北国の大家です。

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<SCの無料ミニコンサート>

大昔に電子オルガン(エレクトーン)を習っていたので、やはりピアノが好きです。今度(何故か)道内の役人主催(笑)のコンサート・イベントに参加します。

 

管理会社シリーズも第3弾です!

私は27歳から管理委託を始めて、今年で27年間になります。

少し昔の事も思い出しながら書いてみます。

アジェンダ

<1日目>

今月はオーナー送金できません

二重の集金代行、大家にとっては非常に楽でありがたい

<2日目>

管理担当が飛ぶ

土日は募集条件の変更不可!?

<3日目>

担当戸数は1人1,000戸!

管理会社の社内体制

保証会社と警察OB

最終回なので、まとめでは私の考察なども書いてみます。

1.担当戸数は1人1,000戸!

皆さんの管理会社の担当者は、一人で何戸を管理していますか?

こう聞かれても難しいですよね。

業務内容にもよります。

①カネ

送金表(賃料・請求など)一覧を作るのは担当者か?別部署か?

②オーナー対応

管理担当はオーナーに1:1で張り付いているか(チーム制か否か)?

③建物管理

建物写真の撮影・簡易清掃・定期清掃は外注か?

④クレームの一時受け・対応は外注か?

 私たちの自宅併設RCでは1戸500円でコールセンターを外注しています。

 実際のクレーム対応は、管理担当が行います。

⑤退去立ち合いは、外注(内装業者などか)?

 退去後に清掃を行わないことは無いので、清掃業者に退去立ち合いを依頼する管理会社があります(特に問題ありません)。

下記のハピくまさんのコラムで問題になった件は、内装業者が退去時に立ち合いをしていないからです。

退去時の立会いさえしていれば、立ち合い者が管理会社の人間ではなく、清掃業者などでも問題ありません。

少なくても、私たちの築浅RCでは、この方式でうまく行っています。

管理会社の担当者は一人で何戸を管理していますか?に戻ると、私たちが管理委託している物件では、500戸/人~1,000戸/人が多いです。

田舎の管理会社で一人奮闘している担当は、100戸/人です(汗)。

管理費が本人の給料分にも満たないです(汗)

2.管理会社の社内体制

オーナー対応の側面から分類すると、専任制、チーム制があります。

①1人で物件(オーナー)を担当する

オーナー1人に、1人の担当者が付きます。

オーナーから見ると、話をする相手は常に同じ人です。

②チームでエリアを担当する

オーナー1人に、担当者が2~3人付きます。

オーナー(物件)に担当者1人を付けるのではなく、エリア毎に担当者2~3人を付ける感じです。

オーナーから見ると、話をする人は2~3人いて、情報共有されています。

PCソフトなどのテキストべースで共有している場合がほとんどで、担当者ごとに情報の濃淡があります。

①と②の中間の管理会社もあります。

③賃貸仲介と連携する

田舎の管理担当者が2人しかいないという事もあります。

経験的に2人のどちらとも連絡が取れない事はよくあります。

オーナー対応という意味では、同じフロアにいる賃貸仲介の営業(この時は5名)がフォローする形になっている管理会社もありました。

 

それぞれに一長一短がありますが、こちらが不便だなと思った時は改善して頂ける会社がほとんどでした。

体制と同じかそれ以上に重要なのは、どの程度の業務を切り出し外注しているか?

かなと思います。

管理担当者の負荷をどれだけ減らしているか?という意味です。

外注で多いのはこんな感じです。

・家賃滞納管理(督促など)

・コールセンター(クレーム受付)

・レポート用の写真撮影・簡易清掃

・退去立ち合い(内装・清掃業者)

・定期清掃

総務や経理の外注サービスもありますが、北海道の管理会社は、送金表などカネを扱う業務は外注していない場合が多いです。

管理会社と言えばクレーム処理のイメージーがありますが、最近はクレームを買い取る会社があるようです(汗)。

3.保証会社と警察OB

クレーム対応で多かったワークフローは、

・コールセンター業務で一時受けする。

<①水漏れ、給湯器の不具合など設備関連>

・緊急対応部隊を現地(クレームのあった物件)へ派遣する。

・状況を把握して暫定処置を行う(解決する場合もある)。

・(解決しない場合は)残課題を整理して、管理担当者へ申し送る

<②騒音・迷惑行為など>

・コールセンターは「酷いようなら警察へ連絡してくれ!」と告げる

実際に私たちの(田舎の)管理物件で何度かありました。

・管理担当へ引継ぎ

騒音・迷惑行為の対応は、マニュアル化されてなく属人的で人により方針・限界が違う事が多いです。

 

