北国の大家です。

いつもコラムをお読み頂き、ありがとうございます。

皆様から頂いた「コメント」「いいね」が執筆の励みになっています。

本当にありがとうございます!

<タンポポロード>

近所の大きな公園です。綺麗にタンポポが並べられていました。

 

私たちは管理会社に本当に感謝しています。

脱サラして、ここまで来られたのも管理会社によるところが大きいと思っています。

私のコラムで救世主様とお呼びした管理担当者の方には、未だに日々助けられています。

ところで皆様は、どんな基準で管理会社を選んでいますか!?

私はサラリーマンの兼業大家を通算すると25年間に渡り、管理委託をしています。

若干27歳で管理委託した時に驚いたことや、最近の北海道のエピソードなどを書いてみます。

全2回でお届けします!

<アジェンダ>

(1回目)

1.管理委託は他人にカネを預けること

2.管理会社選びは何を重視する?

3.北海道の事例(個人)

4.北海道の事例(会社)

5.中締め

(2回目)

6.管理委託時のリフォーム費用

7.管理担当者のモチベーション・ノルマ

8.私たちの方針・実践報告

9.今後の展望(やろうとしていること)

10.まとめ

全て書ける訳ではありませんが(汗)、一つでも皆様の参考になると幸いです。

それでは参ります!

1.管理委託は他人にカネを預けること

25年前の事です、私たちが1億円のRCを建てる時は親戚を頼りました。

私たちに業者を連れてきて、実際に建築を迫った伯父さんとは別に、本家の伯父さんを頼りにしました。

こういうと怒られますが(汗)、

親戚の中では、やんちゃな位置づけの伯父さんの提案だったので、本家を中心に親戚中で監視して貰おうと考えた訳です。

それ以外に期待したのは、本家は昔から土地活用をしていたので、当時27歳の私なりに、経験者のアドバイスを貰う事でリスクを減らそう!という意味合いもありました。

その中で本家の伯父さんは言いました。

本家「管理委託すると最悪1か月分の家賃は損するかもな」

北国「??契約上は毎月送金されるけど・・、え!?倒産した時の話?」

こんな感じで当時27歳の私は、家賃を他人に預けるリスクを全く考えていませんでした。

この時から、管理委託にはメリット・デメリットがあり、リスクとリターンがあると考えるようになりました。

消費者意識丸出しで、契約したら履行されるものと思い込んでいた訳です。

管理委託はサービス内容、管理費用(5%は高い、3%は安いなど)以前に、管理委託先の信用を考える必要があるなと感じています。

2.管理会社選びは何を重視する?

話は25年前から現代に飛びます。

私たちが管理委託先を選ぶときに重視するのは、①信用力(主に資本力)と②リフォーム費用です。

①信用力

幸い北海道には銀行系の管理会社があるので、しがらみのない物件は全てここに管理委託しています。

銀行は国交省が管理する不動産業界と違い、金融庁が監督しているので、少なくても家賃(管理会社から見ると預り金)の扱いは信用できると思っています。

ここは今回のテーマです!

②リフォーム費用

多くの管理委託契約書では、リフォームは原則として管理委託先に発注するよう明記されています(皆さんの契約書では如何ですか、北海道だけでしょうか汗?)。

私たちは、これを強要しない所に管理委託するようにしています。

契約書では謳っていても、実行上はオーナーが修繕業者にダイレクト発注できることを条件としています。

個人的には非常に重要なポイントです。

ここは次回触れます!

3.北海道の事例(個人)

プロパンの貸与スキームと一緒で度々問題になるのが、管理会社の預り金です。

北海道の管理会社は中小零細企業が多いです。正確に言うと多くの零細企業と、一部の中小企業がある感じです。

不幸な事案が起るのは、家賃を現金回収する場合です。

マスコミ報道もありましたが、札幌でも数年前に家賃を現金回収していた管理担当者が使い込みをして、オーナーの地主に咎められ、その後不幸な事件に発展しました。

私が複数の大家の会に入り、情報収集すると事件沙汰にはならなくても、着服・横領は(この業界に限りませんが)一定数あることが解りました。

管理会社のガバナンスが効いて、解雇など是正される場合がほとんどです。

道内でこれはイカンと中堅の管理会社が、自社で預り金を取らないと決めた管理会社もありました。

北海道では○○方式と言われていますが、こんな感じです。

①入居者はオーナーの口座に振り込みする(家賃の手渡しは例外なく認めない)。

②ネットバンクを活用して、オーナーはフルアクセス権、管理会社は参照権のユーザを利用する。

③管理会社は家賃の滞納チェックができる。社員の不正も起こらない。

家賃の保全が気になる場合には、良い方式だと思います。

実際に私たちも数社で活用しています。

投資家が管理会社の与信判断を行い、資本力の他に魅力があり委託したい場合には、リスクヘッジとして取りうる方法の一つかなと思っています。

但し、管理会社には相当に嫌がられるので、最初から伝えることが重要です。

こちら側が管理委託する際のマストの条件だと伝えると、最後は相手が決める事なので、結果として揉めずに、私たちはこの方式で契約することができています。

4.北海道の事例(会社)

