こんにちは。

ベトナム大家です。

※今回のコラムはすべて妄想となります※

 

登場人物

・パパ

・マイちゃん(仮名)

 

妄想物語

「今日学校でね、お父さんのことを作文にするっていう宿題が出たんだけど、パパって何のお仕事をしてるの?」

「パパはね、3000万円のマイホームを購入して新生活を始めようとしている新婚カップルに3100万円のローンを組ませて、余った100万円を手数料として頂く仕事をしてるんだよ」

 

「へぇ~、そのお仕事ってどれぐらい時間がかかるの?」

「物件調査に1日、書類作成に1日、重要事項説明に1日で、実働3日間ぐらいかな」

 

「え? それって派遣スタッフには日当2万円しか渡さないくせに、政府には日当35万円を要求するパソナと同じだね」

「パパってまるでたけなかへいぞーじゃん、サイッテー!」

「違うよマイちゃん、これは宅建業法という法律で定められている正規の報酬なんだよ」

 

「えー、そうなんだー、その法律っておかしいんじゃないの」

「おかしくても何でも、法律で禁止されていなければ何をやっても許されるんだよ、日本は法治国家だからね」

 

「でも、パパがもうちょっと手数料を安くしてあげれば、新婚カップルさんも良い家具とか買えるんじゃない?」

「いいかいマイちゃん、そんなことは考えなくてもいいんだよ、人間は誰しも自分さえ良ければいい生き物なんだ」

 

「例えば、アフリカに30円を送ればワクチンが1本打てるとするね」

「アフリカの子供10人を救うために、マイちゃんのおこづかいを300円減らしてもいいかい?」

「やだ! 絶対やだ! そんなことしたら、ヤンヤンつけボーが買えなくなっちゃう」

 

「アフリカの子供なんていくら野垂れ死んでも構わないから、アタシのおこづかいは減らさないで」

「そう、それが人間の正しい考え方だよ、だからパパも仲介手数料を値引きしないんだ」

 

「わかった、アタシもたっけんを取って、パパのお仕事をお手伝いできるようにがんばるね、10さいでも取れるんだよね」

「そうだね、世の中には仲介手数料で1億稼いだ~とかイキってるくせに、宅建すら持ってない恥ずかしい営業もいるからね」

「あの10歳の子供は純粋にカネじゃなくて勉強が好きなんだろうね」

 

   終
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