騒音・迷惑行為の新たな外注先です。

昨年の賃貸住宅フェアにも出店していたようですが、②を専門に対処する業者があります。

相談員は全員が元警察官で、トラブルが事件化するのを防ぐとか。

近隣トラブル・いやがらせ・SNSトラブル・ストーカーなど事案が100%解決するまで完遂することをウリにしています。

費用は管理会社がサブスクで支払います。

オーナー負担はありません。

騒音トラブル、精神疾患・認知症、ハードクレーマーに早期に介入することで、クレームを上げている方を、なだめるのが得意らしいです。

50%は過剰反応と言いますが、残り50%の対処は元警察官ならではのスキル(毅然とした対応で理不尽なクレームを封印するのかな?)があるのでしょうね。

昨年の夏で80万戸以上との契約があるらしいので、皆さんの管理会社でも使っているかもですね。

役員には旧財閥系の元役員、警察幹部、柔道界で有名(?)な大学教授、コンサル、コーチなどが名を連ねます。

4.まとめ

私が管理委託を始めたのは27年前です。

当時は

①保証会社もない

管理会社の主任務とされていました。

管理費がクレカ会社の手数料と比較され、管理費5% は収納代行手数料だよねーって雰囲気すらありました。

家賃の滞納をチェックして、督促・回収するのが管理会社の主任務で、クレーム対応はオマケみたいな雰囲気がありました。

②コールセンター業務の代行業者もない

担当者の携帯にクレームが入る場合もあるようでした。

管理会社では働きたくないってなりますよね。

今でも小さな管理会社だとこのパターンもあります。

③緊急対応業者もいない

私が最初に管理委託した管理会社のお爺さんは一人会社でした。

クレーム対応で、点滴スタンドを引きずって対応して頂いた事を思い出します(汗)。

④クレームを買い取る会社もない

27年前は、クレーム対応は必須のスキルに感じていました。

対応マニュアルもなく、属人性に依存した業界だなと感じたことがあります。

⑤退去立ち合いをする内装業者が増えた

マニュアル化されたと言う意味では、国交省のガイドラインによる所も大きいかと思います。

ガイドライン以前は、如何に入居者から多く取るかを考える業者が多かったです。だからこそのガイドラインだと思いますが。

 

今は管理会社が意思決定すれば、上記5点をアウトソーシングできます。

全部アウトソーシングすると、管理会社にカネ以外の担当者は必要なの?って思いますが、縦割りだと必ずどの担当にも該当しないポテンヒットが あるものです。

担当者が必要なのは間違いないですが、一人が担当する戸数はどの業務をどの程度アウトソーシングするかで、全く違います。

個人的には5業務全てをアウトソーシングしても1,000戸以下が望ましいかな?って思います(人により意見が違いそうですが)。

5業務をアウトソーシングしたら、空室募集・賃料アップのコンサルなどに専念して欲しいです。

そこまでやってくれて、2,000~2,500円/1戸 or 家賃の2.5%あたりが管理費として適正価格(今の相場)ではないかと思います。

これ以上をやってくれたら、「あり得ない」と言う意味で「ありがとう」が必要です。

そのためには、大家も管理委託契約の管理項目を把握して(本来の業務)、実際に管理担当の業務に興味を持ち(目を向け)、感謝することが必要ではないかと思っております。

私の場合はそこまでやって、管理担当者に許す・待つ・感謝することができます!

 

今回のコラムは如何だったでしょうか?

私達夫婦はコラムを通じて初心者の方に、不動産投資に取り組む際の「情報」と「勇気」を届ける事をテーマとしています。

我々の実践行動が、少しでも皆様のお役に立つ事を願っています。

―以上です―