北国の大家です。

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＜さっぽろオータムフェスト＞

遂に始まりました、さっぽろオータムフェスト！

全道の秋の味覚を楽しむ場ですが、昼吞み回数が増えそうです（汗）。

 

札幌の読者からお誘いを受けて、懇親会に参加しました。

新築ＲＣのプラン２つを検討中で、意見が聞きたいという事でした。

 

新築RCを検討中の読者は、エリサー中年です（以後、エリサーXと呼称します）。

物件は一つも持っていません。

エリサーXさんは自己資金を数千万円貯めたので、不動産投資を考えているって事でした。

 

勉強期間は１年間、読んだ書籍は４０冊以上だそうです。

大家会や投資関連のセミナーでも何度かお見掛けしたことがあるのと、別の懇親会で何度か同席した事があります。

 

但し、私はコンサルもアドバイスも出来ない・しません。

ふわっとした感想を言うだけです(笑)。

プランの比較もしません。

私、エリサーXさんのほか、RC３棟目に挑戦するRC―Xさんの３名でお会いしました。

 

結論から言うと、エリサーXさんは不動産投資をやめようかな？

少なくても新築RCは目利きが難しそうだとなりました。

本人のご希望で（汗）、懇親会でのやりとりをダイジェストでお届けします。

■新築の企画

※数字はボカシます

札幌の新築RC（地下鉄　駅チカ）

価　　　格　　１６０，０００千円

家賃（年間）　　１０，６００千円

表面利回り　　　　　　　６．６％

１ＤＫ（３０㎡と狭いタイプ）、２ＬＤＫの（計１６戸）

駐車場６台、駐輪場無し

 

一般的なスペックで、まあまあと言っても良い。

札幌の新築ＲＣ（住宅地）の表面利回りが６．０％の企画も珍しくない中、利回りは良いなって印象です。

 

ファイナンスは、金利２％、３５年間、自己資金２０％と、自己資金を３千２百万円もブッコむって計画です（今はこうなるよね・・）。

 

私は６つのポイントがあるかな？って感じました。

■ポイント１

賃料設定

家賃がやや高めの設定で、エリア的にはギリいけるか！？って所です。

但し、最近札幌で苦戦する部屋が出始めたという、高額賃料（㎡単価２千円超）の３０㎡（１ＤＫ）でした。

好立地・３５㎡・高級仕上げでギリ行けそうですが、今回はやや微妙です。

表面利回りと同じかそれ以上に、適正家賃の分析が必要だよね！

分析には、賃料査定ＡＩが非常に役に立ちます。

中古でも新築でも、ＡＩを上手に活用したいよね。

■ポイント２

プロパン契約

プロパンのコラムは別途書きますが、本企画ではこうでした。

・プロパン設備を大家が５千円／戸／月でリースする

プロパン業者の大家への設備貸与が７月以降は不可となった。

今は都市ガスの人気が高く来年まで工事予定が埋まっている。

プロパンだと早めの着工ができる。

当該費用は業者側の事業計画書に反映されていません・・。

という状況でのソリューションでした。

■ポイント３

①、②を反映した表面利回り

新築での鉄則は、１週目は安く入れて、２週目以降で値上げすること！とする大先輩の投資家がいます。

 

仮に・・

①賃料補正　３０㎡（２千円／㎡）→３０㎡（１．８千円／㎡）

②プロパンのリース費（９６万円／年間）を家賃からマイナス

 

①②を減額すると、こうなります。

表面利回り５．３％

６．６％→５．３％と１．３％のダウンです。

■ポイント４

税の特例対象外

１ＤＫが３０㎡（１ＤＫ）なので、戸あたり４０㎡の特例が使用不可の可能性が高い。

地下室を掘って無理やり共用部を作り、特例適用にした時代もありましたが、今はコンクリが高く、地下室を作らない場合も増えて来たとか。

特例の対象となった場合と比べると、５年間でざっくり５００万円は費用負担が増えます。

仮に、税負担が一気に増える６年目付近での売却を検討する場合は、リターンに大きな影響が出そうです。

■ポイント５

物件の人気度

入居者に人気の都市ガスではない「プロパン物件」って事になり・・

来年４月以降の着工分から、アパートも省エネ住宅が必須になり、内・外断熱が強化され「省エネ住宅対応」となります。

省エネ住宅は賃料を上げる余地がありそうですが、今着工する物件は期待できない。

■ポイント６

シミュレーション

私の数倍の緻密なシミュレーションをされています。

Ａ４に印刷するから虫眼鏡を使わないと見えません。

主な条件はこんな感じです。

・家賃下落率　１％／年間

・入居率９０％

 

結構厳し目の数字です（汗）。

厳しく見るのは安全性が高くて良い面もありますが、シミュレーショ結果はこうでした。

 

キャッシュフロー：８万円／月

売却時の手残り　ー　取得時の自己資金　⇒　ゼロ

リターン合計（１０年間）：１千万円

 

不動産投資やめとく！？

 

ってなりました（汗）。

次回は６つのポイントが、どんな感じだったら、やりたくなるか（買いたくなるか）書いてみます。

 

今回のコラムは如何だったでしょうか？

私達夫婦はコラムを通じて初心者の方に、不動産投資に取り組む際の「情報」と「勇気」を届ける事をテーマとしています。

我々の実践行動が、少しでも皆様のお役に立つ事を願っています。

―以上です―