こんばんは、サラリーマン大家のTAKAです。
本日は、本日19日の日銀金融政策決定会合によりマイナス金利政策の解除が発表されたことを受けて今後の融資金利の動向についての私見をコラムに書いていきたいと思います。
(本日は地獄シリーズではありません。)
1.日銀金融政策決定会合の概要
本日の日本銀行の金融政策決定会合により主に金利に関し、以下の変更を行うことが決定されました(日本銀行が公表の本日付「金融政策の枠組みの見直しについて」より抜粋)
・無担保コールレート(オーバーナイト物)を0.0%〜0.1%程度で推移するよう促す
(なお、これまでは、
短期金利については、日本銀行当座預金のうち政策金利残高に▲0.1%のマイナス金利を適用する、
長期金利については、10年物国債金利が0.0%程度で推移するよう上限を設けず必要な金額の長期国債の買入を行う
という感じでした。)
・長短金利操作の運用の見直し
(これまでは、長期金利の上限の目処として1.0%を定めていましたが、この目処を廃止。しかし、金利が急上昇する場合には国債の買入額の増額等で急上昇に対処すうことを公表)
政策を転換した背景としては、物価の安定的な上昇が今後も継続して見込まれていることや、特に足元での幅広い企業で賃上げの動きがみられることをあげており、概ね市場の予想どおり日銀が政策変更を行ったといえます。
2.日銀の政策変更を受けた動き
早速、メガバンク2行は普通預金利息、定期預金利息の引き上げを公表したほか、残る1行も預金利息の引き上げを検討することを発表しています。
融資金利に敏感な皆様であればピンとくると思いますが、預金利息を上げるということは、預金利息を原資に行う融資金利に当然にはねてくることは明らかであり、確実に融資利息は上昇します。
(当然、大々的に融資金利の引き上げを公表することは行いませんが)
某メガバンクの普通預金利息の引き上げ幅は約0.02%と微微たるものですが、融資金利はもう少し大きく上る可能性が高いと考えられます。
また、融資金利として使われる日本円TIBORレート(1か月物)については、3月1日に、0.06455%が3月19日には、0.15000%(約0.09%ほど上昇)になるなど、じりじりと上昇の動きが見られます。
3.足元の短期プライムレート、長期プライムレートの動き
日本銀行のホームページで公表されているデータによれば、長期プライムレートについては、令和に入ったころは約1.0%だったものが足元の3月では、1.6%まで上昇してきています。
一方で、短期プライムレートは、2009年から1.475%が変わらず続いてきましたが、今後はこの短期プライムレートが上昇するに至るのかというところは注目です。
(個人的には少し動くのではないかなと思っています)
4.今後の動き
以前にもコラムを書きましたが、変動金利の融資金利(固定金利の場合は見直しのタイミングでの見直し後の固定金利)は確実に上がっていくと思いますし、実際足元では現実に金利が上がってきています。
それはともかくとして、どこまで上がるのかといったところについては、巷で懸念されているような数%の大きな上昇が起こるリスクは低くせいぜい1%以下での動きとなるのではないかと思いますので、比較的金利水準の高い賃貸物件への借入者への影響は限定的かと思っています。
(どちらかというとフルレバで変動金利で住宅ローンを組んでいる層への影響が気になりますが。)
金利上昇のスピードも今の時点では急上昇が起こるといったよりはじりじりと上がっていくのではないかと思われるため、過度に心配する必要はありませんが、上昇トレンドに入っていることには注意が必要かと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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