利回り高いけど『賃料収入以外』が押し上げている物件
具体的にどんなことかといいますと
・看板収入(主に外部広告入れるやつのこと)
・自販機収入(で売上がすげー大きいパターン)
・駐車場収入(で余り実用的になっていないやつ)
etc
お部屋の賃料収入以外にこういったものを加算した上で「利回り○%」という話
都心では、結構こういうところの比重が大きい物件が稀にあるんですよね
例えば、5億円で、お部屋の賃料収入が2,000万円で、看板+自販機で500万円で5.0%という見せ方、出来上がり、など、大通り沿いだとこのくらいの事が起きたりする場合もあります。過去最大ですごかったのは、看板+自販機が比率の40%を締めている、というのも見たことあります、びっくりです
■これらを収益力として評価していいのか…???
お金が入ってくる以上、収益力ではあります、間違いないです
ただ、それが「不動産の価値」を決定づけるところの利回りであるかでいうと、私は基本はNoだと思っています
先ず第一に、お部屋の賃料の安定感と比較して、その他の収入はそれほど安定感は有りません。テナント用有料看板はともかく、外部広告を入れる看板なんかは、今はいっている優良クライアントが撤退したら、よほどの立地でなければ、次に幾らでいつ決まるかわかりませんから、根本的に「利回り」に混ぜて考えるものではないと思っています。プラス要素ではあります
そもそも、
土地の価値に着目して考えれば、それら収益を含んだ収益還元法で評価するところは変です。それら収益はあくまで今の物件の現況がたまたまもたらしているものであって、根源的な土地の価値とはちょっと違うもの
大体は、こういう物件は、
収益還元法で算出されるところの出し値と、原価積み上げで土地値と建物とで計算した価格とで、「大きな乖離」が起きる傾向にあり、言ってみれば、現況のハリボテ的な収入によって値付けがつり上がっていると見えます
別の話でいうと、たまにある「民泊利回り」という概念
これも気をつけて見ないといけません。不動産で考えれば、「通常賃貸した利回り」と「民泊事業の収益」が合体しているものなので、前者と後者は別の話。分けて考えなければならないと思っています。「通常賃貸した利回り」で考えるとかなり割高となる、と計算される物件の値付けは、やはり少し冷静にならなければなりません
そんなこんなのごちゃごちゃで、例えば築40年で、土地値の1.5倍とか、そういう事が起きちゃう
こういうのは好きでないです
■そういう外付け的な収益は買った後に私がやることです笑
収益力アップ、バリューアップ
それは買った後に私がやることなので、5%で買ったなーってのを、外付け的な収益力アップでも頑張って6%になったら嬉しいです。でもそれは私がやることなので、、、
ただ、
なんだかんだ表示利回りに踊らされるヒトの方がやっぱり多いので、
こういう外付け的な収益に限らず、いっときのハリボテ的な利回りに釣られるヒトはやはり多いのですよね。そして、このあたりの説明は、素人に上手く説明するのが非常に難しい。「利回りが高いなら何がだめなの?」という形
それをいうと、じゃあ、所有権と借地で同じ利回りを評価するんですか?
と思ってしまいますが、最後まで行った時の残存価値が違うのに
■このあたりの精査センスって難しいですね…
ただ、一定、
古ければ土地値の○○○%だ、とか、新しければ土地+建築原価と比較してどうだ、というのは、割と根源的な理屈に沿っているし、安定感のあるロジックだと思うので、地に足が付いていると思うのです
まぁやっぱり土地っすよ土地
土地以外の代金は余り払いたくないってのが根本です
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