ごく一部ですが、数か月連続オーナー送金できないと、オーナーに通達する管理会社もありました(汗)。

オーナーの預り金と、運転資金を分けていないのです。

区分マンションだと以前から法整備されて、あり得ない事案ですよね。

1棟アパートでは、3年前には北海道で実際に起こった事案です。

私たちは、この手の被害を避けるために、銀行系の管理会社を選ぶようにしています。

但し、どの物件でも銀行系の管理会社を選べるわけではありません。

そこで、投資家(オーナー)による管理会社の与信判断が重要になるわけです。

北海道の管理会社はプロパン会社と同じで、中小零細企業が多いです。

管理会社が大手の傘下に入る、他社に売却されるなどで、管理委託の条件が変わることもありました。

この辺までなら譲歩の余地もありますが、カネの部分はしっかりと担保しておきたいところです。

5.中締め

管理会社を与信判断する際に、私が指標としている事があります。

次のカテゴライズは網羅的ではなく、私たちに知見があるタイプの会社を並べてみました。

①自営業者(個人営業)

25年前に私が北海道初のサブリースとして委託した先です。

良い人で今でも付き合いがありますが、なるべく避けるようにしています。

一人でやられています。

病院から点滴スタンドと共に物件に駆けつけて頂いたこともあります(汗)。

②収益物件グループ

建築会社、プロパン会社、保険会社、管理会社、仲介店など収益物件に関わる業務全般をグループとして経営している場合、意外にもプロパン会社・管理会社の利益率が高い場合が多かったです。

この場合は、管理会社単体ではなく、利益率の高い会社を中心にグループとしての与信評価をします。

私たち投資家が銀行から個人・法人をトータルして評価(審査)されるのに似た部分かなと思います。

③事業領域を拡大中の管理会社

中小企業が精力的に本業以外に取り組んでいる場合があります。

上手く行っていると良いのですが、そうではない場合もあります。

本業以外が順調かを見るようにしています。

④兼業大家の管理会社

道内では、社長が兼業大家の管理会社は意外に多いです。

不動産投資家としてみると大物でも、一般の会社としてみると北海道でさえ年商5億円以下は、カネを預けるには少し怖い感じです(もちろんカネだけではないですが)。

本業のほか、資金力(資本、実際のキャッシュフロー)の類推はある程度はできます。

中でもドミナント系の投資家は比較的簡単です。

基幹物件エリアの仲介店・売買業者にヒアリングを掛けると、入居率・経費率の類推や、その他の色々な情報が出てきます。

一般のイメージより、硬いと感じる会社もあれば、世間の評判とは違う会社もありました。

 

①~④で共通して言えることは、委託「元」の家賃口座をありがたいと感じている管理会社があります。何をかいわんやです(汗)。

考えてみると、毎月20日送金などの場合、委託「元」(大家)の家賃月額が、常に管理会社の口座にある状態です。

それが魅力的に映る会社もあるということです。

試しに送金日を10日でお願いすると、強烈に嫌がられたことがありました(汗)。

滞納・督促・送金などの事務手続きを理由に挙げられていましたが、考えようによっては、嫌がる大きな理由は、管理会社側の委託「元」(大家)の家賃口座が常に一か月分にならない(数日間は残高が減ってしまう)事が大きい事かなと思いました。

 

投資家が与信判断をする場面は少ないですが、新築時の建築会社、大規模修繕時の塗装・防水業者のほか、管理会社も投資家側が与信判断する必要があると思っています。

管理会社側もボロ物件では管理委託を断る場会もあるでしょう。

同時に投資家側も特に家賃を預けている場合は、管理会社を(格付けせよ!とまでは言いませんが)しっかりと与信判断したいところです!

 

今回のコラムは如何だったでしょうか?

私達夫婦はコラムを通じて初心者の方に、不動産投資に取り組む際の「情報」と「勇気」を届ける事をテーマとしています。

我々の実践行動が、少しでも皆様のお役に立つ事を願っています。

―以上です―