◆主な登場人物◆
大谷翔平(仮名)…国内最大の不動産投資ポータルサイト楽待新聞編集部所属 大手出版社に勤務していたキャリアを活かして、独自の視点から不動産投資にまつわる記事や動画の編集・配信を手掛けている。
◆あらすじ◆
楽待新聞編集部の大谷翔平は、楽待コラムニストのタカボンのパパが保有する物件を売却したという噂を聞きつけ、購入した不動産会社の社員にインタビューを試みたところ、そこでタカボンのパパも知らなかった驚愕の事実を聞くことになる…
◆本文◆
『…以上でインタビューを終了させていただきます。
本日はお忙しいところありがとうございました。
なお、謝礼につきましては後日、郵便書き留めにて送付いたしますので…』
大谷が不動産会社社員へのインタビューを終えて
応接室を後にしようとしたところ
社員から「ちょっと…」と声をかけられた
『…まだ、あの会社員に話していないことがあります。
まぁ、もう売買契約も終わっているから今更だけど…聞いてもらえますか?』
そう前置きをすると
不動産会社社員は淡々と語りはじめた
当事者である会社員すら知らなかった事実を
『売買金額なんだけど…実は、前の所有者が提示していた金額のほうが安かったんだ。
会社員には”前の所有者(クソガキの投資家)が足元見て、べらぼうな金額ふっかけてきたから断った”って話していたけど、本当は違うんですよ』
勿論、事前にそういう話をしておくことで
会社員が価格交渉で高望みしないように
釘を刺しておくという意図があった
それもあってか、彼が提示した金額は想定内のものだったよ
そのままOKしても良かったけど
“いったん持ち帰って社長に相談します”と即答を避けた
そのあと2〜3日経ってから連絡して
“提示金額から50万円ほど引いた金額がウチが用意出来る精一杯です”と伝えたんだ
仮に売買金額が400(万円)から500(万円)になったところで
その隣地が買えれば、ウチの上がりは1000(万円)は固い
何より、俺も社長も気に食わない奴(クソガキの投資家)とは取り引きしたくなかったんだ
とどのつまり、相対取引ってそういうものですよ
少しのつもりでしたが…すいません長々と立ち話してしまって
それではここで失礼します
第5話おわり
※第6話は3月25日(土)0時投稿予定
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