前回のおさらい

前回のコラムでは、 子供たちが夏休みのこの時期、大人も夏休みの自由研究をやるのはどうか、という提案をした。

そのお題として「大家さんの為のサイト構築講座」 と言う連載の第1回目をお送りした。 

この連載では、大家さん自身が、DIYで所有物件のWebサイトを構築することを想定。そのためにために知っておくべきことを整理していきたい と考えている。

第1回目の前回は、 Webサイトの構築に使われるCMSの代表格であるWordPresを取り上げた。 このツールは、世界のWebサイトの半分近くで使われているという驚異的に人気のあるものだ。 無料で使えるので、コストに敏感な大家さんにも最適なソリューションといえる。

今回のテーマは「サーバー」

連載第2回目の本日は、「サーバー」に関する内容である。

WordPressは、無料で使えるとは言ったが、それ自体単なるソフトウェア。動かすためにはサーバーと呼ばれるコンピューターが必要になる。

というわけで、Webサイト構築をDIYしようといい時、サーバーをどうするか。これが今回のテーマである。

 

ただ、大家さんが自ら物理的なコンピューターを買ってきて設定しようと言う話ではない。

読者もよく耳にするであろう、クラウドと言うやつを使うのである。

 

最近だと、Excel等のオフィス関連ツールもクラウド型になっており、月々いくらかの使用料を払って利用するクラウドサービスが多くなってきている。これらサービスは、海外製のものが多く国際収支におけるサービス支出の割合が年々大きくなっているのが話題になっている。

出典: 財務省 国際収支から見た日本経済の課題と処方箋 よろ筆者編集

それだけビジネスにおける重要度が増しているクライドサービス。

このような、 クラウド上(データセンター) にある、 サーバーを間借りすれば、普通の人でもウェブサイトを立ち上げるられるのだ。

いわば、クラウド上に仮想的な賃貸物件があって家賃を払って住まわせてもらうようなイメージである。

レンタルサーバーを借りる

このような形式のサーバーは、一般に「レンタルサーバー」というサービスとして提供されている。

先ほどは、国際収支の話の中で、海外のクラウドサービスが多いと言う話をした。一方、レンタルサーバーは、 国内でも様々な事業者がサービス展開している。

一例をあげると、昨年「国産クラウド」として政府に初めて採用された日本IT企業がある。さくらインターネットという会社だが、彼らもレンタルサーバー事業を行っている。

このようなレンタルサーバー事業者から、サーバーを月額数百円から借りるのだ。ここにWordPressをインストールすれば、大家さんのDIY Webサイトの完成である。

レンタルサーバーならWordPressを簡単インストール

レンタルサーバーを借りるのは、ものの数分の作業。Webサイトに必要情報を入力すればオーケー。契約が完了すればすぐにサーバーを使用することができる。

かつて物理的なコンピューターを買ってきて、サーバーを構築していた身からすると、全くもって、クラウドとは便利なサービスである。

サーバーにWordPressをインストールすると言ってもサーバーにログインして難しいコマンドを叩く必要は全くない。最近のレンタルサーバーはどこの業者もWordPressを簡単にインストールする機能を提供している。さすがは世界中で使われている「標準」ツールである。

これらの作業も、全てレンタルサーバー業者のサイトを通じてブラウザで実行する。呆れるほど簡単だ。

出典: さくらレンタルサーバーの管理画面のスクリーンショット(WordPressのインストールがかんたんに)

期間限定で無料で試せる

レンタルサーバーを借りて賃料の支払いを始めてしまい、Webサイト構築ができなかったらどうしよう、などと心配する必要は無い。

たいていは、どこのレンタルサーバー業者も無料で利用できる試用期間というのを 用意している。 その期間を利用して、WordPressを立ち上げてみれば良いのだ。

 

つまり、別に本気でDIY Webサイトを構築をやる気でなくても構わない。

ちょっとお試しでサーバーを借りてみて、試しにWordPressを立ち上げる作業をやってみる。試用期間(二週間程度)でやるだけならコスト「ゼロ」だ。

 

無料で、あれこれとトライ&エラーしてみる。大人の夏休みの自由研究にはぴったりではないだろうか(笑)