い(1億人以上いる)ことです。

ドメスティック(中央官庁依存も含め)で稼げてしまう(売り上げが激減しない)のが、ゆでカエルの一つの温床だと感じていました。

私の言葉でいえば、大企業の経営陣もホメオスタシス(保守性)がイノベーションの邪魔をしていた訳です。

40年間の停滞を経て、日本はWeb3.0で再び世界をターゲットとして、オールジャパンで走り始めた気がします。

政府も「デジタル社会の実現に向けた重点計画」(令和4年6月7日閣議決定)等において「ブロックチェーン技術を基盤とするNFT(非代替性トークン)の利用等のWeb3.0の推進に向けた環境整備」が盛り込まれました。

NTTドコモもスタートアップに600億円の投資をする(した?)と言われています。

金融界はWeb3.0と金融は相性が良いこともあり、三菱UFJ信託銀行の動きが報じられることが多いですが、メガバンクなど7社が出資して今年の秋に合弁会社を作る予定と報じられます。

三菱UFJ信託銀行が開発した、セキュリティトークンの発行・管理プラットフォーム「Progmat(プログマ)」を分社化し、各社が出資する形のようです。

Web3.0は日本では珍しく世界に先駆けて政府が立法を進めて、ルール作りが進められているという話も聞きます。

⑥北海道の5兆円工場

AIもWeb3.0と括った上で、北海道千歳市の5兆円工場の話に戻します。

ヤフーニューにも掲載されているので、知っている方も多いと思います。

このコラムのタイトルの通り、北海道に5兆円の工場が誕生する予定です。

昨年8月に設立された新会社ラピダスの半導体工場です。

ラピダスは、トヨタ自動車、ソニー、デンソー、NTT、NEC、ソフトバンク、キオクシア(半導体メーカ)、三菱UFJ銀行の8社が出資して、政府も700億円の助成をします。

2030年までに5兆円の投資を行うとされ、米IBMと連携して自動運転などAI用の半導体を生産する予定とされます。

ラピダスが生産するのは、回路線幅2ナノ(ナノは10億分の1)メートルの最先端の半導体工場です。

熊本TSMC

提供:熊本日日新聞

熊本に工場を建設するTSMCは、アメリカ、ドイツなどでは政府の助成が決め手となり、最先端の回路線幅4ナノメートルのチップを作ると言われています。

ですが熊本のTSMCは、回路線幅10~20ナノメートル(ナノは10億分の1)台です。半導体は回路線幅が微細になるほど性能が上がります。

この工場のチップのメインの顧客は、ソニーとアップルです。

AIや自動運転などの最先端チップと違い、汎用品を製造する工場です。

この熊本TSMC工場でも当時は日本一の最先端チップと言われていました。

今回の北海道千歳市のラピダスでは、最近の悪しき慣行の日本一ではなく、世界一を目指しました。

日本の半導体産業は、1980年代にDRAMで世界シェア5割を誇っていました。その後世界の競争に敗れ、最先端分野からも手を引き、世界シェアも1割程度に落ち込んでいました。

ラピダス東会長は言いました。

「明治維新のようにもう一度やり直す」

インフルエンサーの成田雄介(イェール大学アシスタント・プロフェッサー)は、こう言いました。

「イノベーションのためには経営者の世代交代が必要だが、実際は難しい。」

「過去の日本に起こった、本当の世代交代は、明治維新と戦後だけ。」

ラピダスに覚悟があるのは確かなようです!

⑦まとめ

話を不動産に戻します。

私が所属する大家の会などの会報(ML)によると、ラピダス工場の話を聞きつけて、北海道の千歳市について、世界中から問い合わせがあると言います。

不動産投家が気になるポイントは資賃貸需要ですが、こんなインプットがあります。

数年後の量産段階で技術者600前後、工場勤務者1,000人です。

前回の苫小牧市(千歳市の隣町)にIR(カジノ)を誘致する話が飛んだ時と違い、今回の千歳市の工場建設は確実のようですから、従業員を見込んだ不動産投資を考えるのも当然です。

 

どういう手順で検討するか!?が問題な訳ですが・・、

以前書いた、不動産投資における2種類の投資手法に関して、多くの方からフィードバックを頂きました。

コメント、DM、LINEを頂いた方々、ありがとうございました。

本当に感謝しています!

次回はアップデートした投資手法を用いて、楽待実践大家コラムのコラムニスト、コメンテーターなどを対象とした分析を(勝手に)行いつつ、私がラピダスが建設される北海道千歳市への投資をすべきか!?などを検討してみたいと思います!

 

最後までお読み頂きありがとうございました!

 

 今回のコラムは如何だったでしょうか?

私達夫婦はコラムを通じて初心者の方に、不動産投資に取り組む際の「情報」と「勇気」を届ける事をテーマとしています。

我々の実践行動が、少しでも皆様のお役に立つ事を願っています。

―以上です―