前回、父が無保険で火災を出して詰んでしまったという話を書きましたが、続編になります。

 

火災後、賠償額がどうなるか分からない状態で、私は両親に実家を売却することを勧めました。元々70%超えの返済比率で実家をギリギリ維持していたことは前回お伝えした通りなのですが、ここへ賠償が乗ってくると、恒常的にマイナス家計となり、病気や事故で退場となるのを待つような状況になると思われました。

 

簡単な算数で、売却に反対する余地も無いと思っていたのですが、ここで大モメ。。

持ち家に固執する母が大反対し、前に進まない。。

 

結局、賠償額が予想を大幅に上回る600超えで出てきたことで、観念して売却活動始めるのですが、次は父が全く言うことを聞き入れてくれず。変なことを始めます。

 

見積サイトから数社集めた父が、売却額を競らせて、最も高値を付けた会社と専任媒介契約を結ぶという意味の分からないことをして、その結果、相場価格より400万も高値で売却スタート。それで何故か売れた気になっているという始末。しかも、売却始めるよりも先に、新たな賃貸の契約を開始して2重家賃生活もスタートというマネーリテラシーの低さを発揮。

 

何のアドバイスも聞き入れて貰えなくて、言ってるこっちもバカらしくなってきました。私としては、早く現金化しなくてはならない売却だと思いますので、最初から相場に気持ち乗せた程度で、広く募集できる一般媒介で各社一斉によーいドン!を勧めていたのですが、、、

 

私はというと、出てきた賠償額が高すぎるので、内訳を請求したりしてました。

 

こっちもこっちで、請求の内訳も根拠も何も書いていない

======

居室修繕費 一式 ●●円

●●号室●●号室修繕費 一式 ●●円

事務手数料 一式 ●●円

======

というような何が請求されているか分からない見積りを出されて、はぁ?言い値で払えってこと?と思い、内訳を出して欲しいと伝えると、当機構の規定で出来ませんと、何に対してお金を払ってほしいと言っているのかが分からなければ、こちらも支払えません。開示請求しましょうか?とお伝えすると、やっと『特別に』出してくれるということになりました。

 

この管理会社、CMでも良く見る国交省所轄の政府系機構です。原状回復のガイドラインを出しているのも国交省。ガイドラインにはキチンと内訳を貰いましょうと記載があるのですが、どうなっているんでしょう?自主管理の私でも、内訳を提示するのは当たり前というのに、そんな悪徳管理会社みたいなことをしなくても良くないですか?

 

かなりの時間をかけて出てきたものは、やはり納得いかない部分がいくつも。

 

①新価(新品に戻すための価格)での請求

こちらの物件、新築から50年近く賃借していた部屋となります。火災が原因とはいえ、100%の修繕費ではなく、ある程度の原価償却分を差し引いた請求を出すべきなのではないか?

ガイドラインにもそのように記載あり。

 

②焼失外部分の請求(過大請求)

風呂とトイレのある浴室は焼失していませんでしたが、便器・バスタブ、床タイルまで交換となっていました。

なんでなのか聞いたところ、煤が付いていたからとのこと。あのねぇ、それはクリーニングでしょ。。。

 

③共用部分、他居室の請求

こちらは微妙ですが、エレバーターの点検費まで請求されてますし、被害6戸全てが無保険なんて、最近の賃貸契約であり得るのでしょうか。こちらの修繕費も全て被せられるのも納得がいかない部分です。管理会社が適切に火災保険への加入を促していないことが、善管義務違反とまで言えるのか、また、本件が重過失によるものなのか過失に留まるのかで、過失が認められればこの部分の支払義務は無いのですが、、、そこは裁判やってみないと判断できないので、もうちょい折れてもらって、折合いつけませんか?といった状況です。

 

現在、売却については売り出しから300万程落として出していますが、問合せも殆どない状況で、専任は何故か粘りの1カ月延長。このまま買取りに持っていきたいんでしょうね。。

 

この売却が早く進んでくれないと破産という方法も取れないですし、賠償請求については、折合いが付けば、一気に返済書面等の取り交わしということになってきますので、賠償の交渉を先延ばしにしながら、売却が終わるのを待っているという感じです。折り合わなくて、本当に裁判までいくかもしれませんが。。

 

あと300ぐらい下げて早く売却を終わらせて、資産の整理したうえで破産というのが、正直、楽ですし、実質的な手残りは一番多いと思うのですが、破産もしたくないというし、CHIKAにも迷惑掛けておれんけん、もう請求は全部その通りに支払うとか言い出すし、お金あればそうしようね。無いからね。分かってんの?って感じです。

 

私は以前、任意売却で土地取得したことがありますが、そこも火事で首が回らなくなったという方の土地でした。150万で買って、2ヵ月で330万で売れました。後手後手に回れば、同じように誰かに買い叩かれる結末へ向かうと思います。

 

火事とは言わず、住宅ローンの投資転用や新築ワンルーム等、不動産で何らかのトラブルに遭遇した際は、当事者こそ、人に話を聞き、それを鵜呑みにはせずに、自分で咀嚼したうえでどうすればリカバリーできるかを考え、その都度出てくる問題を勉強して乗り越えていくしかないと思います。

 

諦めたらそこで試合終了ですね。マジで!